SCHOOL OF LOCK!未来新聞 2016年3月11日号

SCHOOL OF LOCK!未来新聞 2016年3月11日号
今、生きていられることがどんなに幸せかを感じてもらいたいと思います。
今年であの日から5年。
「私はたまになんでここにいるんだろう」思うときがあります。
朝起きたらあの出来事が夢だったんじゃないだろうかと思うときが今でもあります。

私は原発事故で避難していましたが今年の春に震災前住んでいたところに戻ることになりました。
前住んでいたところに戻るといっても地震で家のなかもぐじゃぐじゃになってしまったし、あれから5年も経ったので前のように暮らせず、リフォームをして住むことになりました。

私の部屋からは海が見えるのですがその海も大きな堤防ができるので見えなくなってしまいます。
テレビで東日本大震災のドキュメントがやっていると母が苦しそうにテレビを見ているのを見ると私も悲しくなります。
学校でも余震がきたときに地震を面白がっているのかわかりませんが「早く帰れるかな」とか「今の地震はマグニチュード2かな」など言っているのを聞くと、なんで皆、そんなに地震を面白がっているの?またあんなことがあったらどうするの?と言いたくなります。でも、私は勇気がないし、元々ここの土地の人じゃないしと思って言えません。

5年前、小学生だった私もこの春高校生になります。
そう考えると本当にあっという間の5年間でした。
人それぞれ思うことは違うけどいつ、どんなことがあるのかわかりません。
今を生きる私たちは震災で亡くなってしまった人たちのためにも一日一日を大切に生きていくことが大切だと思います。
今、生きていられることがどんなに幸せかを感じてもらいたいと思います。

ひなぞら 福島県 15歳 女