台風シーズンに入り
引き続き大雨による水害に注意が必要です。
東京の荒川沿いにある江戸川区、足立区、江東区、葛飾区、墨田区。
この5区は、特に被災リスクの高い、
「海抜ゼロメートル地帯」が多い区とされていて、
洪水や高潮によって川が氾濫すると、
最悪の場合、ほとんどの地域が浸水します。
あなたのお住まいの地域は大丈夫ですか?
このような水害に備え、それぞれの区が対策強化を進めています。
足立区では、避難所の拡充を進め、区が保有する施設だけでなく、
私立学校や大学などと協定を結んで、
去年10月時点で135か所だった避難所は、164か所にまで増えました。
ことし6月には、区内の都営住宅の空き部屋も、
緊急の避難場所にできるよう都と協定を結び、整備を進めています。
江戸川区が進めているのは、避難所自体の機能の強化です。
今年5月から、最大6人が乗れる救助ボート106台を避難所に配置。
車いすでもボートに乗れたり、
陸上で人やものを乗せて引っぱって運ぶこともできます。
また、タブレット端末全400台を各避難所に設置して、
連携がとれた連絡体制を目指します。
去年首都圏を直撃した台風15号と19号。
台風19号では、荒川が氾濫危険水位に達し、
足立区や江東区では避難勧告を出しました。
こうした経験から、備えを進めているのは、江東区です。
江東区の防災課長、松村浩士さんにお話を伺いました。
松村さん
台風15号の際には千葉県で大規模な停電が発生。
台風19号では
江東区内の気象情報・災害情報がなかなか独自に発信ができなかったんです。
これらのことから今回防災備蓄用ラジオを配らせていただきました。
それとあわせてハザードマップをお配りすることで
ご自宅の浸水想定をご確認いただけるということで、配布しています。
江東区では、
ハザードマップや水害時の注意点をまとめた冊子を、
区内の全世帯に配布しました。
そして
手回し充電式のラジオを、無償で区内およそ27万世帯に順次配布しています。
松村さんは、
「避難をする」ということについてこう呼びかけています。
松村さん
「避難」というのは「難」を「避」けるということが基本。
「難」を「避」けることができる、
安全を確保することができるのであれば、
避難所への避難ということだけにとどまらず、
ご自宅での「在宅避難」や、区外の親戚・友人・知人宅への「縁故避難」など、
様々な避難の在り方を、ハザードマップなど区が提供する情報等を用いて、
事前にご検討いただきたいと思います。
いつ起きてもおかしくない災害に備え、
まずは自分の住んでいる地域の状況を知り、
どのように自分の身を守るのか、
日ごろから考えて、備えておくことが重要です。