秋台風の特徴と備え

10月に入っても「台風」に注意が必要です。



今週は台風22号の影響で東京・伊豆諸島の7町村に、


暴風と波浪の特別警報が八丈町に大雨特別警報を発表しました。


また、台風23号が週明けに関東に接近する可能性があります。



今朝は、「秋台風の特徴と備え」についてお伝えします。



まず、夏台風と秋台風では日本付近の気圧配置が変化する為、


台風の進路やスピードの傾向に違いがあります。



真夏の台風は、台風を移動させる風の流れが一定せず、


ノロノロと迷走する事が多くなります。



秋になると、上空の風の流れができる為、台風が発生して北上してきた


時にスピードアップして北東に進む事多くなります。


台風発生数のわりに、秋になると日本への接近数や上陸数が多くなるのは、


風の流れが大きく影響しているからです。



進路やスピードの特徴に加えて、


夏よりも秋のほうが強い台風の日本上陸の数が多いという傾向もあります。


気象庁では、最大風速33メートル以上を「強い台風」44メートル以上を


「非常に強い台風」54m以上を「猛烈な台風」と分類しています。


この定義になった1991年以降の統計をみると、夏より秋の方が


強い台風以上の勢力で日本に上陸した台風の割合が高い事がわかります。


9月や10月は半数以上が「強い勢力」以上となっています。



では、秋の台風はなぜ強い勢力で日本にくるのでしょうか?



主な理由は2つあります。


1つは、海水温度が高い事です。


台風は海面から蒸発する水蒸気をもとに発達します。


海水温度が高いと水蒸気が多量に供給されて台風が発達しやすくなります。


また水は空気と比べて温まりにくく冷めにくいという性質を持っている事から、気温のピークより遅れて高くなります。

この結果、日本近海の海水温度は夏よりも秋の方が高い事が多く台風が発達しやすくなります。



もう1つは、台風の速度です。


秋の台風は早いスピードで進んできます。


台風が加速すると台風を押し流す風と台風の風が合わさって


風が強くなります。その結果、日本に接近・上陸する秋の台風は、


暴風による被害が発生しやすくなります。



過去に大きな被害を出した台風も9月以降が多い事から、


秋台風は勢力の面で大変怖いものであると認識して、


こまめに台風情報をチェックするようにしましょう。




最後に、台風が近づいてきた時の行動についてお伝えします。


台風が近づいている時には、屋内でもできるだけ窓から離れましょう。


もし窓がある場合は、窓をしめてカーテンを閉めて、


雨戸やシャッターがあれば閉めておきましょう。


風が強くなってからの屋外での作業は暴風によって


転倒する恐れがあるため、台風が近づく前に作業をしましょう。



台風による大雨で土砂災害が発生する可能性があります。


土砂災害の多くは木造家屋の1階で被害に遭っています。


すでに雨が強まっているなどどうしても避難場所の移動が難しい場合は、


近くの頑丈な建物の2階以上に移るのも選択肢の1つです。


家の中に留まる場合も、


斜面から離れた部屋へ2階以上の部屋に移動してください。



万が一土石流が発生したら、土砂の流れる方向に対して直角に


できるだけ高い場所へ逃げましょう。



今朝は秋台風の特徴と備えについてお伝えしました。


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