プロジェクト概要

太古の昔より、森は動物や植物などたくさんの命を育み、田畑や海、川にたくさんのミネラルをもたらし、地域と暮らしを守ってきました。 東日本震災では津波でコンクリート堤防や松林がことごとく破壊される中、その森や、昔からその地方に根差す、深く地面深くに根を張った潜在自然植生の木々たちは、津波の勢いを和らげました。 関東大震災や阪神大震災では、大火により建物が燃える被害を食い止め、防災林として大きな役割を果たしました。 この「鎮守の森」をモデルとした森をできるだけ多くつくることは、災害の多いこの国に生きていく私たちが、後世に伝え残さなくてはならない貴重な知恵であり、自然と共生していく教訓でもあります。 番組「いのちの森〜voice of forest~」では、「鎮守の森のプロジェクト」が行う活動をはじめ、日本のみならず世界各地の森を守る活動を行う人や団体にスポットをあて、森の大切さについて考えていきます。

今週も引き続き、人呼んで”森の生活者”。執筆家の四角大輔さんのインタビューをお届けします。
ニュージーランドの湖のほとりで半自給自足の生活をしながら、世界各国を旅して、そのライフスタイルを発信している四角さん。
今回は、四角さんが本当に時間と労力をかけて作った、はじめてのニュージーランドガイドブックについて、伺っていきます。
2010年に移住した四角さんが、1年がかりで制作チームを募り、丸2ヶ月かけて、数百の施設・スポットを取材したというこの本には、四角さんのニュージーランドを知ってほしい!来てほしい!という思いが詰まっているんです!


〜四角さんは9月に新しい本「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」を出されましたが、クラウドファウンディングで資金を集めたそうですね。
 僕はこれまで、ビジネス本や登山の本などを出してきましたが、自分の体験ベースでしか書けないんです。ガイドブックはずっといろんな人から作って欲しいと言われていて、特に、僕がInstagramで発信するニュージーランドの情報をとめて本にしてほしいとずっと言われていたんです。それでいよいよ去年に思い立って、仲間を集めました。全員がニュージーランドに住んでいる情報通です。
 でも、すべてに行こうと思うとコストがかかる。冷静に計算すると120万はかかるということで、クラウドファウンディングを利用しました。1000カ所ちゃんと自分で見た場所にして、本気でガイドブックを作りたいということで120万の支援を募ったら、1日半で達成できました。最終的に360万円いただいたので、予定の倍以上、2ヶ月半をかけてニュージーランド中を回って、集まったお金を全部使い切って厳選に厳選を重ねたのがこの本なんです。


〜四角さんはこの本の中で、ニュージーランドのことを「未来の国」と表現されていますね。
 日本が抱えているたくさんの問題を解決するヒントがニュージーランドにたくさんあると思うんです。昨今、働き方改革ということが話題になっていますが、ニュージーランドは世界で最初に8時間労働や、労働者の最低賃金を決めた国です。そして、女性の参政権を今から120年前、世界で最初に制定した国でもあって、国会議員の4割は女性です。今の首相は38歳の女性ですが、お子さんが生まれて産休をとっても支持率が上がるという国民性なんです。女性もストレスなく働けるんですね。それに、公用語に手話を世界を初めて採用したのもニュージーランドです。マイノリティの人たちも社会で当たり前のように働いています。そして、5時に仕事が終わればみんな家に帰って、ディナーを家族全員で食べます。残業みたいな概念がないんですね。
 日本は僕の祖国でもあって、素晴らしいところがたくさんあります。でもそれがいつの間にか、この100年位の間に失われてきてしまっていると思うんです。ニュージーランドは大きな変化を望まずにこここまできた国です。日本は大きな変化を求めてここまでやってきた。日本は良いところもたくさん手にしたんですが、たくさんのものを失いました。”自然と共生する”とか”人に優しい社会”だとか。プラスチックの問題が日本で話題になっていますが、ビニール袋をニュージーランドでは大手のスーパーが全部禁止したんですね。そういった、日本が目指すべきことが、ニュージーランドはどんどん実現しています。僕は、それをなるべくそのまま日本に使えたくて活動しているんですが、来てもらうのが1番早いなと思ってこの本を書きました。


〜また、本の中で「ハワイと北欧のハイブリット」とも表現されていますね。
 北欧のイメージというと、福祉がしっかりしている社会の先進性、たとえば教育費が無料だったりマイノリティーが社会で働きやすかったり、あとはデザインのセンスがすごく良いんですよ。北欧もやっぱり自然との距離が近い。そうすると人間のクリエイティビティーが高まってデザインが良くなるみたいなところがあるんですね。北欧のちょっとポップでモダンなデザインを、もう少しナチュラルにしたのがニュージーランドです。また、ハワイは海だったり、大地だったり、大自然の雰囲気ですが、”5世代先まで考えて行動する”とか、”人間というのは自然を支配するためにいるのではなくて、あくまで大地に所属しているだけである”という考え方はハワイアンに似ています。
 ハワイと北欧は、自然形態は両極じゃないですか。ニュージーランドにはそれが2つともあるんです。南のほうに行くと、どんどん南極に近づくので気候が涼しくなっていきます。フィヨルドがニュージーランドにもあって、向こうでいうとミルフォードサウンドという代表的なフィヨルドがあります。このガイドブックでも紹介しているんですが、そこの景観が本当に美しい。そこを訪れた人はノルウェーの森を歩いているようだと皆さんおっしゃいます。本の中でも、フィヨルドの中の船中で一泊するという、究極の水上ホテルのアクティビティーとそのステイを紹介しています。そして、ニュージーランドは湖が多くて、これもすごく北欧に似ていますね。フィンランドが湖の国と言われるように、ニュージーランドにもたくさん湖があります。また、僕が住んでいるエリアの海沿いだったり、もっと北のほうに行くと、日本でいうところの九州の宮崎に近いような気候になっていきます。あったかくなってきます。沖縄やハワイのような常夏までは暖かくならないんですが、北に行けばどんどんあったかくなって、大地の感じがどんどんハワイになっていく。だから北はハワイで南は北欧という、両方持ち合わせているんですね。
 これは昔からニュージーランドを表現する言葉なんですが、ニュージーランドは「地球の箱庭」と言われています。地球の自然形態の全てがこの小さな島にあると言うんですね。今回2ヶ月半みっちり回って、確かにそうだなと思いました。
 ニュージーランドへは日本から直行便が飛んでいるんですけれども、10時間半かかるので、オーストラリアのほうにみなさん行ってしまうんですね。それでなかなか日本にニュージーランドの正しい情報が入って来なくて知られざる国になっていたんです。だからこそ、僕がこのガイドブックを作る価値があると思って、知られざる部分を皆さんに伝えたいと頑張って取材をして書きました。


四角さんのお話、いかがでしょうか。ぜひ「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」をチェックしてみてください!
次回も引き続き四角大輔さんのインタビューです!


『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』ダイヤモンド・ビッグ社

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Easy / Commodores
・Don't Need The Real Thing / Kandace Springs
今週は、人呼んで「森の生活者」。執筆家の四角大輔さんをスタジオにお招きして、いろいろお話伺います。
四角さんは、湖のほとりで半自給自足の生活をしながら、世界各国を旅する方。今回は、四角さんが ライフスタイルの拠点としている国・ニュージーランドの魅力をめいっぱい語っていただきます!


〜四角さんは、もともとは音楽業界でプロデューサーで、ある時にすっぱり仕事を辞めてニュージーランドで半自給自足の生活をしつつ、世界中を旅して回る生活をされています。この番組にも何度も来ていただいていますが、この1年ちょっとの間やはり世界中を旅していましたか?
 そうですね。去年からニュージーランドの森の生活の比率が上がりまして、世界を旅する期間がちょっと短くなりました。例年10カ国以上回るんですが、今年は8カ国旅をしてきまして、面白い場所をたくさん見てきました。

〜今年の日本の夏はとっても暑かったんですけれども、四角さんはいかがでしたか?
 ちょうどその時期、僕はオーストリアとドイツにいたんです。オーストリアはビオホテルという、100%オーガニックで、ある規定を超えて初めて認証が取れるというホテルに一週間以上滞在しました。その後、ドイツの南部のほうのビオホテル、こちらは大自然の森の中のホテルで、食事も飲み物も全部オーガニック。建物に関してもケミカルのものが使われていない等のいろんな基準を満たしたホテルに滞在していました。
 最近、ウェルネスリトリート、ウェルネスステイというのが欧米でブームになってきています。ホテルにゆっくり滞在をして、その中にマッサージやヨガや瞑想、サウナとか、100%天然の水でできたプール、ジャグジーみたいなものがあって、体を休めて心を整えるというスタイルなんですが、ビオホテルはその先駆けですね。何もしないんですね。僕はその時ちょうど、ある本の執筆のピークだったので、ずっとのんびりして、そしてMacBookに向かって原稿をかくという事をやっていました。すごく集中力が高まるんです。執筆のためには最高のステイになりましたね。


〜四角さんが拠点としている場所がニュージーランド。湖のほとりにお家があるとお伺いしたんですが、今は、どんな季節なんですか?
 日本とは全く逆で、ちょうど春の入り口ですね。僕の家は原生林に囲まれた森の中にある、大きな湖のほとりにあるんですけれども、周りの森が深い原生林で、冷たい水が常に湖に湧いているので、周りよりも春の訪れが遅いんですよ。夏になっても水温がそんなに上がらないので涼しいですね。
 ニュージーランドの森は常緑樹なんです。年がら年中ずっとグリーン。ヨーロッパの人が紅葉する木々を街に植えて、それが繁殖している美しいエリアがあるんですけれども、もともとの木々は常緑でずっとグリーンなんです。それが僕はすごく好きなんです。1年中緑なんですが、緑の中にもグラデーションというか、季節ごとにグリーンが変わっていくんです。うちの場合は冬場に雨が多くて、冬場にものすごく緑が濃くなるんです。夏に雨が減って、1〜2月のいちばん良い季節はほとんど雨が降らないんです。そうすると森がちょっと寂しそうにして水を求めているというか、色が褪せてくるんです。微妙なグリーンのグラデーションが、この場所で暮らし始めて9年目でだんだんわかるようになってきました。


〜常緑中でも色の濃さは変わるんですね。
 雨がパァーって風降った後、キラキラと雨つゆで輝くじゃないですか。でもそれだけじゃなくて、森が雨を待っていたんだなというのがわかるんです。森全体の生気が上がるというか、命の濃度が高まるような感覚がすごくあって、雨が降った後に森の中を歩くのがすごく好きなんです。香りも土の匂いが強くなる感じがします。森の匂いって、木や土の匂いという感覚が強いんですけども、それが下から上がってくる感じがしますね。

〜四角さんは半自給自足の生活をおくっていらっしゃいますが、この時期はどんなことをしますか?
 僕はだいたいニュージーランドの春、日本の秋口くらいにニュージーランドに戻るんですが、そこで、多年草といって一年中生えているものの手入れをします。そして毎年、苗を植えて育てなければいけない一年草のエリアの畑を全部耕して、生ごみとかをコンポストで作った土を入れて、そこに種や苗を植え始めます。だから帰った直後は自給率が下がるんです。大体11月位から収穫が始まりますから。12月から1月、2月は夏野菜を中心に、調子がいいと50種類位の夏野菜が採れます。
 僕が暮らす湖のほとりの集落は100人ぐらいしか住んでいなくて、みんな自分で畑をやっていたりパーマカルチャー的な思想を持った人が多いんです。みんな自分の家で何かしら作っている。僕は、たくさんできたときに、食べ切れないものは近所に配るんです。僕は釣りが好きなんですが、たくさん釣れたらご近所さんに配っているんですね。そうすると僕が帰った時に、「大輔は食べものはないよな」とわかってくれていて、しばらくの間皆さんが持ってきてくれるんですよ。それで結構困らないんですね。後はファーマーズマーケットというのが週末にやっていて、そこに行けば地元の生産者が自分の庭や畑でとれたものを販売していて、それがものすごく安いんですね。アボガドとかもオーガニックなもので1個30円で売っていて、それを買って、庭や畑で自生したものを採っていると意外に、お金をかけずに食卓が豊かになっているんですよ。


四角さんのお話、いかがだったでしょうか。ニュージーランドのお話、いろいろ出てきましたが、そんな四角さんご自身も念願だったという、ニュージーランドのガイドブックを出されました。

『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』ダイヤモンド・ビッグ社
ぜひこちらもチェックしてみてください!

来週も四角大輔さんのお話をお届けします。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・金木犀の夜 / きのこ帝国
・With My Own Two Hands / Jack Johnson
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パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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