今週は、森や自然はもちろん、地球全体をフィールドに撮影を続ける写真家・高砂淳二さんをゲストにお迎えします。
先日あたらしい写真集を出されたばかりなんですが、これが本当に愛らしい・・・
ということで、世界をめぐりシャッターを切り続ける高砂さんに、この世界を形作る自然・生きものの楽しいお話、いろいろ伺っていきます!


〜いつも世界中飛び回っていらっしゃると思うのですが、最近だとどこに行かれましたか?
つい最近は、中米のコスタリカとか、ミクロネシアのパラオとか、そのへんに行きましたね。パラオでは、しかも新月の日の夜中に潜って、浮遊しているプランクトンとか、そういうものを撮りました。新月の時を狙うのは、月があるときだと明るいので、浮遊している動物が他の魚から見えて食べられちゃうからです。食べ物が多いところは陸地に近いところなんですが、新月にそういうところに近づいて、食べ物と食べて、また離れていくみたいなことをするらしいんですね。なので、新月を狙って潜りました。
浮遊系の生き物は不思議なものがいっぱいいて、たとえばホヤみたいなものがプカプカ浮いていて、それを小指の爪くらいの小さいエビのような生き物が捕まえて中身を食べちゃうんです。そしてそのなかに住んで、自分のバリアにして、そのまんま浮遊して暮らしている。なかでネズミのおもちゃみたいにコロコロやりながら動いているので「タルマワシ」っていう名前の生き物なんですけど、そういうものがいたり、あと宇宙船みたいな生き物とか、いっぱいいました。


〜高砂さんは小学館から写真集を発表をされたばかりです。タイトルが「LIGHT on LIFE 」。本当にきれいな写真集で、まず表紙が水鳥とカニが見つめ合っている写真ですね。まるで、絵本に出てくるような光景ですが、これ現実ですよね。これは水鳥はカニを狙っているわけではないんですか?
そうじゃないんですね。この鳥はアジサシの仲間なんですが、アジサシがいて、そのバックの海がブルーできれいだったので、それをビーチで腹ばいになって撮っていたんです。そうしたら、フレームの中にカニがトコトコと入ってきたんですね。たぶんカニは鳥に気づかずに歩いていて、ハっと顔を上げたら鳥がいた。そして鳥もハっと思って目があっちゃったみたいな、そんな感じなんですね。それでしばらくそうしていて、それでお互い気まずくなって、離れていきましたけどね(笑)もう笑いながら撮影していましたよ。


「LIGHT on LIFE」(小学館)

〜「LIGHT on LIFE」は日本語にすると「生命の輝き」でしょうか。どういう作品にしようとしたんですか?
去年、僕は「Dear Earth」っていう、地球そのもののきれいな風景とか、いろんなものを撮って写真集にしたんですね。ぼくはずっと地球全体を表したいなっていうのがあって、じゃあ今年は地球で生活をしている生命を撮ろうと思っったんです。それで、そういう生命たちに光を当てるみたいな意味合いも込めてこの写真集をつくりました。

〜拝見していて一番最初に気になったのが、グリズリーの写真でした。見開きになっていますが、右ページは立ち上がっていて、左のページは川のなかですが、これは鮭ですか?
はい。鮭を食べているんです。カナダ・バンクーバーよりちょっと北の川なんですが、その川には夏になると、鮭が遡上してくるんですね。その遡上していく鮭をグリズリーたちが集まって食べるんですよ。このシーンはお母さんと2頭の子どものグリズリーが川を登っていて、僕は小さい舟でそばに止まって、静かにしていました。子どもたちは全神経を食べることに集中していますよね。

〜カメラなんて全く気にしてないですもんね。
まあお母さんが一応近くにいて、廻りをちょこちょこ見てますけど、そのお母さんの愛情と、子どもたちの無邪気さがすごくかわいかったですよ。

〜このような自然のありのままの姿を、こんなに近い距離で、どうやって撮ったんですか?
けっこう時間はかけますね。まずは向こうがこっちを全然気にしないような状況をつくるということがあります。向こうが驚いたり、何か自分のテリトリーを荒らされるんじゃないか、危害を加えられるんじゃないかと思ったりするようなこと一切せず、静かにして、何もしませんよ、自然の一部ですよ、みたいな感じでいくやりかたがありますね。この写真はそうやって撮りました。
あとは、動物というのは警戒心と一緒に好奇心もあるんです。なので、最初は警戒心のほうが強くても、こちらが何もしないと、だんだん気を緩めるということもあるし、こちらが緊張すると、向こうも緊張するということもありますから、こちらが緩んでいると、向こうも警戒心解くといこともあります。そういうときに僕が使うのは、遠くにいる時点からゆったりした歌を口ずさみながら、横を向いてちょっとずつ近づいていく。正面を向いていくと、向こうも”気”を感じるので、横を向いたまま歌を歌って、さらっと近づいていくんです。そうすると向こうも、なんだなんだ?っていう好奇心とともに、「大丈夫そうだな」って感じるから、わりと気を許してくれたり、うまくすれば、こちらに近づいてきて面白そうな顔をして見てくれますね。
動物は結構好奇心ってあるんですよね。もちろん、魚とか昆虫とかはそんなには無いんですけど、哺乳類とか、鳥とか、そういうのは意外に好奇心があります。たくさんのペンギンのなかに入って撮ったこともありますが、向こうが50〜60cmの背丈だとして、僕のような1m75cmの人間がそのまま立っていくと、やっぱり向こうは怖がって、半径5mくらいずつ距離を保って、少しずつ逃げるわけです。でもふと後ろを見ると、ついてきているのもいる。やっぱ怖いというのと、なんだなんだ?っていうのの両方があるんですよね。だからそういうときには立っているのをやめて、そこに這いつくばって、しばらくじっとしている。そうすると、だんだん距離が縮まっていって、最後はペンギンに埋め尽くされるようになって。背中に乗ろうとするものいますよ。


〜なんだか人と一緒ですね。人でも怖がる人もいれば、興味津々で怖がらずにくる人もいるし。
そうなんですよね。よく犬好きの人のことは、犬はわかるっていいますけど、犬好きの人は、犬に対して警戒もしないし、向こうもそれをわかっていて寄ってくるっていう。それは理他の動物でも成り立つんですよね。

高砂さんのお話、いかがだったでしょうか。来週もインタビューの続きをお届けします。

高砂淳二さんウェブサイト→http://junjitakasago.com/

【今週の番組内でのオンエア曲】
・On My Way / Giovanca
・This Town (ft. Sasha Sloan) / Kygo

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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