今週は、日本人にとって特別な森、三重県・伊勢神宮の森をご紹介します。

20年に一度、社殿を作り変え、神様が“お引越し”をする式年遷宮が今年10月に行われる伊勢神宮。その周囲には、「宮域林」という、広大な鎮守の森があります。

今回、取材で入ることができたのは、伊勢神宮の内宮(ないくう)の南, 「神路山(かみじやま)」という山を覆う森です。この森を管理している伊勢神宮営林部・倉田克彦さんの案内で、森を南北に縦断する県道を外れ、木々の生い茂る険しい山道を登りきると、そこには、神宮の森すべてを見渡す景色が広がっていました。

実は今回の式年遷宮で建て替えられるお社の御用材の20%が、神宮宮域林から切り出した木によってまかなわれています。これは鎌倉時代以来、実に700年ぶりのことだと言います。


◆神宮宮域林を望む剣峠より
神宮宮域林は、南北が7〜8km弱。東西がやはり7〜8km。合わせて5500ヘクタール、東京の世田谷区と同じ面積。神宮宮域林も大きく2つに分けまして、内宮の神域のちょうど南側から内宮の森を包み込むように南に広がる林が、「第一宮域林」。内宮の森は生木は切らない、禁伐林。それを取り囲むように広がる第一宮域林も、神域同様に生木は切らずに、自然林として守っている。第一宮域林、神域のところは、特有の照葉樹であるカシの木、タブの木、クスノキ、シイ、ヤブツバキなどがたくさん生えている。さらに南に来ると、今居る場所の眼下にあるのが「第二宮域林」。第二宮域林は、式年遷宮に使われるヒノキを200年かけて育成している場所。ここの林の一部から、第62回、平成25年の10月2日と5日の外宮内宮の式年遷宮で社殿を建て替える御用材を使って頂いた。その林が目の前に見えている。


◆200年かけてヒノキを育てる
内宮のところは2000年前にご鎮座頂いた場所なので、その当時から同じような山になっている。1300年前から式年遷宮と言う制度が設けられたが、この神宮の森から式年遷宮に必要な御用材としてヒノキを切り出していた。それが鎌倉中期まではこの林で切って使っていたが、遷宮には非常に大きな木が必要なので、大きな木が伐りつくされなくなっていった。鎌倉中期以降は、この森から離れて近辺の山へ木を求めて行った。そして奈良、愛知へと木を求めていき、今では岐阜・長野の木曾のお山から木を分けて頂いている。


鎌倉時代は、まだ植林の技術や知識もなかったため、宮域林からは、大きな木は減る一方でした。そして大正12年。五十鈴川の氾濫をきっかけに、伊勢神宮は災害に強い森を育てると共に、将来の御用材を宮域林からまかなう計画を立てました。この計画は、200年かけてヒノキを育てるものなのですが、今回の遷宮では、それに先駆ける形で、およそ90年前に植林されたヒノキが御用材の一部として、使われています。

また、この計画には、この美しい森の景観と、山肌からしみ出て、森をつたう水の流れを守る目的もあると言います。



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パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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