今日は先週に引き続き、東京を代表する大きな森、明治神宮の森にご案内します。

大正時代の森の賢人たちが、永遠に続く森を作ろうと、150年先を見据えて計画した人口の森。それが明治神宮の森です。今日は、その森がどのように育ち、いまどうなっているのかをお届けします。



大正時代に活躍した東京大学の林学者 本多静六氏など専門家が考えた明治神宮の森作り。それは、荒れ地だった土地に、成長速度の違う樹木を順番に植えることで、150年かけて、この場所にふさわしい森を育てようという計画でした。

この150年というのは、最初は松の木、次にヒノキや杉が育ち、やがてシイの木など常緑広葉樹が育つまでにかかる時間のこと。当時の学者たちは、人間の寿命よりずっと長い年月を見据えて、森自体の力で、世代交代を繰り返す森を作ろうとしたんです。

◆明治神宮の森 50年後の調査
この森は本多先生たちが4段階で推移していくと計画を作り、それにしたがって木を植えていった。樹木そのものは全国から頂いた献木。10万本を頂いて11万人のボランティアでできた森。森を作ったときは、元々あったもの、献木で外から来たもので12万本、365種類だったが、どうなったかというと、50年後に調査をしたところ、樹木種類は247種類。100種類が絶えていった。その代わり本数は、12万本だったのが17万本と徐々に増えている。そんなふうに、樹種は減ったが森全体としてはこどもたちも出てきて本数が出てきている。本多先生たちが作った計画の素晴らしさがある。それと同時にここに森があると自由に使ってみたい、入ってみたい、触ってみたいというのが普通だが、おいでになる方々がガマンして森のなかに入らなかった。だから一つ一つの小さなどんぐりが育ち、根本を踏みつけられて弱ることもなく、訪れた人たちが守ってくれたおかげ。おちたどんぐりから芽が出てくる。これが林の中にあり何かの拍子で一本枯れる、枝が折れる、光があたってくるとあたったところが成長し始める。その辺にある木も二代目。7−8mの無垢の木。そのむこうにシラカシ。両方共「俺は次の跡継ぎだぞ」と一生懸命競争しているところ。



・・・さて、計画が始まっておよそ100年経った現在。
明治神宮の森の中では、落ちたドングリが芽を吹き、育ち始めています。
当初の予想以上の速度で、理想の森になりつつあるわけです。

さらに、この森作りの計画には、野生の鳥たちも関わりについても記されています。

◆野鳥が森を守る
樹木には特有の病気、それを好む虫があります。またそのために一斉に植えた林、森が壊滅的な被害を受ける例も各所にあります。だけどこの森はそうならないように配慮してあるから後の人は神経質になるなと言っています。シラカシがあれば、くすのき、しいのき、けやきがあって、隣り合わないように植えているのです。くすのきならくすのきに虫がついてもすぐには広がらないから心配するな。森が大きくなると鳥が住みつき、食べてくれる。ということも計画書に書いてあります。固有の虫がつくが比較的そのまま頬ってある。年間で野鳥が50種類。渡り鳥もいる。そういうものたちがこの森を自然の力で守ってくれていると思っています。


最後に、毎日、森の表情の移り変わりを見つめている、沖沢幸二さんが思う、明治神宮の森の魅力について伺いました。

◆夜の森
きっとこの地域では、神社の森というのは地域の人々が見守り、地域の人のやすらぎの場だと思う。非常に楽しい森。日々、森の形、顔、木々の色合いが毎日変えていく。それを日々みながら、この森で仕事をしているというのは幸せなことだし、贅沢なことなんだろうと。ぜひお宮に参拝になったら、一つ一つの木の形、佇まい、色合いも楽しんでいただきながらご参拝頂けるといいのかなと思っています。これは余談ですが、夜も時々徘徊しています。懐中電灯を付けずに・・・森の別な顔も聞こえ見えてくる。色んな虫の声、鳥の声が聞こえます。意外と星がよく見えるんです。三等星くらいまでは見えて、絵に描いたような星座の形になります。これはここにいるものの特権というところでしょうか。


こうして、今も成長し続けている、明治神宮。
150年先も楽しみです!

番組では、「あなたの身近の森について」メッセージをお待ちしています。
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あなたの周りの神社の鎮守の森についても、ぜひ教えて下さい。

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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