先週に引き続き、5月31日(土)に宮城県岩沼市で行われた『千年希望の丘 植樹祭』の模様をお届けします。

岩沼市が推し進めるこのプロジェクトは、震災廃棄物を利用して小高い丘を作り、苗木を植え、津波から命を守る森の防潮堤を作るというものです。
植樹会場に集まったのは、地元・岩沼市はもちろん、全国からの6000人のボランティアの方々。瓦礫を活かす森の長城プロジェクトは、植樹の指導を担当しました。
また今回は、この取り組みに賛同するアーティスト、石井竜也さん、女優の鈴木京香さんも植樹に参加しました。


◆千年希望の丘 植樹祭 石井竜也さん 細川護煕さんのお話
石井竜也さん:僕の田舎は北茨城市なんですけど、津波と放射能でやられちゃいまして、みなさんつらい思いをしているんです。震災の後、実家にかえってみると、すぐとなりに瓦礫が、僕は「思い出山」と呼んでいるんですが、屋根の高さよりも高く積まれていたんです。「瓦礫」とみんな呼んでいますが、近くから見ると、おじいちゃんが使っていた座椅子やタンスだったりするんですよ。これを瓦礫って…。これは「思い出山」だよなと思ったんです。
一時期はそれをどこで焼く、焼かない、放射能がはいっているからこっちくるなとか、色々言われていました。それを聞いてとても気持ちが痛くて…。そんなことを言われるのなら、どうせここで亡くなった方々が使っていたものだし、それを埋めて土台を作って丘を作れないかと思っていたんです。そうしたらこの森の長城プロジェクトがあった。これだ!ということで、早速連絡して、細川先生にお会いし、コンサートも開きました。
「希望ヶ丘へ」という曲を作り、それを中心としたコンサートを3月11日に渋谷オーチャードホールでやりました。細川先生にも見に来てもらい、「希望ヶ丘へ」も披露しました。
今回もその曲を歌うんですが、僕たちの世代だけじゃなく、これから生まれてくる世代の役に立つものを、その人たちの気持ちが安らぐものを僕らは目指していかなければいけないんじゃないかと思ったんです。

細川護煕さん:今回は7万本という大規模な植樹ですが、去年の植樹祭で植えたものも立派に育っていますから、2〜3年後がとても楽しみですね。植樹をした場所は約1500m。歩くのに30分もかかります。これくらいの規模でずっと続けていけたら、象徴的なものとして、ほかの市町村からも、うちでもやろうという話になると思います。こういうことは形、モデルがないとなかなか進まないので、今回のような植樹ができるということは素晴らしいと思います。

石井竜也さん:どんな津波がきても、多少の津波なら食い止められるような頑強な、土塀ができるといいと思います。木の根の強さは半端じゃないですからね。
こういうプロジェクトは、人の力と政治と思いが一つになっている動きだと思います。日本は木で家をつくりますから、植樹は文化として昔からありました。それを子どもたちに伝えるというのはとてもいいことだと思います。特に東北は自然に対して畏敬の念を持っているので、広がっていくのではないかと思います。



お話にあった『希望ヶ丘へ』という曲は、この植樹祭でも歌われました。
石井さんの実家は茨城県・北茨城市の港町にあります。すぐ北が福島県いわき市です。石井さんの実家の港町も、震災で大きな被害があり、原発事故による漁業の風評被害も受けたといいます。
ですから石井さんは、被災地には特別な想いがあり、何度も地元に足を運び、音楽を通じた支援を続けています。そして、そこで目にした震災瓦礫を、瓦礫ではなく「思い出山」と呼んでいます。
また、石井さんは自然や環境問題にも関心の高く、森の防潮堤について、こんな考えを持っているんです。

◆森の防波堤について 石井竜也さんのお話
僕の実家近くの港も、頑強だった7mくらいの外側の堤防がVの字に割れていました。地盤がきっと上に上ったんでしょう。外海が見えてしまっていました。でも山は崩れていません。がけっぷちは崩れましたが山は無くなっていない。だから自然なものは自然が食い止めてくれるのかなという想いは強くあります。
それにやっぱり風景がきれいですよね。最初は何かを守ろうと、一生懸命、正義感で入っていくんでしょうが、そのうち木を植えるのが楽しくなって、夢中になっていますよね。ある意味それが本当の人の姿なのかなと思いながら、植樹をしている皆さんの後姿を見ていました。
元来、日本には自然崇拝・アミニズムがずっと神社などに根差していて、それがこのような形になっているという気がします。自然災害で亡くなった方はちゃんと天に昇っていると思いますが、こんどは生きている人、生きていく人たちをどうやって守ったらいいのかということを体現している気がします。
コンクリートの堤防と森の防波堤、どっちが強いかといったら、森の防波堤だと思います。木と木がつながる力、根の力というのは大変なものですから。今日植えている木は、全部下に根を張る木です。ですから、とても”スゴい”丘になると思う。
それに、こういうものを中心にして町が形作られることもあるでしょうから、町を作るヒントにもなるんじゃないかと思いますね。東北のみなさんは町を作るのにどうしようかと悩んでいると思いますが、これが一つのモデルになって、緑を基調にしてそこに家が建ち、その森を見るように窓を開け、木々を通して風が入ってくるというのは、環境としては最高だと思いますね。


そして植樹祭の会場には、同じくこの取り組みに賛同する、女優の鈴木京香さんも参加。ボランティアの方々とともに、楽しそうに植樹をしていました。

◆千年希望の丘 植樹祭 鈴木京香さんのお話
瓦礫の上に、新たに私たちが自分たちの手で木を植えるというのは素晴らしいアイデアだと思って、発足当時から支援を続けています。今日はじめて自分で植えることができてうれしいです。
実際に一緒に植えるというのが何よりいいですね。皆さんの声援、ありがたさが実感できます。


確かにみんなで一緒に木を植えるのは気持ちがいいし、楽しいですよね。今回の植樹で木を植えた場所が1.5kmもの長さになったということで、将来ここが森になるのがとても楽しみですね。

今回うかがったお話はポッドキャストでも詳しく紹介しています。
こちらもぜひお聞きください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・a song dedicated / PUSHIM
・希望ヶ丘へ / 石井竜也

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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