今週も千葉県富津市金谷にある、古民家カフェ「カフェえどもんず」について、お伝えします。
カフェえどもんずは岐阜県の白川郷から移設した「合掌造り」の建物を活用した古民家カフェ。
台風の被害からもうすぐ1年。剥がれた屋根もようやく修復されたのですが、まだ、お店の中は片付け作業が続いています。
今回の取材は、お店の敷地にあるお庭のテーブルでセミの声を聴きながらマスター・青山さんのお話を伺ったのですが、このお店、「とにかくマスターがイイ!」という噂通りの方で・・・
美味しいアイスコーヒーでおもてなししてくれて、さらに、さらにコーヒーの面白い話も、いろいろと教えてくれました。


〜お話によると青山さんご自身でコーヒー豆を育てているそうですね。
そんなに簡単なものじゃなくて、やはり台風の被害が大きくて、近くの農園の温室に移動して療養中なんです。ここに焼く前の豆があるんですが、それは芽が出ます。

〜どれくらいの背丈になるんですか?
2メートル半ぐらいで切っちゃうんです。というのも取るのが大変だから。手摘みでやるなら低い方がいい。ただ天候が暖かいところじゃないと難しいので、温室じゃなきゃできないですね。育て始めたのは4年くらい前です。やっと3年目ぐらいに実がつくようになりました。でもこれはビジネスにはならないですね。本当に楽しむというか、もし育てるなら今日差し上げますから持って帰って家で作ってみてください。35度くらいのお湯にスポンジを入れて、接すると発芽のスイッチが入るみたいで芽が出ます。ここにコーヒーのチェリーがあります。種子がここにあるでしょう。まわりを乾燥したものがある。うちではこれも扱っています、コーヒーの花。これは世界中から集めないと集まらないんです。というのは花を取っちゃうと実ができないですからね。コーヒーの花のお茶、ジャスミンティーみたいな香りがします。


〜飲むコーヒーだけじゃないんですね。
葉っぱのお茶もありますよ。

〜おうちで美味しくコーヒーを飲むコツはありますか?
すごい簡単なのはね、ペットボトルに例えば30グラムのコーヒー豆の粉を入れて300 CCの水を入れる。軽く振って冷蔵庫に入れて次の日、10時間経ったらドリッパーのように出すと冷たいアイスコーヒーができておいしい。しかも酸化していないから1週間位はおいしいんです。熱が加わると酸化してどんどんまずくなる。水で出すと酸化が弱いのでおいしさがとどまるんです。やかんで麦茶を作るような感覚ですね。やかんにコーヒー豆を引いたのを入れて、80度くらいでちょっと周りに泡がたったらもう大丈夫。沸騰したらアウトなんです。味噌汁と一緒ですね。同じコーヒーでも全然味が変わっちゃいます。アイスとホットと温めるのでは全然違う。それを氷でやるというのをうちはやっています。水の代わりに氷を置いておくと、氷が溶けてもっと冷たい温度で、もっと味わいが深くなる。ワインのようですよ。それを温めればホットコーヒーになるし。日本茶でやってもおいしいですよ。日本茶でやると甘みが出るんです。あと、おいしい豆だと、紙が油分を吸っちゃっておいしい成分がなくなっちゃうので、ペーパーフィルターじゃないほうが良いですね。ステンレスのフィルターだと豆の味が直接出ます。僕なんかはフレンチプレスといって、ただ押すだけのやつ。あれなんかおいしい豆の場合は最高です。味が全部出るんです。だけどスーパーで買ってきた安物にそれを使うとよくないから、そういう場合はペーパーを使って変なものを取ったほうがいいんじゃないかと思うので一概には言えませんが。
日本では酸味を嫌う人が多いんですよ。でも実際、僕もずっと30〜40年やってきたんですが、実は酸味のコーヒーは古いコーヒーには出せないんです。ちょっと知っている人は「浅く焼けば酸味は出るよ」と言いますが、そうではなくて生豆の時点で酸味は減っていく。その酸味を近くに感じるとおいしくない感じがするし、遠くで感じるとなんとなくうまいという感じがするんです。でも実は日本人のDNAに酸味は腐っているというのが染みついてるんです。腐っているとちょっと酸っぱいと感じますよね。そのDNAが入っているので、酸味=まずいとなっちゃうんだけど、コーヒーはフルーツなんです、チェリーなんです。フルーツの酸味だと思うと味わいが変わると思いますよ。コーヒーとチーズが合うんですよ。今度やってみてください。



古民家カフェ「カフェえどもんず」マスター青山さんのお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、ぜひこちらもお聞きください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・レター / ハナレグミ
・Love Me / The Little Willies
今週も去年の台風15号からまもなく1年となる千葉県からのレポートです。
きょうは、富津市金谷にある一軒のカフェのお話。
お店の名前は「カフェえどもんず」。県外からもファンが通うほどの人気店なんですが、台風被害で現在は営業ができず、再建へ向けてようやく動き出したところ。
そんなカフェえどもんずのマスターのお話、お届けしたいと思います。

千葉県富津市、金谷漁港のすぐそばにある「カフェえどもんず」は、すぐそばに鋸山、そして富津の海が広がるロケーションにある古民家カフェです。
なんでも、60年前に、岐阜県の白川郷から移設された「合掌造り」の建物が空き家になっていたのを活用して、カフェを始めたのだそう。
その経緯を、カフェのマスター 青山清和さんに伺いました。


東日本大震災のとき、金谷の漁港にもお客様が全然来なくなっちゃって、ここの地主さん達が、津波の影響でお客さんが来ないから、コーヒーを入れるような場所があればということでこの古民家を貸していただいたんですね。

これが2012年のこと。そしてカフェえどもんずは、マスター青山さんの人柄ととびきり美味しいコーヒー、そして合掌造りの建物の雰囲気で、県外からも通い詰めるお客さんがいるほどの人気店になっていったんですね。
ところが。そんなカフェえどもんずも、去年相次いだ台風で大きな被害を受けてしまったんです。

屋根が全部飛んで全壊扱いになってしまって、店内も竜巻にまかれて美術品が2000点くらいぐちゃぐちゃになってしまいました。

なかにあるものは代々集めた300年前からの美術品で、2000点くらいあります。父親とおじいちゃんもその前も宮大工だったんですね。目黒の宮大工で、いろんな神社仏閣を見ている中で頂いたものもありました。父はコーヒーが好きで南国で農園も手伝うくらいでした。僕も小学校の6年くらいには手焙煎を庭でやりました。コーヒーの生の豆を網に乗せて手で、焙煎機は使わないんです。今じゃあたりまえですが当時は珍しかったんです。それでコーヒー器具は父も集め、僕もいろいろ集めました。今度新しくしたら磨いて並べてコーヒー美術館みたいに展示したいと思います。


〜台風で店内がぐちゃぐちゃになったのに諦めなかったのはどうしてですか?
焙煎機の置いてある土間が残ったんですよ。その焙煎機が完全に動きましたので、これは「やれ」ってことかなって思ったんです。

僕は焙煎が好きで、手焙煎を入れればもう50年やっていて、豆は店内に常に100〜200種類置いてあって、いつでもお客さんの注文で焼いてあげてるという体制をとっていたんですが、焙煎機だけは無事だったので、また焙煎に力を入れていこうかなと思ったんです。うちの支配人(美光さん)が折れずに動いている姿と、焙煎機がしっかり動いた。この2つで再建を決意したんです。


ということでカフェえどもんずは再建を目指すことになったんですが、なんと、お店のファンの方々が有志として集まり、クラウドファンディングを立ち上げて資金を調達。
今年7月に500万円という目標金額を達成しまして、いまは年内の復活を目指して、片付けなどが行われているところでした。


屋根はすでに新たなものが張られています。


「ポリポリ食べても新鮮だから美味しい。」というコーヒー豆。香りが良くてとてもおいしい!

カフェえどもんずのマスター青山清和さんのお話、来週も続きます。お楽しみに!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Songbird / Oasis
・Breakin' At The Cracks / Colbie Caillat

今週お伝えするのは、千葉県富津市 鋸山からのレポートです。
鋸山は去年の台風15号で3本ある登山道すべての道が倒木で通行止めとなりました。そのうちの車力道コースの被害の様子を昨年お伝えしましたが、その後ボランティアの力で倒木を撤去し、今年1月車力道コースの通行止めが解除されました。台風15号からまもなく一年、同じ登山道を金谷ストーンコミュニティ-の鈴木裕士さんに案内していただきました。


傾いて枯れているのがたくさんあると思うんですけれども、これは15号の影響です。最初は通れなかったんですが、今は安全に通れるようになっています。当初は分け入ることもできないくらい木の上に木が重なるように倒れていて、全然通ることができない状態だったんです。




倒木をチェーンソーで切って脇によけて、普通に通れるようになっています。

ここの道は正式に通れるようになったのが年が明けてからです。それまでは木が幾重にも降り重なって、通行止めにして一般の方が入れないようにしていました。被災直後は金谷の街自体もだいぶ甚大な被害を受けましたので、山に対する意識というのはなかったんですけれども、そういう段階においても、山好きのボランティアの方々が、我々の知らないところで、自発的にチェーンソーを持ってきて少しずつ木を切り刻んで、少しずつ人が入れる状態にしてくださっていたんですね。



鋸山は全部で3つの登山道があって、全部通行が不可能だったんですが、今はそういったボランティアのご協力で2つの道、この車力道ともう一つは関東ふれあいの道が安全に通行できるようになっています。残りのもう1本は残念ながら見通しが立たない状態です。正直言って直せる状態かどうかわからないです。それぐらいひどいですね。


ここから見るとだいぶ当時とは、どうですか。だいぶ見通しが良くなったのと、ここはもともとは森みたいな感じで、木漏れ日が若干さすような感じの道だったんですね。山頂が見えなかったんですが見えるようになってしまいました。車力道全体ではここから中腹までが1番ひどいんですよ。そこの山なんか、山肌がずる剥けちゃってますね。石でできた山なので根っこが下に入れないんですね。横に張るしかないので、木が小さいうちは良いんですけれども、ある程度木が大きくなってくると支えきれなくなってしまうんですね。




ここからがよくわかると思うんですが車力道ですね。猫車と言うんですが、リヤカーみたいなものでしょうか、その車にイッポン80キロの石を3本載せるんですね。そして上の方からガラガラと。でもほとんど引っ張るというよりこういう坂道なので、スピードを殺すというか、ブレーキをかけながらですね。しかもそれを1日3往復やっていました。そして麓で石を下ろしたら、空になった猫車を背負ってきたんですね。猫車は50キロくらいあったんです。この車力道自体もかつて石を切り出した時代の、石を運んだ運搬ルートで、いわゆるその時代の産業遺産と言うんですかね、その一つだと思うんですよ。その上に行きますと石切場が神秘的な形で、半分、遺跡のような形でいくつもあったり、後は、同じ石を下ろした道で、石の滑り台ですとかね、山頂の急なところが滑り台みたいになっていて石を滑らせていたというところもあります。眺めはもちろん良いですし、やっぱりスリリングな石切場自体が高低差があって、1番高いところだと100メートル近くの石切場もあるので、そういうところが皆さん魅力で来てくださっていますね。あと山にもいろんな顔があるんですよね。石切場の話ばかりしましたが、山の向こうに行けば日本寺というお寺があって日本一大きい大仏様とか、千五百羅漢という羅漢さまがたくさん鎮座していたり、神聖な感じのところもあります。いろんな魅力を備えた山だと思うんですよ。

やはり倒れた後に新しい肌が芽吹いていますし、被災直後は本当に見るも無残でしたね。来るたびに悲しい気持ちになっていたんですが、時間が経ってみるとそういうものも薄れてくると思いますが、もちろん整備したからなんですが、そういう意味ではだんだんやっぱり再生に向かっているんだなという感じがしますね。

今週は台風被害からまもなく一年になる千葉県富津市鋸山の様子をお伝えしました。金谷ストーンコミュニティ-の鈴木裕士さんに案内していただいた様子はポッドキャストでも詳しくご紹介しています。こちらもぜひお聞きください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・MINT / Suchmos
・Good Time / Owl City

撮影:バットフィッシャーアキコ

ガラパゴスバットガラパゴス諸島の海だけに生息する不思議な魚、
ガラパゴスバットフィッシュを追いかけ単身ガラパゴスへわたり、現在は国内で、日本ガラパゴスの会というNPOのスタッフとして活動をされているというアキコさん。
実はこの会が、日本とガラパゴスの橋渡し役になっていて、しかも、わたしも大好きな東京の「あの島」とガラパゴス諸島をつなぐ役割も果たしているんです。最後は、そんなお話伺いました。


〜アキコさんは現在はNPO法人日本ガラパゴスの会のスタッフとして活動されていますが、この日本ガラパゴスの会はどういうものですか?
ガラパゴス諸島の本来の生態系、現在の姿を未来まで永続的に残すという活動を支持して支援しているNPO団体なんですね。主な活動の一つとして現地のチャールズ・ダーウィン財団が行っている保全活動を支援しています。チャールズ・ダーウィン財団が運営しているのがまさに私が所属していたチャールズ・ダーウィン研究所です。生態系の保全の研究を行っている機関ですが、それに対しての支援を行っています。日本ガラパゴスの会は2006年から現地のチャールズ・ダーウィン財団と協力関係を結んでいるので、いわば日本ガラパゴスの会はチャールズ・ダーウィン財団の日本窓口のような役割も果たしています。それにガラパゴス諸島と日本の橋渡しのような役割を担っていきたいという思いもあります。どうしても私たち日本人からするとガラパゴス諸島ってどこ?とか、何がいるの?とか、想像もつかない世界だと思うんですけれども、ガラパゴスってそんなところなんだ、面白いねって日本の方に思ってもらえるといいなと思って、そういったことも推進する活動も行っています。
 実は2年前になるんですけれども、2018年に日本の小笠原諸島とガラバゴス諸島の交流事業というものを行いまして、それは2018年が日本とエクアドルの国交樹立100周年の記念イヤーであったのと、同時に小笠原諸島が日本に返還されて50周年という記念イヤーが重なってたんですね。小笠原諸島はガラパゴスとかなり近い環境で、やっぱり海底火山の隆起で成り立った島で、進化の過程であったりとか、保全に関しての生態系の問題とかも共通したものも抱えている場所です。ですので、それぞれのガラパゴスの高校生たちと小笠原諸島の高校生たちを交換留学じゃないですけど、2週間くらい滞在してもらって、お互いの交流を深めてもらう活動をしています。そして昨年の11月、小笠原諸島は東京都の管轄なので、東京都とチャールズ・ダーウィン財団が連携協定を結んだんです。これでお互いのガラパゴス諸島と小笠原諸島のそれぞれの保全のノウハウとか科学技術を協力して、アドバイスであったり、保全の技術を提供し合ったりといったことを行っていこうとなっていますので、これからもしかしたら東京都内なんかでガラパゴス諸島について何かとか目にする機会が増えるかもしれません。ガラパゴスは半世紀以上保全を行ってきたという、抜群のノウハウがありますし、小笠原はやっぱり日本の科学や技術でしっかり分析してきたノウハウがあるので。


〜今やっぱりコロナの影響でなかなか行くことができないかと思うんですが、もしまたガラパゴス諸島行けるようになったら、次はこ何をしたいですか。
まず第一にバットフィッシュだけを見つめるダイビングがやりたいんですよ(笑)といいますのも、ガラパゴス諸島でやっぱりハンマーヘッドやウミガメ、マンタが見たいんだと言う方々じゃないですか。なので、一応私の希望も汲み取って、一応ガラパゴスバットフィッシュの捜索の時間は設けられはするんですが、ただ、ああいたぞ、写真撮った、はい次、みたいな感じで、約1時間あるタイビング時間のうち、ガラパゴスバットフィッシュに向き合えるのって3分とか5分とかしかないんです。私としてはその1時間を全部ガラパゴスバットフィッシュを見つめる時間に使ってみたいというのもあって、それは実際に現地のダイビングガイドにも、そんなに好きだったら専門のガイドを雇ってプライベートダイビングしたほうが絶対いいといわれたんですよね。もしそれが実現すれば、もしかしたら今まで見られなかったバットフィッシュの動きとか、それこそ餌を捕らえる瞬間とかが、長く見ていれば捉えられる可能性があるので、ぜひそれは実現したいというのがひとつあります。あと未来に向かっての目標としては、潜水艇に乗りたいというのがあります。これは私がダーウィン研究所にいたときに海洋部門の人から聞いたんですけれども、海底探査を行った時に深海に向かう潜水艇に乗って、水深200m地点にすごい数のガラパゴスバットフィッシュがいたよと教えてもらったんです。普段はせいぜい20〜30mで、一回ダイビングして1バット会えればラッキーなほうなんですよ。それが200m地点だとそんな密集してめちゃくちゃいるというのが、信じられなくて、ぜひその光景を見てみたいんです。それに、なぜそこにそんなに集まったのかということも知りたいので、ゆくゆくは潜水艇に私も乗って、実際にこの目でそれを確かめたいという目標があります。

〜しかもそれを2〜3分じゃなくてちゃんと見せてほしいですよね(笑)
そうですよね。ダーウィン研究所の深海探査のときにも、「あ、バットフィッシュめちゃくちゃいる!」と思ったそうなんですけど、速攻通過だったらしいんですね。やっぱり目的とは違うので、写真も撮らなかったと言われて、すごくそれがショックでした。これはぜひたっぷりと録画、撮影を行いたいですよね。


〜いろいろアキコさんの発信するガラパゴスバットフィッシュの事が知りたいと思ったら、なにか方法はありますか?
私が運営しているブログですとか、ツイッターのほうでは更新を毎日行っています。

〜なんかちょっとツイッター面白いとお伺いしました。
ツイッターのほうでは、2〜3日に一編くらいなんですけど、#バットフィッシュへの恋文と銘打って、ガラパゴスバットフィッシュへのラブポエムを投稿しています。ツイッターの140文字のなかに収めきるのが毎度大変で、削る作業が毎度大変なんですけど(笑)

〜ぜひ皆さんチェックしてみてください。楽しい愛のあるお話でしたありがとうございました!


バットフィッシャーアキコさんのお話、いかがだったでしょうか。
アキコさんのツイッター→https://twitter.com/batfisherakiko
「バットフィッシュへの恋文」、ぜひチェックしてみてください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Learn To Fly / Surfaces, Elton John
・ヒートストローク FT.ヤング・サグ、ファレル・ウィリアムス & アリアナ・グランデ / Calvin Harris
きょうもバットフィッシャーアキコさんのお話です。
ガラパゴスバットフィッシュを追いかけ単身ガラパゴスへわたり、思いがけず、ガラパゴスの生態系の保全・研究を行う機関チャールズダーウィン研究所で働くことになったバットフィッシャーアキコさん。現地では、ガラパゴスの「固有種」「在来種」を守るための様々な取り組みを手伝っていたと言います。

よく、独自の進化を遂げた生き物の代表例として挙げられることも多いガラパゴスの固有種ですが、なぜこの場所だけがそういう生き物が多いのか。
それを“守る”立場でもあるアキコさんに伺いました。


ガラパゴス諸島の特徴として、全てが海底火山の隆起で生まれた海洋島なんですよ。なのでそれまで一度も大陸とつながったことがなく、それぞれの島が独立して生まれた状態なんです。地続きだった島が後に分化した集合体であれば、似通ったものがあってもおかしくないんですけれども、基本的にはそれぞれが独立した島。海を挟んでしまうとなかなか生き物は渡れない。渡れるとしたら飛べる鳥ですけど、爬虫類は基本的には泳いで渡るという事は難しいじゃないですか。ガラパゴス諸島のそれぞれの島の中でも固有の生態系があるのはそういう成り立ちであったり、海に囲まれているからという要因も大きいと思います。

〜今は船などで人の移動もあるので、ガラパゴスの自然を守るのは大変じゃないですか。
人の往来があるというのは、それだけ何かしらの外来種を運んでしまうという事は否めないので、ガラパゴスでは検疫をすごく徹底しているんですね。同じ諸島内でも、島から島へ移動するときにはちゃんと一人一人検疫を受けないといけなくて、荷物は全て開けて検査され、有機物を持ち込んでいないか、中に生き物がいないか、植物の種ひとつでも別の島に移動させてはいけないということを徹底しています。ですので、だいぶ食い止められている点はあるんですけれども、それでもやっぱりかいくぐってしまうものというのがどうしても中にはあるので、それの対策に追われている面はありますね。

〜どういったものが入ってきてしまうんですか。
植物の種ももちろんありますし、最も問題視されているのがブラックベリー。スカレシアと言う植物を駆逐してしまっているのがブラックベリーで、繁殖力が凄く強いんです。スカレシアの森や林をどんどんブラックベリーが埋め尽くしてしまっているという形が今の大きな課題の1つで、ネズミの問題も大きいです。ネズミは船のコンテナとかに混ざってしまって、それがガラパゴス諸島の島に上陸して、例えばウチワサボテンだったり、そういったものを食べてしまいます。そしてサボテンが枯れてしまうといったような悩ましい外来種の問題と言うのはあります。

〜そんな中でもガラパゴスの方々はなんとか守ろうとしているわけですね。
可能な限りの検疫を行い、諸島内でもチャールズダーウィン研究所だったりガラパゴス国立公園局だったりが保全にすごく力を入れていて、外来種の問題はあるんですけれども、それをどうにか駆逐したり食い止められるような努力を重ねています。いま危機に瀕している固有種や在来種を頑張ってもとの数に戻そうということを精力的に行っています。

〜私たち人間が外来種を持ち込まないように気をつけることで数は戻ったりするんですか。
私もガラパゴスヴェルデ2050というプロジェクトに行った時に、固有種のウチワサボテンをあつかっていたんですけれども、サウスプラザ島と言う小さな島があって、そこに外来種のネズミがコンテナなどの要因で上陸してしまって、そのネズミにサボテンの根本がかじられて、島にあった7割のサボテンがなくなってしまったという過去があるんです。それを私が所属していたプロジェクトでは、サボテンの種を採取して苗床で大事に育てて、ある程度の大きさになったらもう一度もとの島に返して、それをまた1ヵ月ごとにモニタリング調査を重ねて、本来の数に戻すという活動が行われています。それは着々と実を結んでいますね。数もしっかり増えていって、そうするとサボテンの保全保護を行っているだけではなく、それを取り巻く他の生き物たちにも影響を及ぼしています。その島ではサボテンの大半がなくなってしまったことで、その上に巣を作るガラパゴスノスリが姿を消してしまったんですが、今その島に行くと戻ってきているんですよ。上空を旋回していたり、島の片隅に止まっていたりして、戻ってきたぞというのが目に見えて分かっていくというのがすごくやりがいがありました。

〜最終的にネズミはどうしたのでしょうか。
捕獲だったり、生態系に影響を及ぼさないネズミに効力のあるようなものを試行錯誤して、今はその島からは絶滅しました。

〜再び持ち込まないことが絶対に必要ですね。
もともとのガラパゴス諸島の生態系として、かなり独特なんですけれども、大型の肉食哺乳類が存在しないんですね。肉食哺乳類として存在するのは強いて言えばアシカ。アシカが海で食事をするので、陸上に関しては肉食の哺乳類がいません。ですので、食物連鎖の頂点が猛禽類のノスリです。つまり大きい肉食の哺乳類がいないとそれだけのんびり暮らせる生き物が増えるというか、ノスリもイグアナなんかを食べるんですけれども、狙われるので本当に小さいうちなので、ある程度の大きさになっちゃうと天敵がいない状態なんですね。こういう言い方をするとアレですけど、ぬくぬくした環境の中にいるガラパゴスに、猫だとか犬だとかが持ち込まれていて、それ野生化してしまうと海イグアナを襲ったり、固有種の鳥を襲ってしまったり、それで絶滅に追いやられるというのも可能性としてはあるわけなんですよね。ですので、できるだけ野良猫や野良犬は捕獲して避妊去勢手術を行って、里親を探すという活動が実際に行われていたします。独自の生態系は、別の角度から見ればもろい生態系ではあるので、そういった肉食の哺乳類が入ってきてしまった場合には、もう大変な脅威ですね。

バットフィッシャーアキコさんのお話、来週も続きをお届けします。

【番組内でのオンエア曲】
・我が心のピンボール / 大滝詠一
・サンダー / Imagine Dragons
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高橋万里恵
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