今日は、鎮守の森のプロジェクトの取り組みをレポートです。
場所は、岩手県山田町。リアスで知られる三陸海岸の、ちょうどほぼ中央に位置する場所です。2011年の東日本大震災で大きな被害を受けたこの地域で行われた、「いのちを守る森づくり植樹祭 in 山田町2018」の様子、お伝えします。


今回植樹が行われた山田町 田の浜地区は、東日本大震災の津波で住宅の7割が大きな被害を受けた土地です。地元の方をはじめ、本当にたくさん参加者とともに植樹をされていた山田町の佐藤信逸町長にお話を伺いました。


〜今回植樹した場所はどんな森になっていったらいいと思われますか?
「災害を風化させないように」という事はいつも言われるんですが、今回植樹したこの地は、木々の成長とともに、震災の記憶を風化させないという効果があるのではないでしょうか。こういうところに水が来て、そこにどういう思いで植樹をしたんだということが、震災の伝承につながるんじゃないかと思います。
 このあたりはは10〜15mの津波が来ました。逃げる術もなかったですね。この田の浜地区は住民の1割がは亡くなったという、山田の中でも1番罹災率が大きなところです。そこにみんなが来て、これから何十年も息づく木を植樹するというのは、鎮魂という意味にもつながってくることなんじゃないかと思います。


(山田の復興は町長から見たらどのように映っていますか)
山田町は駅を中心としたまちづくりをするということを心がけております。3月23日に、みんなで支える三陸鉄道ということで、地元の足になるような鉄道になるように努力しているところです。
 山田町には桜を824本、6年間にわけて植樹をしたんです。犠牲者の数の分ですね。その桜ももう何年かすればしっかりとした花をつけるでしょう。それと同時にこちらのほうもしっかりとした森になれば感慨はひとしおですね。


来年の春には、三陸鉄道・山田線の宮古〜釜石 間が運行開始。
そしてあと何年か経てば、桜も花をつける・・・楽しみですね〜。その頃には、今回の植樹で植えられた小さな苗も、大きく育っているはずです。

さあ、そんな山田町の植樹。300人の参加者の方の手で、3000本の苗木が植えられたのですが、具体的にどんな木が植えられたのか。このプロジェクトで、植樹指導をされている、東京農業大学の西野文貴さんに伺いました。

 鎮守の森のプロジェクトの植樹では、毎回”故郷の木”を植樹しているんですけれども、この場所に適した樹種は、常緑樹でいうとタブノキが1番の主役になります。ちょうどあそこ、海から5〜10メートルの近さにあるあの木がタブノキなんです。津波をかぶっているんですが、きちんと芽吹いて、また次の世代を作ろうとして生き生きしていますね。

他にも新しい樹種として、ケヤキとかエゾイタヤ、そういった落葉樹が今回植樹するなかに入っています。北に来れば来るほど冬の景色というのは、常に緑というよりは落葉樹が多いというのが植生としてもあります。葉を落とすことにはいろんな意味があります。北のほうに行けば行くほど寒いので、寒さに耐えるために先に葉を落として栄養を次の春に生かすためにと言う戦略もあったりしますし、その辺は奥が深すぎてなかなか一言では語れないですね。


そして、今回の植樹に参加された方々の声です。

【植樹に参加された宮古ヤクルト販売株式会社代表取締役社長 寺崎勉さん】
震災の時、うちはすべてのエリアが津波の被害を受けまして、社員1人と販売員が2人亡くなりました。ここ山田にセンターがあるんですけれども、このセンターは半分ぐらい水が入りました。また、となりの大槌ではセンターごと流されてしまいました。ですので、当時は仕事が3ヶ月ほどできなくなりましたね。
〜今回の植樹にはどのような思いで参加されたのでしょうか。
実は今年6月に宮古室蘭フェリーが就航して、岩手県で初めて、北海道とフェリーでつながったんですね。そして来年は三陸鉄道が八戸から大船渡まで一貫して開通します。それから仙台までの高速道路が再来年開通するんです。そうやっていろんなものがどんどん開通して地域が発展していって、それから木もどんどん成長します。でも逆に人間は止まっているところがあるんです。気持ちが前に進まない人もたくさんいるですね。この木を植えて育てていくというのは、自分たちを励ますようなプロジェクトだと思うんですね。木に負けないように成長したいと思っています。


【宮古市から参加、花坂琉依ちゃん12歳。早野鈴夏ちゃん9歳】
防波堤とか震災の時にこうやって来てたから、少しは防潮林で、津波が止めれるというか、これでちゃんと街が守れるんだったら、ちゃんと守れるから、またやって、亡くなる人を少しでも減らしたい。


【植樹に参加された公益社団法人宮古法人会 事務局長の稲川三男さん】
震災当時は、私の家から下の方が流され、親戚が1人亡くなり、いまだに見つかっていない人が1人います。後世へ伝えていくということは、助かった人たちの責務というか、それは戦争と一緒で、経験者がいなくなってくるに従って風化していってしまいますから、戦争や津波の被害については後世に伝えていくのは残っている人たちの責任だと思いますね。



会場には鎮守の森のプロジェクト細川護煕理事長の姿も


この日は地元のお母さんたちが美味しいお食事を提供してくれました!


立派な森に成長するのが楽しみです!

今日ご紹介した「いのちを守る森づくり植樹祭 in 山田町2018」の模様はポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・アイデア / 星野源
・Remember me / くるり

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

あなたからのメッセージ・ご意見をお待ちしております

各放送局の放送時間

  • JFNヒューマンコンシャス募金は鎮守の森のプロジェクトを応援しています。

ポッドキャスト

  • ポッドキャスト RSS
  • ※iTunesなどのPodcastingアプリケーションにドラッグ&ドロップしてください。
  • 鎮守の森のプロジェクト
  • EARTH & HUMAN CONSCIOUS
  • LOVE&HOPE〜ヒューマン・ケア・プロジェクト〜
  • AIG損保 ACTIVE CARE

PAGE TOP