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04 SPECIAL COLUMNS 「キックオフのホイッスルは高らかに」
 
キックオフ5分前。何とか間に合った。チャンピオンズ・リーグのテーマソングがスタジアムいっぱいに鳴り響いていた。特にこのオールドトラフォードは、劇場のような音響効果があり、ひとつの小宇宙を形成している。
欧州チャンピオンズリーグは、各国の上位に位置するクラブチームが、欧州の頂点を目指して9ヶ月間戦いを繰り広げる。イングランドであれば、貴公子ベッカムの所属するマンチェスター・ユナイテッド、スペインならスーパースター集団、レアル・マドリッド、イタリアならデルピエロの所属するユベントス、強豪チームがしのぎをけずり、ファイナルステージに辿り着く。そして、今回の02−03シーズンのファイナリストは、トリノの雄、ユベントスとミラノのACミラン。偶然にも同国対決となった。
残念ながら、マンチェスター・ユナイテッドは、準決勝で敗退。マンUが、ファイナルに残っていたならもう街中が活火山のようになっていただろう。とはいうものの、ユベントス vs ACミランの戦いでも、スタジアムは、6万5000人の観客を飲み込み、スタンドのゴール裏は、それぞれユべントス、ミランのサポーターが占領していた。
まだ試合が始まっていないというのに、熱気と声援で、空間そのものが爆発しそうな勢いだ。
いよいよキックオフのホイッスルが、高らかに吹かれ、夢の劇場の幕が切って落とされた・・・・。

 
(to be contenued)
ようこそ、夢の劇場へ
文・写真|島田昭彦