「宴が終わって」
6万5000人を飲み込んだスタジアムから吐き出される人々は、翌朝、マンチェスターの街をあとにする。今回の1泊3日の強行軍で、金曜日の番組の最終回の収録に間に合うように帰国するには、ロンドン・ヒースロー空港には午後2時30分には到着していなければいけない。この便に乗り遅れるわけにはいかないのだ。しかし、ここで問題が・・・。往路のロンドン・マンチェスター間は、空路を使ったが、復路のマンチェスター・ロンドン便は、試合翌日の午前中は、すべて満席。さてどうしたものか。マンチェスター・ロンドン間の移動イメージは、東京・大阪間の距離感に近い。やむなく陸路で移動する方法を取ったのだが、さすがに、昨夜の観客の何分一かが、鉄道に殺到するため、早朝一番で出発することにした。
このマンチェスター・ロンドン間の、鉄道で最も速い移動手段は、日本で新幹線に相当する、ヴァージン・エクスプレスを使うこと。日本と違い英国は、国有鉄道はなく路線ごとに私鉄が経営しており、このマンチェスター・ロンドン間はヴァージン社が経営している。料金は、乗車券、特急券あわせて100ポンド。日本円に換算すると、約2万円。距離に換算するとかなりの割高感がある。所要時間は、約2時間強。8時発のヴァージン・エクスプレスに乗り込んだ私は、10時過ぎにロンドンに到着することを確かめ、世界的に有名なある日本人に連絡をとりロンドンで会うことにした。
(to be contenued)