「“トライベッカ・グリル”を探せ!」
アメリカ映画の舞台でニューヨークは当然外せない。マンハッタン一つとっても、いくつ映画が作られたことか。そして、ニューヨークのトライベッカには、私の大好きな名優ロバート・デ・ニーロの経営するレストラン“トライベッカ・グリル”がある。15年来のデ・ニーロ崇拝者である私は、いざ“トライベッカ・グリル”目指して出発!トライベッカは、マンハッタン島の南側に位置する地区。かつての寂れた倉庫街は、今や有名レストランが並ぶ小洒落た場所に大変身。とはいえ、映画『容疑者』に出てくるような寂しい風景もまだまだ残る。デ・ニーロは、ここトライベッカを活動の拠点とし、自身が設立したプロダクション会社「トライベッカ・プロダクション」もある。トライベッカを高級自宅地街にしたほど地元に貢献しているデ・ニーロは、出馬すれば間違いなく当選だ。
店内はやけに天井が高く、デ・ニーロ映画のポスターだらけだ。とりあえずサラダを注文して、周囲をキョロキョロして3時間粘ってみたが、結局デ・ニーロは来なかった。よく考えたら、アポを入れておけば済んだような気もしたが、憧れのスターなので会わなくて良かったような気も。まぁいいか。店としては、食にうるさいイタリアンの欲求を満たす味を堪能できるレベル。“トライベッカ・グリル”のすぐ近くにある“ジジーノ”という店を舞台にした映画『ディナーラッシュ』をご存知の方も多いだろう。さて、ちょっと値段が張ったのが気になるが、そんなトライベッカを後にして、いよいよアメリカ最後の旅、デ・ニーロの“あの傑作”のロケ地へと移動だ!
(続く)
映画狂ならではのアメリカ探訪と楽しみ方!
文|大滝功