今月5日「2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー」が発表されました。



日本カー・オブ・ザ・イヤーは前年11月から
当年10月に国内で発売されたクルマが対象です。
今回の対象車は31台。現在の選考委員59名が、
それぞれ10台に投票し、集めたポイント数で10ベストカーが決定。
日本カー・オブ・ザ・イヤーとインポート・カー・オブ・ザ・イヤーが決まり、
その後で他の賞が決定します。



今回の日本カー・オブ・ザ・イヤーはホンダ フリード。
史上初、ミニバンの受賞です。



日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員でもある菰田潔さんと
公式の発表によると、以下のような評価でした。

5ナンバーサイズで3列シート。
日本市場で重用されるファミリーカーゆえ、
これまでは突出したキャラクターを生み出しづらかったことも事実。

ホンダはそこに切り込んだ。
居住性、使い勝手の良さに磨きをかけるとともに、動的質感の向上、
ひいては操縦の喜びをも加味することに成功した。
  
ガソリンエンジンモデルに加え、
ホンダ独自のハイブリッド「e:HEV」を加えたことも大きな魅力のひとつ。
ホンダが大切にしているM・M(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)
思想を見事現代に体現した1台である。



ホンダ・フリードの獲得ポイントは220。
それに続いて10ベストカーの2位から5位に選ばれたのは

2位 マツダ CX-80 196点  



今回コメントをいただいたモータージャーナリストで
日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員でもある菰田潔さんによると

このクルマは国内最上級3列シートのSUV
マツダのフラッグシップとしてスタイリッシュで堂々たる佇まい
高級車らしい室内 乗り心地 静粛性を追求した車 



3位 MINI クーパー 172点



10年ぶりのモデルチェンジですが誰が見てもすぐMINIとわかるデザイン。
いわゆるゴーカートフィーリングと呼ばれる走り味は変わらず。
ミニらしいセンターメーターに映し出される映像はドライブモードで切り替え可能。
色やデザインの変化を楽しむことができます。


4位 スズキ フロンクス  110点



洗練されたスタイルを持つクーペSUV。
非常に最小回転半径が小さくて小回りの利く車。
ADASからACCなどの先進装備も付いて価格も安いというところが特徴です。


5位 レクサス LBX  70点



レクサスが提案するコンパクトラグジュアリー。
高級車は大きくてコンパクトカーは質素というような
サイズのヒエラルキーを超えた次世代モデルです。




今回のエントリー車を見ると標準的なクルマの安全機能は、
先進運転支援システム「ADAS」はついていますが、
そうした性能をきちんと把握しつつ
日々の安全運転に役立てるようにしましょう。
運転中は常に自分のクルマが道路のどこを走行しているのか
道路上の位置に気を配る必要がありますが
それは道路環境によっても変わってきます。

運転に不慣れな初心ドライバーの場合や
新しいクルマに乗りかえて間もない時などは、車両感覚が正しくつかめず、
適した位置を走っていないことがあるかもしれません。
正しい走行位置や車両感覚はとても大切です。





道路交通法18条には「車両通行帯の無い道路においては、
車道の左側寄りを通行すること」と規定されています。
“車両通行帯の無い”というのはセンターラインが無い道路のこと。
基本的にこの時はキープレフトでクルマを走行しましょう。

自動車ジャーナリスト 吉川賢一さんによると
それは対向車との接触事故を避けるためになります。
対向車が見えなくても、いつ小道から飛び出してくるかわかりません。

また、右折の時は道路の中央側に寄せます。
それは後続車に右折する意思を伝えるためです。
ウインカーは早めに出すようにしてください。





センターラインがある道路を走行している時は、
片側1車線の道路や複数レーンがある道路、高速道路でも、
できるだけ左側の車線を走り、車線の中ではキープレフト走行をしましょう。

車線の中でフラフラと左右に揺れるような動きをすると、
後続車にとっては非常に迷惑となります。
また、後方から走ってくるバイクを巻き込まないという狙いもあります。

ただ、狭い道では左に寄せすぎも危険。
道路上は自動車だけではありません。
バイクや自転車、歩行者などを巻き込む可能性もあります。
左側にある程度スペースを空けて、速度も控えめにして走行しましょう。

またセンターラインに寄り過ぎると
重大な事故となりやすい正面衝突が起きるリスクがあります。
対向車がこちらを気にして、避ける動きをすることで、
他の自動車やバイクに接触する事故を起こしてしまうかもしれません。

なお、センターラインオーバーによる対向車同士の衝突事故は、
反対車線にはみ出した方が100%の過失責任を負うのが一般的。
センターラインオーバーは絶対にしないこと。





正しい走行位置をとるために運転時は100mぐらい先を見るのがポイント。
同時に左右のサイドミラーで「タイヤの位置」と「白線の位置」を確認しましょう。
車体と白線の距離が一目瞭然。

横の白線までの距離と、同時にボンネット越しに見える正面の白線の位置を
合わせてイメージすることを続けていると、自分のクルマの位置が、
どのあたりか体感できるようになってきます。

また、車両感覚が身についていないうちは左側を怖がったり
センターラインを怖がったり、どちらかに寄ってしまうことがあります。
この点、注意して下さい。





自分のクルマの走行位置の確認は、
最高速度制限の数字など、路面に表示された数字や文字は、
基本的に道路の中央にありますので目安になります。

運転に不慣れな方が年末年始にハンドルを握る時は
適切な距離でキープレフト走行できているかどうかを
家族や友達などの同乗者に指摘してもらうといいでしょう。

クルマの走行位置は、安全運転の基本です。
常に道路のどこを走っているか? 
考えながらハンドルを握るようにしましょう。
冬至が近づいて日に日に日没時間が早まってきました。
特にこの時期はヘッドライト(前照灯)の使い方によっては事故の危険が生じる時期。
あなたは正しく、有効にヘッドライトを使っていますか?





モータージャーナリスト 鈴木ケンイチさんが挙げる
ヘッドライトを点灯するタイミングは例えば日没30分前。
ドライバーからするとまだ明るい時間だから必要ないと思うかもしれませんが
ヘッドライトはドライバーが視界を確保するためだけのものではありません。
LEDを使用した昼間点灯用の「デイタイムランニングライト」があるように
自分の運転するクルマの存在を周りに知らしめ交通事故を防ぐ役割もあります。

交通事故が多い時間が日没時。
令和元年から5年の警察庁による統計でも午後5時から7時は
他の時間帯よりも抜きん出て死亡事故が多いというデータがあります。
交通事故を未然に防ぐために早めのヘッドライトの点灯が推奨されています。

2020年以降の新車には夕方になると
ヘッドライトが点灯するオートライト機能があります。      
ただ、点灯時間はメーカーによって違うので
点くのが遅いと感じたら自ら点灯するようにしましょう。
また、日中でも天候が悪い時には積極的に利用してください。





次にロービームとハイビーム。
2017年3月の道路交通法改正でヘッドライトは原則ハイビームで
対向車がきた時や先行車がある時はロービームに切り替えると明文化されました。

しかし、この「ハイビーム基本」については
“クルマが少なく、街灯がない頃の名残り。現代には適さない”という批判もあります。

ただ、適切に切り替えれば、ルールを守りつつ、安全確保にも繋がります。
対向車がいない、周りに車がない、そんな時はハイビーム。
また、郊外や交通用が少ない夜の高速道路を走る時もハイビーム。
他の車がいたらさっと切り替える。周囲の状況に合わせて上手に使い分けます。





ヘッドライトは、点灯する時間を考え、
切り替えを丁寧に行ったとしても充分ではありません。
「光軸」があって“角度”をあらかじめチェックしておく必要があります。

平成18年以降に製造された車からは、
上を向いたロービームの照射方向を下に調整するための装置
レベライザーの装備が義務化されています。
オートとマニュアルのものがありますが、
装備されているクルマであれば調整してから乗るようにしましょう。





また、レベライザーがなくても光軸のチェックは簡単!と
JAFのサイトではその方法を伝えています。

正しいロービームの光軸は『カットオフライン』と呼ばれる
光が当たっているところと当たっていないところの境界線が
ヘッドライトの地上からの高よりも下に来るように調節されているのが正しい状態。
通常は1%程度、下向きになるように調整されていて10mごとに10cm下がります。

そこで、クルマのヘッドライトをロービームで点けて、
体の一部にカットオフラインを映して、指で押さえます。
そのまま車から5m、だいたい車1台分くらい遠ざかります。
その時にカットオフラインが、指で押さえた位置より5cm下なら問題ありません。
カットオフラインが指で押さえた位置よりも上に来てしまったら
整備工場やディーラーに相談して下さい。

ヘッドライトはドライバーの「目」をアシストしてくれると同時に
クルマの存在を知らしめる大切なパーツ。
適切な使用で事故を未然に防ぎましょう。
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