そろそろ梅雨入り。
雨の日は、視界の悪さと道路が滑ることで、交通事故が増えますが、
知っておきたい2つの危険な現象があります。
事故を招かないため、その予防と対策を、知っておきましょう。





1つは、主に雨の高速道路で起こる「ハイドロプレーニング現象」です。
今回のコメンテーター モータリング・ライターの藤田 竜太さんによると
これは濡れた路面を走行している時に、タイヤの接地面と路面の間に水の膜ができて、
タイヤが道路上から浮いたような状態になる現象を言います。

タイヤが接地できなくなるため、ハンドルやブレーキ、アクセルを操作しても
車の動きに反映されず、とても危険な状態。タイヤ表面には溝があり、
その溝が路面の水を排出することで接地性を確保しているのですが
排水能力を超えるシチュエーションになると、水がタイヤの溝から溢れて
タイヤが水の上に浮き上がってしまった状態になってしまうというメカニズムです。





高速道路では、かなりのスピードなので、コントロールが効かなくなるのは本当に危険。
タイヤの摩耗やコンディションにもよりますが
時速80kmから90kmでハイドロプレーニング現象が発生する可能性があります。
その結果、起こり得るのがスピンして壁や中央分離帯や他の車への衝突事故。


対策として、何より大切なのはスピードを控えること。
轍や深い水たまりは避けて走行すること。
タイヤの排水性能はタイヤの溝の深さで決まるので、常に5分山以上のタイヤを履くのも重要。
日本は3日に1度は雨とも言われるので、ウエット性能に優れたタイヤも選びたいものです。
最後に空気圧。ハイドロプレーニング現象の発生限界速度はタイヤの空気圧に比例するので
月に1度は空気圧を点検し、メーカー指定空気圧を基準として0.2キロ高めに調整しておくと安心です。

運転中にハイドロプレーニング現象が起きてしまうと何も出来ません。
アクセルから足を離さず、ハンドルはそのままに、
自然に速度が落ちてタイヤのグリップが回復するのを待ちます。
焦ってハンドルを切ったり、急ブレーキをかけたりするのが最も危険。
アクセルから足を離してしまうのもNGです。
タイヤが水に浮くと駆動力が伝わらなくなり、速度が急速に落ちて、数秒でグリップが回復します。





もう1つの危険なことは、雨の日に起こりやすい「蒸発現象」。
これは、夜間の対向車と自分の車のヘッドライトの光が交差して重複した時に
2つのクルマの間の歩行者や障害物がドライバーの視界から突然消えたように見えなくなる現象です。

横断歩道ではないところを横断している歩行者や、
右折の時に横断歩道を渡っている歩行者を轢いてしまう危険があります。

ヘッドライトの明かりが重なると部分的に光が強まるので
目がまぶしさを感じて、光が当たっている部分にあるものが見えなくなることが原因。
特に雨の夜は、路面の光が乱反射し、視界が悪化するために発生しやすいようです。





蒸発現象は人間の目の仕組み上、避けられないもの。
横断歩道や交差点の手前で対向車のライトとすれ違う際は
光で見えないだけで歩行者がいるかもしれないと予測して
速度を控えめにして用心しながら通過するようにしましょう。
蒸発現象の存在を知ったうえで、見えない人がいるかもしれないという前提で
ハンドルを握ることが事故を防ぐことにつながります。

ハイドロプレーニング現象と蒸発現象。
これからのシーズン、注意して下さい。
今月18日から24日の1週間に熱中症で緊急搬送された人は1,114人。
前の週に続き1千人を超えて、早くも熱中症の時期が到来しています。
水分を摂り、適切にエアコンを使って、熱中症対策をしましょう。
そして、クルマの運転に関しても熱中症には要注意です。





一般社団法人 熱中症総合研究所 所長 三宅康史さんによると
熱中症は暑い環境に長くいた後の体調不良です。
暑い中で体を動かすと身体が熱くなり、脱水症状が出て、疲労するので、
頭痛や吐き気や手足の痺れ、強い倦怠感が出たら熱中症の可能性大。
運転中も熱中症になる可能性も無くはありませんが
大抵は運転を始めたあとに症状が出てくるというものです。





私たちの体の細胞には、エネルギーの消化・吸収・代謝など
さまざまな生命維持活動に使われる「酵素」が存在しています。
この酵素が最も活発に働ける温度が37℃なので
外気温の上昇などで体温が上がると、血管を拡げて皮膚の表面から熱を逃がしたり、
汗をかき、体温が37℃になるように調整しています。
しかし、気温や湿度が高い状況下で長い時間の運動や作業で
体温調節がうまくいかなくなり、熱が体にこもると、熱中症になります。

軽い熱中症であれば安全な場所に日差しを避けてクルマを停め
休憩し、体を冷やし、水分を摂れば比較的早く回復します。
しかし、症状があるにも関わらずに頑張ってしまうと、症状は悪化します。
特に運転中は手足が痙攣したり、痺れたり、意識が朦朧とするので事故に繋がりかねません。

対処をしてもよくならない時は、クルマを使わずに病院に行きましょう。
あまりに気分が悪い時は、救急車を呼ぶことも考えて下さい。





これから迎える夏休みに、長い時間クルマを運転して、
どこかへ出かけることもあるでしょう。

そうした時は、前日の夜に飲み過ぎや寝不足をせず
朝食を食べてから出かけること。

そして、余裕を持った計画を立てて、ずっと運転することは避けます。
できれば運転に支障のない限りで反射シートを使って日差しを避けるようして
よく冷えた水やスポーツドリンクを用意して水分をしっかり摂りましょう。
最近はいろいろな冷却グッズがあるので、体の熱も冷ますようにして下さい。
今の時期から、熱中症による事故を未然に防ぐことが、大切です。
都市部では、この数年で電動キックボードのシェアリングサービスが普及。
交通事故と交通違反が問題になっています。





2023年7月の道路交通法改正で
「特定小型原動機付自転車」の分類が新設されました。
シェリングサービスの電動キックボードはこれに相当し、
16歳以上は免許証不要で利用できます。
しかし、3年が経って危険性がわかってきました。

今回、お話を伺った交通事故 調査解析事務所 代表 熊谷 宗徳さんによると
去年の電動キックボードが絡む交通人身事故は一昨年に比べて148件増加して367件。
用途別で見ると9割がレンタル。シェアリングサービスによる事故発生率が高くなっています。
そして、電動キックボード運転中の事故で明らかに顕著な傾向は「飲酒運転」。
飲酒運転による事故発生率が自転車の約16倍、原付バイクの約19倍。

一昨年は単独事故が最も多く発生しました。
これはバランスが悪く、乗り慣れていない車両であるためと考えられます。

昨年は対自動車事故が最も多くなりました。
これは電動キックボードで走行することへの慣れや
交通ルールが守られていない結果と考えられると熊谷さんは分析しています。
”小さくて軽い乗り物だから大丈夫と考えてしまう”
”新しいモビリティなので法律違反の意識がない”
そんな理由も想像できます。





しかし、その結果として交通事故が起こっています。
車と衝突した事故で最も多い事例は「交差点などでの出合い頭事故」。
一時停止標識がある交差点では、電動キックボードも一時停止して左右の安全確認をする義務があります。
車と衝突した場合、怪我をするのは基本的に電動キックボード側ですが、
事故原因となる違反が電動キックボード側にある場合は単なる被害者ではなく、
道路交通法違反の被疑者として捜査されることになります。
また、歩行者と衝突する事故は自転車の約3倍も発生していて
歩道上で歩行者に背後から衝突するなどの事故が報告されています。





電動キックボードは小さく、不安定なモビリティ。
体ひとつ、多くはヘルメットを着用せずに乗っているので自動車や自動二輪に対してかなり危険。
一方で、歩道を走って歩行者に衝突してしまったら大きなケガを負わせる可能性もあります。

そこで、電動キックボードの基本的なルールを伝えておきましょう。
最も多く検挙されているのは「通行区分違反」。
原則として通行するのは車道の左側。歩道通行や車道の右側はNG。
また、歩道は「普通自転車等歩道通行可」となっているところのみ
最高時速表示灯を緑色にする「時速6キロモード」機能がある車両だけが走行できます。
歩道に入る前に時速6キロモードに切り替え、自転車専用レーンがある場合はそこを走行、
無い場合は歩道の車道側を通行します。
歩道を走っていて歩行者の妨害となりそうな時は、
一時停止する等して歩行者の通行を妨げてはいけません。

次に多く検挙されている違反は「信号無視」、次いで「指定場所一時不停止」。
信号機のある交差点を右折する場合は「二段階右折」が義務付けられています。

それから事故につながる危険性が高いとされている「ながらスマホ」は、
自転車の青切符取り締まりでも多く検挙されている違反でもあり、反則金は1万2000円です。





電動キックボードに乗る人が視界に入った
ドライバーや歩行者は注意しましょう。

バランスが悪い乗り物なので、車道側に転倒すると2m程度、飛び出してくることがあります。
車道を通行する自転車をクルマが追い越す際、
1メートル以上の車間距離を取ることが定められました。
しかし、電動キックボードは、それ以上の車間距離が必要です。

歩行者は電動キックボードが近づいてくることが分かったら、
できるだけ近づかないことが事故防止に繋がります。





今回は特定小型原動機付自転車に分類される
電動キックボードについての情報をお伝えしました。

サイズ、出力、最高速度が、この規定を超えているキックボードは、
一般原動機付自転車に該当し、免許証を持ちヘルメット着用が必須。
そのほかも一般原動機付自転車についての規則に従わなければいけません。
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