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物語の冒頭はなんとも平和な空気が流れていたのに、なんという結末!平松洋子さんとオススメの本を紹介しあうという企画でこの作品と出会ったという小川さん。平松さんに「ねぇ、ここ、怖いでしょう・・・」と言われながら読んだそうですが、初見はびっくりしたことでしょうね。「でもよく考えると全てが創作のようにも思えるし、掴みどころもない不思議な作品ですよね」。確かに最初重要なキーワードのように思えた“もじずり”も、いつしかどこかへ行ってしまいました。「普通最後はもじずりで締める。それが一番落ち着く方法だし書き手は結びつけたくなってしまうと思うんです。でもあえてそうはしない。それが深沢さんの凄さですね」。なるほど!しかし行方不明の“もじずり”がさらに恐怖を際立たせているような気も・・・。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2021年01月24日
アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』
2021年01月17日
梶井基次郎『冬の日』
2021年01月10日
カレル・チャペック『長い長いお医者さんの話』
2021年01月03日
宮城道雄『新編・春の海-宮城道雄随筆集』

アーカイブ
噴水/深沢七郎(ギター)
深沢七郎はギターの名手でもありました。深沢が愛しまた親しかった小栗孝之の曲。アルバム『祖母の昔語り』より。エッセイ「武田先生と私」には、練習して久しぶりに弾けるようになったこの曲を、作家、武田泰淳の家をたずね、弾いた、と書かれています。「美しい作品をさしあげたい」という気持ちだったそうです。
ゆりかご/ナルシソ・イエペス(ギター)
深沢七郎は、クラシックギターを弾き、スペインのタレガの曲を愛しました。「ゆりかご」は、この小説にあわせて選びました・・?
ジャンバラヤ/ハンク・ウィリアムズ
作家になる前、ギタリストとして出演していた日劇ミュージックホールで、耳にたこができるほど聞いた曲。エッセイでは「ハンクはウエスタンの新約聖書みたいな人」と大絶賛しています。
 
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