言語ハンターの巴山未麗さんをお迎えして
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- 2026/10/18
言語ハンター 巴山未麗さんをお迎えして
今回はスタジオに、「世界を旅する言語ハンター」、そして一般社団法人kotoha代表理事である巴山未麗さんをお迎えしました。
現役大学生、22歳の巴山さん。2003年東京生まれ。慶應義塾大学で学びながら、世界各地の言語を調査してきた言語の探究者です。小学生の頃にフランス語と出会い、高校時代にはフランスへ留学。セネガルの人々との出会いをきっかけにウォロフ語に魅了され、学習アプリ「LEUK STUDY」を開発しました。世界一周コンテストで優勝し、2023年3月から世界一周を開始。 50ヶ国以上を訪れ、50軒以上の家庭でホームステイを行いました。これまでに出会い、調査してきた言語は50以上。現在は、世界の多様な言語を日常の感情やクリエイティブにつなげる「kotoha」を立ち上げ、今年8月に一般社団法人化。代表理事を務めていらっしゃいます。小山「学習アプリLEUK STUDYはどんなアプリなんですか?」
巴山「セネガルにいた時に、セネガルって公用語がフランス語なんですけど、みんなウォロフ語しか喋れないので。学校の授業はフランス語だけど、普段はウォロフ語なんです。学校の授業についていけないという問題があったので、ウォロフ語からフランス語を勉強するというアプリを作ろうと思って。18歳の時に初めてセネガルに行って、そこから始めたものです」
小山「18歳でアプリを開発できるものなんですか?」
巴山「エンジニアとかではなかったんですけど、セネガル人の優秀なエンジニアをたまたま見つけて、その人とタッグを組んで始めました」
宇賀「その前に、小学生の頃にフランス語と出会い……というのはどういうことなんですか?」巴山「たまたま、ひょんなことからうちにフランス人の留学生が半年くらい来ることになって、その時に初めてフランス語を聞いて、そこからフランス語に魅了されてしまって。その留学生がちょっとかっこよかったというのもあるんですけど(笑)」
宇賀「それで高校時代にフランスへ留学。プロフィールにある『世界一周コンテスト』というのは何ですか?」
巴山「いろんな言語に出会いたいと思ったけどお金がなかったので、優勝したら世界一周のチケットがもらえるというコンテストをたまたま見つけて。それに応募して、めちゃくちゃ頑張って」
宇賀「そこで自分がこういうことをしたい、というのをアピールしたわけですね」
巴山「そうですね、その時に少数言語とか言葉を守りたいから世界一周をしたい、というのを言って。これは行くしかないと」
小山「それで50ヶ国以上を巡る中で、少数言語を集めて」
巴山「そんな感じです。少数言語もあれば、いわゆる大きなフランス語とかスペイン語みたいな言語もあったんですけど、いろんな言葉を話す家族の家にホームステイをして」宇賀「そもそもこの世界にはいくつの言語があるんですか?」
巴山「諸説あるんですけど7,000くらいの言語があると言われていて。且つ9割が、文字がない言語」
宇賀「7,000は、関西弁とか沖縄弁とか方言は入っていないんですか?」
巴山「方言と言語をどう分けるかはすごく難しい問題ではあるんですけど。日本には、7,000の中に登録されている言語として、日本語以外にアイヌ語とか、沖縄語、宮古語、八丈語みたいな言語も入っています。それは方言ではなくて、言語として登録されています」
宇賀「言語はいま、少なくなってきてしまっているんですか?」巴山「7,000の言語があると言ったんですけど、そのうちの半分、3,500くらいの言語が消滅の危機にあると言われています。文字がない言語は、なくなってしまったら記録ができていないと取り戻すこともすごく難しくて、ということが問題としてあったりします」
小山「それで『kotoha』という一般社団法人を立ち上げたんですね」
巴山「私がすごく言語が好き、というのもあったし、言語団体というよりは『この気持ちにぴったりの言葉があった』みたいな、めちゃくちゃ面白い言葉がたくさんあって。私たちがそれを知った時に面白いなと思ったり共感できたり、そこから自分の新しい感情に気づけたり。言葉たちに私たちが逆に助けてもらう。そういったことを展示会だったり映画を作ったりとか、企業さんと一緒に商品を作ったりする中で、自然に届けていけたらいいなと思って。kotohaではそういう新しい形を見つけていきたいなと思っています」小山「巴山さんがいちばん好きな言葉は?」
巴山「難しいの来た!(笑)。日々、悩んだりする時とかに大切にしようと思う言葉を決めていて。イヌクティトゥット語という、イヌイット族の、カナダのすごく寒い地域で話されている言語なんですけど、『アイルナマット』という言葉で、『変えられないことを気にしない』という言葉なんですけど。この言葉を思い出して、最近は頑張っています」
宇賀「自分の力でどうにもならないことを気にしてもしょうがないですもんね」小山「日本語ではないんですか?」
巴山「日本語で好きな言葉は、おばあちゃんと話していたんですけど、『逢い引き』という言葉が。いま、私たち若い世代はあんまり逢い引きは使わないけど、ちょっと秘密で好きな人と会ったりとかすることに言葉がついているって素敵だなと」
宇賀「最初、お肉の方の合挽きかと思って(笑)。確かにいい言葉だなと思ったんですけど、そっちの逢い引きね!」小山「いまの流れはどう考えてもそっちじゃないですか(笑)」
宇賀「これだけAIも発達してきていて、世界中の人と瞬間的に翻訳・通訳されて話ができるような世界ってあると思いますか?」
巴山「そもそもすべての言語が完璧に自動翻訳ができる時代が来ること自体がないと思っていて。なぜなら、どんな言語も完璧な翻訳は難しいからだと思っています。『こんにちは』でもいいし『お疲れさまです』でもいいんですけど、そんな簡単な言葉でも、他の言語に訳そうとすると、どうしてもそこから取りこぼれてしまうニュアンスとかがたくさんあったりして。『お疲れさま』というのを訳すことはできても、日本社会の中でその言葉が持っているニュアンスとか人間関係を一瞬にして同じにできる、そんな便利な社会は来ないと思っていて。だからこそ翻訳して壁がなくなるというよりは、逆に壁を意識するようになる、違いが見え始めるんじゃないかなと思っています」宇賀「さて、この番組は『お手紙』をテーマにお送りしていますが、巴山さんがお手紙を書きたくなるような場所ってどこかありますか?」
巴山「私は海外に行くと必ずお手紙を出していて。小学校1年生の時から切手集めがめちゃくちゃ趣味で。コレクションが家に何十冊もあるんですけど。海外に行くといつも郵便局に行って、そこでおばあちゃんと家族にお手紙を毎回書いていて。その時に思ったこととかそういうのをそのまま手紙に書いて送るのをやっているので」
小山「お母さんとおばあちゃんは、巴山さんから届いた手紙をみんな大切に持っているんですね」
巴山「きっとそうだと思います」
宇賀「そんな巴山さんに、今日は『いま、想いを伝えたい方』に宛てたお手紙を書いてきていただきました。どなたに宛てたお手紙ですか?」巴山「私のスマホを盗んだセネガル人へ、ということなんですけど……」
宇賀「盗まれたんですね!?」
巴山「ウォロフ語が好きって言ったじゃないですか、そのきっかけがセネガル人にスマホを盗まれたことなんですね。それまではセネガルとかウォロフ語なんて何も知らなかったんですけど、盗まれたことをきっかけにすべてが始まったと言っても過言ではないので」
巴山さんから、スマホを盗んだセネガル人へ宛てたお手紙は、ぜひradikoでお聞きください。(*10月25日まで聴取可能)
宇賀「今日の放送を聞いて、巴山さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 巴山未麗さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
一般社団法人kotoha
巴山未麗さん、ありがとうございました!
今回の放送は、radiko タイムフリーでもお楽しみいただけます。「SUNDAY’S POST」Xのアカウントはこちらから。
『お歳暮ギフト』カタログ販売開始のお知らせ
10月19日(月曜日)から、郵便局窓口、郵便局ネットショップで冬の贈り物「お歳暮ギフト」カタログを販売開始します。各地の特産品や産地直送のフルーツ、有名百貨店のギフトなど、お歳暮の贈り物としてはもちろん、返礼品やご自宅用のお取り寄せにもご利用いただける商品を取り揃えています。
一部商品を除き、11月30日(月曜日)まで、お得な早割価格でお申し込いただけますので、お早めのご準備がおすすめです。なお、お申し込みの最終締切は12月15日(火曜日)までとなっております。
詳しくは、お近くの郵便局または「郵便局 お歳暮」でご検索の上、ご確認ください。
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆「文風」をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ
雨竜郵便局のみなさん
今回のメッセージは、北海道〈雨竜郵便局〉岩井 望都さんでした!
「近くにあった施設のおばあちゃんが来局された際、お友達に自分で描いた絵はがきを誕生日に送りたいということで、いつもいつ頃出せばいいだろうとお聞きになっていたので、配達日指定ができますよとご案内しました。じゃあお誕生日にちょうど届けられるからいっぱい書くねと言って、来局される時はニコニコしながら一生懸命ハガキを持ってきてもらえるのがすごく嬉しかったです。今日はこの花がうまく描けたんだよと教えてくださり、おしゃべりをして帰っていただくのがとても楽しかったです。はがきが届いたよというお友達から電話が来たとか連絡が来たことを後日そのおばあちゃんが話してくれた時とてもニコニコしていらしたので、お手紙の温かさを感じました。」
※出演した郵便局、及び郵便局員宛ての手紙はいただいてもお返事できない場合がございます。あらかじめご了承ください。
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛








