編集者 見城徹さんの手紙
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- 2019/04/28

見城徹さんをお迎えして

角川書店の編集者だった時代には、直木賞受賞作を5作手がけるなど、ヒット作を次々と生み出し「角川に見城あり」と言わるまでに。代表を務める幻冬舎では、創業25年で24冊ものミリオンセラーを世に送り出すなど、数々の伝説を持つ編集者です。
小山「僕は手紙の番組を始めたときに、真っ先に浮かんだのが見城さん。見城さんはいつも作家の方を口説き落とすときに、必ず手紙じゃないですか」


見城「今でもそうです。手紙じゃないと、気持ちは伝わらないと思っています。電話なんてもってのほか。メールは軽い。やっぱりここぞ、という勝負の時は、ちゃんと封書で手紙を書く」
尾崎豊さんが生涯で出した6冊の本は、すべて見城さんが手がけたもの。これも、手紙を書いて実現したのだそうです。
そしてお話は、角川書店勤務時代、五木寛之さんに出した手紙のお話に。大ベストセラー作家である五木さんの原稿が、どうしても欲しかった見城さん。小説でもエッセイでも、新作が発表されると、五木さんの名前とかけて5日間のうちに感想の手紙を書いていた、と言います。

見城「柏手を打って、ちゃんと僕の気持ちが届きますように、って。ところが、朝まで書いていて、意識が朦朧としているので『あれ、俺、もしかしてどこかで手紙落としているんじゃないか? ポストに入れたよな?』ってわからなくなるんですよ。それで、朝、集配の人が来るまで待っているんです。それで、集配に来たおじさんに『僕の手紙入っていますよね?』って聞いて不審に思われる。そんな笑えないエピソードもありますよ」
五木寛之さんからの返信が届いたのは、17通目の手紙を出したとき。しかし、それは奥様の代筆だったそう。それでも嬉しくて、勇気付けられた見城さんは手紙を書き続けます。そして25通目を出したところで、初めて本人と対面できて、連載もスムーズに決まったのだとか。


見城「ラブレターくらいは書きましたよ。それも一緒です。ラブレターに関しては、失敗したことないですよ。僕は手紙に関しては、自分を必殺仕置人だと思っていますから」
日本全国の季節の音、いろいろな記憶を思い起こさせてくれる音をお届けしている「SUNDAY’S POST」。見城さんにとって、思い出の音は?

小山「今もですか? 東京からわざわざ静岡へ?」
見城「車で行って、3時間くらい砂浜に座って。それで『よし、やるぞ』と思うんですよ」



手紙文化を盛り上げよう! ポスト会議#04

今回、お迎えしたのは、江戸川区にある證大寺二十世住職である井上城治さんです。
なぜ、ご住職にポスト会議へ参加いただいたのかというと……井上さんは「手紙寺」を主催されているのです。

井上「目の前にいない人にもかけるように、手紙は亡くなった人へも、向き合って書くことができますよね。その人に向き合ったときのいまの気持ちとか、忘れたくない気持ちとかをしっかりと書こうというのが、お参りにも繋がるし、元気にもなるんじゃないかなと思い、始めた企画です」
小山「手紙寺、という場所があるわけではないんですね?」


小山「たとえば、亡くなった人以外も……別れた恋人に向けて想いを書く、というのでもいいんですか?」


小山「行き場をなくした手紙にはぴったりですね」


鎌倉長谷郵便局の伊藤陽子さん
平成元年に入社し、最初に配属された「葉山一色郵便局」は、葉山の御用邸の近くだったため、天皇・皇后両陛下お越しになる際には毎回、お客さんとともに外へ出て手を降ってお迎えしたのが良い思い出だそうです。
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
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〒102-8080 東京都千代田区麹町1-7
SUNDAY'S POST宛