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『手紙から始まる物語。』
ここには、様々な思いが詰まった手紙が毎週届きます。
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日曜の午後3時、1通の手紙から始まる物語。
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空飛ぶ微生物ハンター 牧輝弥さんが登場!

  • ON AIR
  • 2025/09/28

微生物の研究者である牧輝弥さんをお迎えして

写真 今回はスタジオに、微生物を研究されている、近畿大学理工学部生命科学科の牧輝弥さんをお迎えしました。
写真 写真 宇賀「まず牧さんのプロフィールを簡単にご紹介しますね。1973年京都府生まれ。ヘリコプターや飛行機を駆使し、砂漠、森林、海などの上空で微生物を捕らえて調べる研究スタイルから、空飛ぶ微生物ハンターの異名を持ちます。能登半島上空の納豆菌で作った『そらなっとう』を納豆メーカーと共同開発した実績も。新刊『空飛ぶ微生物・気候を変え、進化をみちびく驚きの生命体』が9月18日に講談社ブルーバックスより発売されました」

小山「そもそも微生物の定義って何なんですか?」

牧「微生物というのは、小さかったらなんでも微生物になるんです。定義としては大体1mm以下で単細胞で、そして分裂していてそのまま増えるような、そういう生物だったらなんでも微生物に入るんですね」

小山「納豆菌も微生物なんですか」

牧「そうです。納豆菌もバチルス・サブチルスという微生物なんですよ」

小山「よく言うビフィズス菌も?」

牧「あれも全部微生物ですね。微生物の中でも細菌になります」

宇賀「1mmってことは、見える微生物もいるんですか?」
写真 牧「そうです。ちょっと大きめのやつは、粒々っていうのが見えたりします。プランクトンも微生物なんですけど、水をシャカシャカシャカと振ったら粒が動くんですけれども、あれは微生物が見えるケースですね」

小山「菌というのは命があるんですか」

牧「もちろんあります」

宇賀「命があるということの定義は何なんですか?」
写真 牧「自分で増殖できるというところです。1個あるとそれが二分裂して、それがさらに二分裂してどんどん増えていくんですよ」

小山「カビも微生物なんですか?」

牧「そうです、カビも微生物です。黒いスポットみたいに見えたり白く見えたりするんですけども、もともと小さい見えない細胞からどんどん分岐していってああいう形になるので。それで微生物に入っています」
写真 宇賀「地球誕生の時から微生物はいるということですか?」

牧「地球誕生の時はさすがにいなかったですね」

宇賀「いつ出てきたんですか?」
写真 牧「40億年前と言われています。もともとは微生物みたいな形はしてなくて、DNA。要は核酸の成分に近かったんじゃないかと言われています。難しい話なんですけど、化学成分ですね。我々の体を構成する化学成分の断片がまず生まれて、簡単に言うと集まってきて、微生物のようなまず小さい形のものが出来上がったのではないかというふうに言われています」

宇賀「それが地球最初の生命ということですか?」

牧「そういうことになります」

宇賀「我々の先祖ということですね」

牧「それは間違いないと思います」

宇賀「どういうきっかけで出来たんですか?」
写真 牧「そこがいろいろな説があるんですね。一つは私の本に書いてあるんですけど、隕石が地球にぶつかって、その時に大気中に金属がばーっと撒き散らされて、一緒にCO2とか窒素が反応して、アミノ酸という我々のタンパク質を構成するような成分がまず出来上がったのではないかと。それに乗じてDNAの成分なんかも出来上がったんじゃないかと。それがまたですね下に落ちていって、地面の上とか海の中とかで集まっていって、細胞のような形になっていったのではないか。そういうSFのような話があります」

宇賀「奇跡のようなことなんですね」
写真 小山「能登半島上空の納豆菌で『そらなっとう』を作る、というのはどういうことなんですか?」

牧「空の微生物を研究していた時の発端は、人の健康影響を調べようということだったんです。有害な微生物を調べていたんですね。空の微生物を分離培養して種類なんかを決めていくと、あまり有害な微生物が見つからなかったんです」

小山「空の方がいい微生物がたくさんいる?」
写真 牧「いいというか人畜無害の微生物がいっぱいとれたんですね。とれた微生物の中をいろいろ調べていくと、バチルス・サブチルスという細菌がいっぱいとれたんです。論文を書こうと思ってサブチルス悪いのがいないかなと調べたら、悪い健康影響は全然ないんですね。むしろ調べると納豆を作る菌である、と書いてあるので、いい菌やないかってことになったんですよ。それで発想の転換で、納豆を作ったら面白いんじゃないかと思って、納豆を作ってみたんです」

小山「その納豆は味が変わったりするんですか?」

牧「味はあまり変わらないと思うんですけど、粘りがちょっと弱いという特徴があります。市販の納豆というのは選りすぐりの納豆菌を選んで作っているので、すごく粘って、すごく匂いのするやつが使われているんですね。ところが環境中にいるような納豆菌は粘る専門ではなくって、ちょっと粘りが弱いんです。匂いも控えめです。その分、粘りの水分が多いので、糸がすごく細くてまるで納豆の粘りスープを飲んでいるような、そういう納豆です」
写真 宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、牧さんは、ついお手紙が書きたくなるような場所はどこかございますか?」

牧「海外なんかで大気微生物の観測をやっていると、そういう時に割と時間が空くんですね。そういう時に手紙を書きたくなります」

宇賀「実際に書いていらっしゃるんですか?」
写真 牧「最近よく行くのは砂漠とかなので。砂漠言うても近くにカフェなんかがあったりするんですね。そこのカフェに行って、街で買ってきた絵はがきなんかにメッセージを書いて、近くにポストもあるんです。そういうところに出して、手紙を書いたりしています」

宇賀「牧さんに今日は、『今、想いを伝えたい方』に宛てたお手紙を書いてきていただきました。どなたに宛てたお手紙ですか?」

牧「恩師の今井一郎先生に宛てた手紙になります」

小山「今井先生がきっかけで牧さんは微生物を研究するようになったんですか」

牧「そうなんです。もともとは今井先生が赤潮の専門家だったんですね。私も海の微生物、赤潮プランクトンの研究をしていたんです」

牧さんから、今井一郎先生に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
(*10月5日まで聴取可能)
写真 写真 宇賀「今日の放送を聞いて、牧さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 牧輝弥さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」

牧輝弥さん、ありがとうございました!

牧さんの新著『空飛ぶ微生物・気候を変え、進化をみちびく驚きの生命体』(講談社ブルーバックス)もぜひお手に取ってみてください。

空飛ぶ微生物 気候を変え、進化をみちびく驚きの生命体

今回の放送は、radiko タイムフリーでもお楽しみいただけます。

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ムーミンの読書コンクールのお知らせ

今年世界中で愛されるムーミンシリーズが、出版80周年を迎えました。2015年に出版70周年を記念し、日本郵便からムーミンの切手が発行されて以来、本国フィンランド以外の数少ない切手発行国として、世界中のムーミンファンから注目されてきました。そんな日本郵便と特別な関係のムーミンが、手紙で物語の感想を伝える読書コンクールを開催しています。大賞受賞者には、フィンエアーの東京・ヘルシンキの往復チケットをプレゼント! 詳しくはムーミン公式HPをご覧ください

ムーミン公式HP

皆さんからのお手紙、お待ちしています

写真 毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆「文風」をプレゼントします。
引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
写真 写真

今週の後クレ

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小田原郵便局のみなさん


今回のメッセージは、神奈川県〈小田原郵便局〉石川 さつきさんでした!

「子供から『お母さんありがとう』という手紙をもらったときは本当に嬉しかったです。内容は、『いつもお弁当を作ってくれてありがとう』といった、なんてことない言葉でした。でも、普段自分が当たり前にやっていることを、改めて文字にして手紙で伝えてくれたことに、とても心が温かくなりました。手紙だと、素直な気持ちを届けてくれるような気がします。時には、子供を叱った後にその手紙を読み返して、『こんなに可愛いところもあったな』と振り返ることもあります。そして、その手紙を記念としてずっと手元に残しておける、子供の成長と一緒に大切にしていけるというところにも、改めて手紙の素晴らしさを感じました。」

※出演した郵便局、及び郵便局員宛ての手紙はいただいてもお返事できない場合がございます。あらかじめご了承ください。
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