21.12.06
今日から始まる「臨時国会」

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんです。
今回、注目した話題はこちら!
【今日から始まる「臨時国会」】
吉田:第207臨時国会が、きょう召集され、岸田総理が所信表明演説を行います。また、総理は就任後初めて一問一答形式の予算委員会で野党との本格論戦に臨みます。そこで今朝は、きょうから始まる臨時国会、どういうところに注目して見ていけばいいのか、神庭さんに解説して頂きます。
ユージ:まず、注目ポイントを聞く前に、そもそも臨時国会ってどういうものなのか?通常の国会とどう違うのか?神庭さん教えて下さい。
神庭さん:年柄年中やっているイメージがあるかもしれませんが、国会はその都度開いたり閉じたりしています。中でも毎年1回必ずあるのが1月から150日間(5ヶ月)の通常国会。1回だけ会期が延長できて、大体夏前ぐらいに終わることが多いです。もう一つが、特別国会。衆議院の解散総選挙の後に開かれ、総理大臣の首班指名や議長・副議長の選出します。これはつい先日、11月10日から12日まで3日間開かれました。そして今回開かれるのが臨時国会。緊急の災害対策や補正予算の審議など、臨時で国会を開く必要がある時に内閣が召集します。今回はきょう6日から21日までの16日間となっています。きょう岸田総理の所信表明演説があり、8日から10日に各党の代表質問。13日からは予算委員会が始まる見通しです。
吉田:では、今回の臨時国会での論戦のポイント、教えて下さい。
神庭さん:大きく3つポイントがあります。まず1点目は過去最大、36兆円の補正予算案。中でも最注目は18歳以下への10万円給付についてです。給付するためにかかる事務経費はおよそ1200億円。現金5万円とクーポン5万円に分けたことで、現金一括の場合に比べて900億円も余計にかかることが判明しました。鈴木財務大臣は3日、クーポン関連の事務費が967億円になることを明らかにし「過去の類似事業と比べて過大な水準ではない」と述べました。この10万円給付について、日経新聞の世論調査ではおよそ6割が否定的でした。期間限定の電子マネーで給付するとか、一律で配った後に税金で調節する方がクーポンよりはまだ事務負担は減らせそうですが、国民的な関心事でもあり、国会論戦は注目を集めそうです。
ユージ:注目ポイント、2点目は何ですか?
神庭さん:オミクロン型をめぐる対応です。新たな変異型ウイルスの発生に伴って、政府は全世界からの外国人の新規入国を原則停止するなど水際対策を強化しました。その中で、国土交通省が先月29日、日本に到着するすべての国際線の新規予約を停止するよう航空会社に要請したことが波紋を呼びました。海外出張した人が帰って来られない、日本人駐在員やその家族、留学生らが海外から一時帰国しようにもできない、ということで混乱が広がり、今月2日、わずか3日で要請を撤回しました。この点が、政府内の指揮系統、ガバナンスとしてどうなんだ?という批判を受けています。自民・公明の与党内からも「手続きに瑕疵があった」「行き過ぎ」といった苦言が出ています。個人的には、後手後手になって水際が決壊するよりは、まずスピーディーに決めて、その後行き過ぎてしまった部分、間違っていた部分は迅速に修正したということで評価できると思っていますが、国会では野党の追及を浴びると思います。
ユージ:注目ポイント、最後の3点目は何ですか?
神庭さん:文書通信交通滞在費の問題です。以前に番組でも取り上げましたが、文書交通費は国会議員に対して給与とは別に毎月、100万円支払われます。日割り規定がなく、衆院選で10月31日に当選した新人議員たちが、たった1日しか在職していないのに、10月分の100万円を丸々もらえるのはおかしい、という批判が集まっていました。文書交通費は非課税のうえ、使途を公開する義務もない。完全なブラックボックスで「議員特権」「国会議員のお小遣い」とも呼ばれています。この点を改革しようということで、臨時国会で「日割り」支給に改める形での法改正をするための調整が進められていました。
ユージ:ということは、改革が期待できそうですか?
神庭さん:ところが、日割りに加えて使い道の公開まで求める維新や国民民主、立憲民主に対して、自民党の茂木幹事長が「臨時国会では議論がまとまらないと思う」と発言しています。今国会での法改正が見送りになる公算が高まってきています。維新は臨時国会に向け、日割りに加えて使途の公開や未使用分の国庫返納を義務付ける法案を提出する方針で、立憲民主も使途公開を義務付ける法案を準備しています。「領収書はいらないので好き放題に使ってどうぞ」という状況が異常であって、使途の公開は本来当然の話です。与党も飲みやすい「日割り」だけとりあえず先行して進める、というのも一つのやり方としては考えられるますが、その場合「はい、日割りにしました、改革しましたよ」と本丸の領収書公開の方がスルーされてしまう懸念があります。アリバイ的な改革に終わらないように、野党は国会でしっかり監視・追及してほしいです。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 6, 2021
テーマは、「今日から始まる臨時国会について」
今日から始まる臨時国会。
神庭さんは大きく3つポイントがあると仰っていました。
1つ目は18歳以下への10万円給付、
2つ目はオミクロン株について、
3つ目は文書交通費についてです。
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 6, 2021
僕が注目したのは3つ目の文書交通費について。
月々100万円の手当が支給されるこの公費ですが、
使途の説明の義務がないこと、
さらに在職1日でも支給されるということを
問題視する議員の声がSNSを通じて大きく広がりました。
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 6, 2021
この文書交通費については、
今国会では先延ばしにされる可能性が高いとのことですが、
使った分だけが手当として返ってくるというのが
本来正しい形だと思うので、
その方向に向かっていけばいいなと思いました。