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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.11.29

新たな変異ウイルス「オミクロン株」
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【新たな変異ウイルス「オミクロン株」】

吉田:国立感染症研究所は昨日の夜、新型コロナウイルスの新たな変異株 オミクロン株を「懸念される変異株(VOC)」に指定し、3つの段階のうち最も警戒度が高いレベルに引き上げました。また、水際対策の対象をアフリカの合わせて9か国へ拡大したということです。この南アフリカで発見された新たな変異ウイルス、神庭さん、改めてこれまでの経緯とその特徴について教えてください。


神庭さん:WHOが26日、南アフリカで見付かった変異型ウイルスを「懸念される変異ウイルス」に指定して「オミクロン型」と呼ぶことを決めました。南アフリカの隣国のボツワナで11月11日で最初に確認され、南アフリカで急速に拡大。香港、ベルギー、イスラエル、ドイツ、イタリア、イギリスでも見つかっています。ウイルスの表面の「スパイクタンパク質」に30ヵ所以上の変異があり、高い感染力があるのではないかと懸念されています。WHOは「再感染のリスクが高まることが示唆されています」と指摘しています。


吉田:この「オミクロン型」という名前は、どこからきているんですか?


神庭さん:WHOは差別に繋がることがないように、変異型ウイルスに国名や地域名を使わず、ギリシャ文字を使っています。これまでミュー型が最新だったので、次は「ニュー」か「クサイ」が使われるはずだったんですが、順番が2つ飛ばされて「オミクロン」になりました。ニューに関しては、新しいという意味の「new」との混同を避けるためと言われてますが問題はクサイの方です。クサイは英語だと「xi」で、中国の習近平国家主席の「習」の英語表記「Xi」と同じになってしまうんですね。米保守系メディアのFOXニュースなどは、WHOが中国に配慮してクサイを飛ばしたとの見方を紹介しています。
WHOの広報担当者はFOXに対して《「xi」は一般的な名字であることから使用されませんでした。また、WHOの病名付けのベストプラクティスでは、「文化的、社会的、国家的、地域的、職業的、または民族的なグループに不快感を与える」ことを避けることが推奨されています》と説明したということです。


ユージ:実際に感染力は高まっているんですか?


神庭さん:スパイクタンパク質の変異が感染力に影響する恐れがあるんですが、国立感染症研究所は「免疫逃避に寄与する可能性や感染・伝播性を高める可能性がある」としています。
一方で、米国立研究所の研究員でウイルス学の専門の峰宗太郎さんはBuzzFeedの取材にこんな風に答えています。
《初期の段階で注目を集めているからといって、本当に感染性や伝播性に重大な変化が見られるとは限らない。また、ウイルスの変異に関する話題は空振りに終わる可能性も少なくありません》
過去にベータとかアルファとか出てきましたが、思ったよりもというか、当初危惧されたよりは拡散されなかったといったことがあります。


吉田:ワクチンの効果は保たれるんでしょうか?


神庭さん:専門家は、スパイクタンパク質の変異がワクチンの効果に影響を与える可能性があると指摘しています。ただし、ひと口にワクチンの効果と言っても、感染予防効果と重症化予防効果は分けて考える必要があります。南アフリカの国立伝染病研究所は「部分的な免疫逃避(※免疫を避ける性質のこと)の可能性はあるが、ワクチンによって入院や死亡を高いレベルで防ぐことができる」としており、依然としてワクチンの大切さは変わらないと思います。
ロイター通信の報道によると、ファイザーとモデルナはすでに、オミクロンに対するワクチンの有効性の検証を始めているそうです。ファイザーとワクチンを共同開発するビオンテックは、改良の必要があれば6週間以内にワクチンを再設計し、100日以内に出荷できる、としています。そこは頼もしいところだなと思いますね。


ユージ:日本の水際対策は大丈夫なんでしょうか?


神庭さん:日本は先週26日金曜日に入国規制を緩和し、1日あたり3500人だった入国者数の上限を5000人に引き上げたばかりです。オミクロン型の確認を受けて、南アフリカ、ボツワナなど9ヵ国からの入国者に対しては指定の宿泊施設での10日間の待機を求めるなど、水際対策を強化しました。迅速な水際対策の強化は評価できると思います。ただ、ドイツ、ベルギー、イギリス、イタリアなどヨーロッパでも見つかっているのが気がかりです。これらの国でも感染拡大が確認でき次第、躊躇なく入国規制の強化を検討すべきだろうと思います。
幸い日本はいま、感染者数が非常に少ないです。水際対策も100%はあり得ないので、いつかは決壊して入ってきてしまうかもしれませんが、できる限り時間を稼ぎ、その間にオミクロンに対する知見を蓄積していくことが大切だと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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