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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.09.23

世界最大規模の模擬宇宙
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【世界最大規模の模擬宇宙】

吉田:今月10日、千葉大学を中心とした国際研究グループが、宇宙の構造をシミュレーションした世界最大規模の「模擬宇宙」を完成させました。膨大なデータでできているこの模擬宇宙は、多くの謎に包まれている宇宙の構造や銀河形成の詳しい解明に役立つと期待されています。


ユージ:神庭さん、この模擬宇宙、いまネット上で話題なんですよね?


神庭さん:SNS上では、「よくわからないけど、なんかすごい!」「ひょっとして、この宇宙も模擬宇宙なのでは?」などなど、様々な反響が広がっています。国立天文台天文シミュレーションプロジェクトのYouTubeチャンネルに投稿された模擬宇宙の動画は、20万回近く再生されていて、「アメージング」「めちゃくちゃ壮大」と、海外からもたくさんのコメントが寄せられています。


ユージ:「よくわからないけど、なんかすごい!」ってコメント良いですね(笑)。そこで、今回完成した、世界最大規模の「模擬宇宙」について、国立天文台の教授で、水沢VLBI観測所所長の本間希樹さんにお話を伺っています。


吉田:本間さんに、どれくらいスゴいことなのか伺ったところ、「一言で言えば、世界最高精度での、銀河形成のシミュレーションになる。 宇宙における銀河の形成と進化を追いかけるためには、たくさんの銀河の衝突や合体を考慮する必要があり、そのため、なるべく大きな体積の中に、なるべくたくさんの粒子(=銀河を構成するダークマター)を入れて計算することが必要。しかし、体積を大きくしたり、粒子を増やしたりすると、その分、計算が大変になって難しくなる。今回の研究では、一辺あたり、およそ100億光年相当の体積で2兆個の粒子を使って計算されていて、どちらもこれまでの研究を上回る、これまでにない精度になっている。」とのことでした。


ユージ:めちゃ凄いなこれ・・・!宇宙マップみたいなことなのかなぁ。神庭さん、もう気が遠くなるほど壮大な研究なんですね。


神庭さん:観測データと模擬宇宙のシミュレーションを「比較」することで、銀河やブラックホールがどのように生まれ変化してきたのか、宇宙の謎を解明することにつながると言われているんですね。模擬宇宙の実現には膨大な計算量が必要で、これまでのコンピューターでは十分に精密なデータが得られなかったんですが、国立天文台のスーパーコンピューター「アテルイII」によって可能になったということなんです。


吉田:では、模擬宇宙を使っての研究は、今後どのような役に立つのでしょうか。今回「模擬宇宙」を開発した、千葉大学 統合情報センターの石山智明さんに伺ったところ、「最先端の巨大な望遠鏡やスーパーコンピュータを作る過程で、新しいテクノロジーが誕生し、人々の生活を支える別の新しいテクノロジーへ発展することがあります。例えば、万有引力は、宇宙を観察して初めて確立した基礎理論ですが、人々の生活を支える様々なテクノロジーの基盤にもなっています。宇宙空間でしか観測できない物理現象は多々ありますが、それが地球上でも有用な、新しい基盤技術の発展につながることはよくあります。」とのことでした。


ユージ:科学には「それって何に役立つの?」が付き物なんですよね。


神庭さん:そうですね。ただ、基礎研究っていうのは短期的に何かの役に立つ・立たないのレベルで判断すべきではないと思っていて、宇宙の謎を解明するということ自体に大きな意義がありますし、人類にとっての財産になるようなプロジェクトだと思います。何より、ロマンがありますよね。


ユージ:ロマンの塊ですね!未知との遭遇じゃないですけど、宇宙という存在自体がまだ分からないことが多いですし、ワクワクします!



そして、今日の #ユジコメ はこちら。







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