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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.09.14

新型コロナウイルス、増える変異株
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『新型コロナウイルス、増える変異株』


大島:厚生労働省が先週、去年12月から今月3日までに国内に到着した人のうち、検疫の検査で陽性となった人の検体を遺伝子解析した結果、18人が『イータ株』に感染していたと公表しました。国内でイータ株への感染が判明したのは初めてです。また、イータ株18人のほかに、インド由来の『カッパ株』の感染も19人いました。イータ株とカッパ株は、WHO(=世界保健機関)が『注目すべき変異株』に指定しています。この『注目すべき変異株』には、南米を中心に感染が広がっている『ラムダ株』や南米やヨーロッパで報告されている『ミュー株』など合わせて5種類が指定されていて、厚生労働省が監視を続けています。


ユージ:神庭さん、次から次へと変異株が登場してて、「どうしたらいいのかなぁ…」という感じなんですけど…。


神庭さん:「イータ株が来るぞ、次はミュー株だ!やばいよ!やばいよ!!」みたいな出川さん状態でいたずらに恐怖に駆られるのではなくて、感染性とか重症化の程度とかね、よく知ることが大事かなと。一方で、「風邪とかインフルと一緒でしょ?」とナメてかかるのも違うので、『ちょうどよく怖がる』のが大事かなと思いますね。


ユージ:そうですよね。


大島:そこで、今回は“変異株”について、専門家に伺いました。お話は、関西福祉大学教授の勝田吉彰さん。まず、「変異株はいま何種類まで出ているのか?」と「変異とは何なのか?」について伺いました。


勝田さん:新型コロナウイルスの変異株というのは、大きく分けて4種類、5種類、さらに11種類という分類になっています。まず、『VOC(懸念されるべき変異株)』が4種類。その次のランキングの『VOI(注目すべき変異株)』が5種類あります。そして、それらに分類されているもの以外に、WHOが今観察をしているものが11種類あります。
変異というのは、工業製品で言うところの“不良品”です。すなわち、部品を付け間違えてしまったものと思ってください。それが大体、2週間に1回起こると言われています。したがって、それは今後とも、このウイルスがある限りは同じです。しかしながらこれは、なんといっても不良品ですから、不良品というのは長らく生き残ることができません、消えていきます。ただ、なぜか最初の設計図よりも、より長生きしてしまうというものがあります。それが『VOC』、『VOI』ということになります。


ユージ:『VOC』と『VOI』というものがあるんですね。


大島:神庭さん、変異によってワクチンが効きづらくなっているという指摘もありますよね?


神庭さん:『ブレイクスルー感染』といって、接種率が高い国々でも感染が広がっているので、中には、「ワクチンなんて意味がない」と誤解してしまう人もいるかもしれないんですが、これは間違いなんですね。感染予防効果が下がっても、重症化予防効果は依然として高いんです。ロイター通信によると、ワクチン未接種の人は接種を完了した人に比べて、感染する確率が約4.5倍、入院する確率が10倍、死亡する確率が11倍高いと言われているので、変異株が流行してもですね、というか流行している地域であればあるほど、引き続きワクチン接種が大切になってくると思います。


大島:変異株は今後、どうなっていくのでしょうか?再び、勝田吉彰さんのお話です。


勝田さん:『変異株』というのは、ほとんどが消えていく中でごく一部のものが生き残る。じゃあそれはどこで発生しがちなのか?それは、感染者数が多い場所の方が確率的に多く出ます。例えば、今、デルタ株というものが最初はインド株と呼ばれていました。すなわち、インドで非常に多くの感染者が出た時にそれが出たっていうことですよね。ですので、この感染が、よりたくさん出ないように少しでも抑えるようにしていかなければいけないわけです。


大島:たとえ自分の国だけ抑え込んでもダメで、世界的に協力しないと変異株はなくならないということのようですね。


神庭さん:はい、そうなんです。『部分最適』と『全体最適』の両方を頭に置いておかないといけなくて、部分最適だけだったらですね、自国民にワクチンをガンガン打って、「よその国のことは知ったこっちゃないよ」というのが一番効率がいいことになるんですけれども、実際には、ワクチン接種が間に合わなくて、感染が流行している地域でどんどん変異株が生まれてきちゃうという問題があるわけですよね。世界全体で見た時に、6割近い人がまだ一度もワクチンを打てていないんです。日本ユニセフ協会によると、ワクチンの初回接種を受けた人の割合は、高所得国や高中所得国で80%と非常に高いんですけれども、低所得国とか低中所得国では20%に留まっているんですね。所得の高い国が共同出資して所得が低い国にですね、ワクチンを融通する『COVAX』という仕組みがあるんですけれども、デルタ株対応とか製造の遅れなどで提供・供給が滞っているんですよね。なので、こういった仕組みをもっと加速させていく、途上国を助けるというと、なんとなく人道的な問題とか倫理的な問題と捉えられがちなんですけれども、先進国と途上国のワクチン格差を是正していく全体最適を考えることが、結果として変異株リスクを抑制して、各国の部分最適を守ることにも繋がるのではないかなと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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