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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.08.17

河村市長や張本氏の発言
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただくのはこちら!


『河村市長や張本氏の発言』


吉田:ソフトボール日本代表の後藤希友投手の金メダルをかんだ問題で、名古屋市の河村たかし市長は16日、給与を3か月間返上する意向を示しました。また、セクハラではないか?と指摘されている後藤投手への一連の発言を受け、ハラスメントに関する講習を4、5時間受けたことも明かしました。一方、TBSのサンデーモーニングで、金メダルに輝いた入江聖奈選手について、女性蔑視のような発言をしたとして競技団体から抗議を受けた野球評論家の張本勲氏が15日、番組内で謝罪しました。


ユージ:河村市長のメダルかじりは、映像としても衝撃的で、もちろん、それもよくなったんですけれども、それだけではなくて、後藤投手への発言、投げかけた言葉というのも、かなりよくなかったんじゃないかなと思いましたね。ごく一部ですが紹介します。


吉田:まずソフトボールと選手について「女のソフトボールやっとるやつは、中学生でも、なんとなく色が黒うて、けっこうポニーテールが多いでしょ?」と。他にも後藤投手に対しては、「ぜひ立派になっていただいて、ええ旦那もらって。旦那はええか?恋愛禁止か?」などと語っています。


ユージ:文字にすると、よりよくない部分が目立つんですけども、続いて、張本氏の番組内での発言、こちらも一部をご紹介します。


吉田:「女性でも殴り合い好きな人がいるんだね。どうするのかな、嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技好きな人がいるんだ」


ユージ:はい…、神庭さんこれいかがですか?


神庭さん:まずね、金メダルに噛みつくということ自体があり得ないですし、発言も明らかにセクハラですよね。一連の発言が公職者として適性に欠けるとして、辞任を求める声も出てますが、ある意味、当然かなと思いつつ、一方でですね、リコール署名偽造事件というのがあったんですけれども、その時は、ここまで大きな批判は起きなかったので、やっぱり、メダルをかじる写真とか動画を見て“気持ち悪い”という生理的な嫌悪感を抱いた人が多かったのかなと。視覚的なインパクトは大きかったのかと思いますが、もうひとつ、張本さんの方ね、張本さんこれは、“喝!”です、本当に!


ユージ:本当ですよね、ここは“喝!”ですよね。


神庭さん:これは喝だと思いますよ。やっぱりね、「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技好きな人、いるんだ」という言葉は、女性もボクシングも両方、バカにしていると思いますし、日曜日の謝罪放送の様子を見たんですけど、女性アナウンサーの方が「大変申し訳ございませんでした」と謝罪文を読み上げて深々と頭を下げたんですけれども、張本さんは「今回は言い方を間違えて反省しています。以後気をつけます」と、5秒だけ言って、頭を下げることもしなかったということで、やっぱり、張本さんの問題だから、張本さん自身がきちんと釈明した方がよかったし、『言葉足らず』とか、『言い方を間違えた』みたいな言い方をしていましたけども、“言い方の問題”ではなくて、“考え方の問題”なんじゃないかなと僕は思いました。


ユージ:川村市長も張本さんも共に謝り方について、考えさせられる部分があったというか、ちょっとよくないんじゃないかというか、いろんな意見がありましたね。


吉田:立場ある人たちが、“女性蔑視”、“ハラスメント”などを含んだ発言をしてしまう近年ですけれども、繰り返されているなあという印象がありますね。いかがでしょうか。


神庭さん:河村市長は72歳で張本さんは81歳なんですね。ちなみに、2月に女性蔑視発言で五輪の組織委会長を辞任した森元総理は84歳。いずれも高齢ですよね。これをとって、SNSなどでは『老害』という言葉を使っている人もいるんですけれども、それはそれでまた別の差別になっちゃうと思っていて、ただ、この国で枢要なポジションについている人に高齢男性が多いと、しかも、その感覚が社会とズレているというのは一つの大きな共通点かなと思いますね。


ユージ:そうですね…。


神庭さん:おそらくですけど、こうした世代間のギャップというのは、年代による価値観の移ろいというのは、昔からあったはずで、今になって続いているというよりは、SNSを通じて疑問とか、反発の声が見えやすくなった、広がりやすくなった、“ダメだよね”という認識が共有されやすくなったのかなと思います。


ユージ:価値観の変化に“ついていけてない”、“ついていく気がない”ということが原因かもしれない。どんな世代の人たちも、出来るだけアップデートしないと厳しいのかなというお話を伺いたいんですけれども、神庭さんはどう思いますか?


神庭さん:これは難しくて、こういう時によく言われるのが『価値観のアップデート』という言葉で、私自身もそうありたいと思っているんですけれども、じゃあ、自分自身に引きつけてね、どうかな?と思ったときに、いったい何歳まで価値観をアップデートし続けられるかな?と。自分が70歳とか、80歳になった時に、社会の感覚と1mmもズレずにいられるのかな?という一抹の不安はありますね。何なら、すでにズレてるかもなとも思いますし。


ユージ:僕は今現在33歳で、今年34になるんですけど、もうすでに僕も価値観のズレというのは、いっぱい感じますよ。


神庭さん:そうですよね、そこがちょっと心配で、やっぱり、理想論としては、「人はいくつになっても変われる」ということだと思うんですけど、悩ましくて、これはジェンダーの問題に限らず、価値観とか、倫理観は時代によって変わっていくんですね。例えば、何十年後かに、環境とか、資源への配慮から、うなぎとか、牛肉を「食べるはいけません!」というふうになっている可能性もあるわけですよ。その時にうっかり「いやぁ、あのさ、あそこの牛丼屋のチーズ牛丼が最高でさ…」とか言ったときに集中砲火を浴びる可能性だってあるわけですよね。なので、『老害』みたいな言い方をして、“自分は若いから関係ないんだ”と思っていると、いつか過去の自分に復讐されるというか、超遠距離砲のブーメランが返ってくる可能性があると思っていて、だとすると、やっぱり、もしかしたら自分の中にもミニミニ森喜朗さんとか、ミニミニ張本さんがいるかもしれないと、それがミニミニでいられるように、大きくなってきたら、やばいぞと思って、「お前、喝!だぞ」と自分に言うと、そいうふうにできるといいのかなと思いますね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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