21.08.02
爆発的な感染拡大 緊急事態宣言の効果はあるのか?
今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。
爆発的な感染拡大 緊急事態宣言の効果はあるのか?
吉田:先週、国内の新型コロナウイルスの新規感染者が初めて1万人を上回り、1日当たりの過去最多を更新しました。東京では7月31日に初めての4千人台に突入しています。「経験したことのない爆発的な感染拡大」とも言われていますが、そんな感染拡大を受け、今日から、埼玉・千葉・神奈川と大阪の4府県で緊急事態宣言、さらに北海道など5道府県では「まん延防止等重点措置」が新たに発令されます。期間は8月31日迄で、これに伴い、東京と沖縄に発令中の宣言も同じく31日まで延長されます。神庭さんは、この感染拡大、どう見られていますか?
神庭さん:政府はデルタ株やオリンピック開催の影響について、複数の民間機関などにシミュレーションを依頼していました。その数値を見ると、7月末から8月にかけての東京都の感染数を最大1千~2千人程度と、かなり小さく見積もっていました。実際には7月31日の段階で4,058人に達していて、結果から見ると大きく外してしまっています。これはデルタ株の感染力を過小評価したり、緊急事態宣言の効果の方を過大評価してしまったのが原因かな、と思いますね。楽観的なシナリオにすがっているうちに、事態が悪化してしまった…という状況かと思います。
ユージ:緊急事態宣言の効果がもうないのでは?という声もありますが、神庭さんは、どう思われますか。
神庭さん:非常に残念ですが、あまり効果は出せないだろうな、と思います。大阪市の松井一郎市長は、8月に予定している市立中学校の修学旅行を予定通り実施すると発表しました。「感染者がいなければオリンピックもやっている。一生の思い出に残る行事は実施したい」とおっしゃった、とのことで、こちら批判を集めてはいるんですけれど、この言い分はある意味正しいんですよね。感染対策としてはダメだけど、少なくとも論理的には筋が通っている…というか、松井市長が言っているようなことを全国の人たちが「オリンピックやってるんだし、別にいいじゃん」と進めた結果、いまの感染拡大があると思っています。首尾一貫した政策というのは「オリンピックもやっているのだから、修学旅行もやる」または「オリンピックもやっていないのだから、修学旅行もやめる」のどちらかだと思うんです。だけど、いま現実にとられているのは「オリンピックはやる。でも、ごめんだけど修学旅行や飲食店は我慢してね。」という状況で、これは矛盾したメッセージで一貫性がないので、ダブルバインド状態に置かれた国民には感染対策に関する訴えが届きづらくなっているな、と思いますね。
ユージ:菅総理の記者会見については、どんな感想を持たれましたか?
神庭さん:菅総理は記者会見で「国民の皆さんに、危機感を持って対応していただけるようにしたい。」とお話されていましたが、当の菅さんが一番危機感に欠けているかな、という風に思いますね。
伝家の宝刀だったはずの「緊急事態宣言」が、ずっと出していて“なまくら”になってしまった、と。理由のひとつは「危機感のインフレ」にあると思っていまして、感染状況からすると、間違いなく今がこれまでで一番の危機なのに、私たちの危機感は今までで一番薄いかもしれない。今まで「瀬戸際だ」「正念場だ」「勝負の3週間だ」「これが最後の宣言だから」と言われ続けて、麻痺してしまっている部分があると思うんですね。ちなみに、昨年の6月に「東京アラート」が出され、レインボーブリッジが赤くライトアップされた時の都内の新規感染者数は、わずか34人だったんですよね。こうやってインフレを繰り返してきた結果、オオカミ少年のようになってメッセージが届かなくなってしまった部分はあると思います。
吉田:これだけ感染者が急増すると、気になるのは医療現場の状況ですが…
神庭さん:医療現場からは「もう限界」「すでに医療崩壊している」という声があがってきていますね。重傷者数や死亡者数は感染者数に遅れて上昇するので、今後さらに悪化するんじゃないかと思います。新型コロナ分科会の尾身会長は、金曜の会見で「医療の逼迫と呼ばれるものが起きると、実際には一般医療へ影響が出る。すでに今は救急車の搬送がたらい回しになるということが起き始めています」とおっしゃられていて、コロナ患者以外の通常の医療にも影響が出始めている、ということですね。
ユージ:では、どうしたらいいと思いますか?
神庭さん:緊急事態宣言を出しても、なかなか「北風と太陽」の“北風”が響かないような状況になっていますが…とはいえ、これまでにないような手を打たないとなかなか効果が出ないのではないかと思っていて。
昨年度、政府はコロナ対応で過去最大の175.6兆円の予算を組んだんですが、そのうちの30兆7804億円を使いきれずに今年度に繰り越しています。協力金や支援金などをスピーディーに執行できなかったのが原因なんですが、未曾有の国難に予算を使いきれずに残すということ自体が愚の骨頂で、こんなことなら全国民に配った方がまだマシなんじゃないかと思っています。30兆円÷1億人なら1人30万円なんですよ。さすがに(予算)全部は使えないと思うんですけれど、半額でも1人15万円渡せる計算なんですよね。ですから「これだけ渡すから、何とか2週間家を出ずに我慢してくれないか」と総理が心から頼めば、もしかしたら心が離れてしまった国民も、少しは耳を持ってくれるのかなぁ…と思いますけれども、脅し文句のインフレで国民の恐怖を煽って動かすのは限界にきていると思いますので、アメとムチの「アメ」の部分についても少し考えていく必要があるかな、と思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET??
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 2, 2021
?? #ユジコメ ②
思い返してみれば、
初めてこの言葉を聞いた時は、
危機感を煽る、聞いたこともない強烈な印象でした。
そこから月日が流れて、感染者が増え、
この宣言も何度も発令されていく中で、
私たちの「意識」が大きく変わってしまったと思います。
(続きます)
#リポビタンD TREND NET??
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) August 2, 2021
?? #ユジコメ ④
実際僕も仕事の都合で高速道路を利用するのですが、
料金を上乗せするこの施策によって、
高速道路上の人出が減っている体感があります。
人流を抑えたいのであれば、
こういった方法を参考にするのもありなのではないでしょうか。