21.06.22
気象庁が運用を開始した「顕著な大雨に関する気象情報」

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。
【気象庁が運用を開始した「顕著な大雨に関する気象情報」】
吉田:気象庁が先週17日から、豪雨災害の一因とされる線状降水帯の形成を確認した際に速報する「顕著な大雨に関する気象情報」の運用を始めました。5段階の大雨・洪水警戒レベルでレベル4以上に相当する情報で、土砂災害や洪水に警戒を呼び掛けます。
この新たな情報は、都道府県の地方ごとに、気象レーダーなどによる解析雨量が、一定の基準を超え、雨雲の分布の形が「線状」になった場合などに発表します。「非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている」と状況を解説し、災害から身を守るよう呼び掛ける、ということです。
ユージ:神庭さん、新しい情報の正式名称が「顕著な大雨に関する気象情報」なんですが、なんだか、わかるようで、わからないような・・・
神庭さん:そもそも線状降水帯って何なの?と言う話ですが、気象庁の資料によると、線状に伸びる、長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域。次々と発生する積乱雲が列をなして、数時間にわたって同じ場所を通過したり、とどまり続けるたりすることでつくり出されるもので、九州を中心に降った去年7月の豪雨や、2018年の西日本豪雨でも線状降水帯は確認されています。聞き馴染みがないという人も多いかもしれませんが、豪雨災害に対する意識の高い九州では、気象庁のアンケートで、およそ5割が「線状降水帯がどのような現象か知っている」と回答しています。
この「線状降水帯」が発生したことを知らせるのが、17日から発表が始まった「顕著な大雨に関する情報」で、どんな基準で出されるのかというと、3時間の積算降水量雨量が100ミリ以上の領域が、面積にして500平方キロメートル以上ある、3時間積算降水量の最大値が150mm以上ある、とかですね・・・
ユージ:あぁ!ダメです、神庭さん、頭がこんがらがってきました!
神庭さん:難しいワードにさらに難しいワードが重なってるので「??」となる人もいるかも知れませんが、平たくいうと「ヤバイ大雨が降ってるぞ!」「気をつけろ!」ということです。顕著な大雨だとわかりづらいので、「ゲリラ豪雨」「集中豪雨」 といった表現だとダメなのか、気象庁の担当者さんにも聞いてみたんですがが、ゲリラ豪雨に関しては「気象庁として推奨している表現ではない」、集中豪雨の方は「定義が明瞭ではない」ということでした。
ユージ:豪雨、という言葉だと、激しい雨なんだなと想像がつくんですが、線状降水帯と聞くとスマートな言い回しなので学術用語っぽくて、危機感が低いのかもしれませんが、知っておかないといけませんね。
吉田:今朝はAuDee JUDGEで「気象情報や防災情報の言葉や表現は難しいと思いますか?」 というアンケートを行っています。ここまでの途中経過は、難しいと思う 67%、難しくない 33%です。多くの方が難しいと感じていますね。
ユージ:安全や命を守るためにアップデートするのは大事だと思いますが次から次へと新しい言葉や条件が追加されると、ちょっと麻痺してきますよね。
神庭さん:現状でも、「特別警報」「土砂災害警戒情報」「記録的短時間大雨情報」「氾濫危険情報」などなど、国が呼びかける注意喚起や警報はすごく多いんですよね。そこへ「顕著な大雨に関する情報」が新メンバーとして加入することになります。 気象リテラシーが高い人からすると、新しい判断材料が増えてプラスかもしれませんが、大多数の人にとっては様々な情報が乱立して結局どうしていいかわからない。情報の洪水で溺れてしまう、ということにもなりかねません。防災に関して、トッピング全部のせラーメンみたいに何でもかんでもとにかく山盛りで情報提供することだけが行政サービスではなくて、むしろシンプルに一般の人にも直感的にわかるような、引き算を意識した整理も大事かと思っています。もしくは、プロ向けと一般向けで出し分けてもいいのかなと思いますね。
ユージ:専門家に伝えるための言葉ではなく、国民に伝えるための言葉なので詳しい人からすると、何で知らないの?勉強不足だよと叱られてしまうかもしれないですが、やっぱり全員に伝わらなければ意味がないことじゃないですか。
神庭さん:そうですね。あと注意点としては、これは予測ではなく、「すでに線状降水帯が発生している」ということを示す情報なんですね。近くで発生している状況だったら事前に避難できるんですが、今まさにそこで発生している場合、外に出ることも憚られることもありえるので、そこは注意していただいて、この「顕著な大雨に関する気象情報」が出るまでは安全だとか、出るまで待ってやろうと思っていると良くないので、この情報が出ていないけど警戒レベル4、5ということはあり得ますから十分に気を付けてほしいと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 22, 2021
「気象庁が運用を開始した『顕著な大雨に関する気象情報』」について
気象庁が発表するフレーズ、皆さんはちゃんと理解出来ていますか?というお話でした。例えば、「特別警報」や「土砂災害警戒情報」「記録的短時間大雨情報」など#ワンモ
#ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 22, 2021
気象庁は皆さんに短い文章で、意味の詰まっている言葉を発信したい。
例えば、緊急性を要する時、長い文を各局で発表する事は大変なので
短く、意味の凝縮されたフレーズを作ると、漢字が多かったり、文字が難しかったりする。#ワンモ
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 22, 2021
それは仕方ない事です。
大事なのは、発令された時に意味の分からない言葉だったら直ぐに調べる。
調べる事が出来ない場合、想像しているよりまずい状況なのかもという危機感を持って行動する事が大事だと思いました。#ワンモ