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21.06.23

コロナ協力金、支給に遅れ
nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『コロナ協力金、支給に遅れ』


吉田:新型コロナウイルス対策で、都道府県による休業や営業時間の短縮要請に応じた飲食店などへの協力金の支給が遅れている自治体があります。首都圏1都3県の支給状況を見てみますとばらつきがあり、4月の要請分の支給率は、今月16日時点で神奈川や埼玉がおよそ90%なのに対し、東京、千葉は40%台にとどまっています。首都圏以外でも、支給が遅れている自治体はありまして、大阪府の4月~5月分の支給率は今月18日時点で23%にとどまり、兵庫県では、4月以降分の支給率は0%。1件も支給できていないということです。
“支給状況にばらつきが出ている。”これはどうしてなのでしょう?


神庭さん:『自粛と補償はセット』ということがコロナ禍の初期からずっと言われているんですけれども、いまだに実現できていない状況があって、産経新聞によるとですね、東京都はやっぱり、“対象店舗が多い”とか“混乱を避ける”といったような理由で、受け付けが遅れているということなんですね。確かに都内の飲食店は12万店あるので多いです。それにしてもですね、4月分が4割台というのは、さすがにちょっとのんびりしすぎではないかという感じがしますし、支給以前に受け付けの段階でつまずいてしまっているという状況があるんですね。申請書類に不備があって、その確認に手間取っているというのも要因としてひとつありまして、読売新聞によると、大阪府の担当者は「申請の3~4割に何らかの不備があり、確認や審査に時間がかかっている」というふうに話をしているということなんですね。


ユージ:う~ん…、そっか~。


神庭さん:でもね、3~4割に不備ということは、むしろ書類の方に問題があるんじゃないかという気が僕はしていて、ミスを減らすためにですね、例えば、記入欄を簡略化するとか、記入項目を必要最小限に絞るとかですね、そういった改善をする選択肢もあるのかなと思いますね。


ユージ:確かに!それか、記入欄を減らすことができなくても、記入する上での補足情報とか、書き方がもっとわかりやすかったら、もしかしたら、ミスも減るのかな?というね…。


神庭さん:そうですよね。お手本があれば見比べながら書けますしね。


ユージ:逆に、支給が早い自治体とかもあるわけじゃないですか?そこはどういう取り組みをしているんですか?


神庭さん:実は僕もあまり知らなかったんですけれども、埼玉県が早いんですよね。埼玉県は4月中旬までの支給率が90%を超えていて、ニュースサイトの『Smart FLASH』では、これを『埼玉方式』というふうに呼んで、成功要因を詳しく分析しているんですよね。それによると秘訣が3つあって、まず第一に、“受け付けのスタートが早い”。自粛期間が空けたら、即、その翌日からすぐ受け付けを始めているんですね。2つめはですね、“電子申請を簡略化”。電子申請の場合、一部の入力項目を省略していますというようなことですね。3つめがですね、“臨機応変な人員配置”。やっぱり初日に人出が殺到するそうなんですよね。いち早くみんな申請をしたいので。それをどう効率的にさばくかというのが大事で、そこで窓口を手厚くしたり、委託を活用したりして対応しているということなんですよね。


ユージ:ほほぉ~。でも、こうやって聞くと、難しいことをやっているというよりは、アイディアとそこに向けての努力があるおかげで早かったというわけで、特殊なことをやっているわけではないんですよね。


神庭さん:そうなんですよ。だから、他の自治体も十分真似できそうなんですよね。


ユージ:そうですよね!協力金の支給が遅れるとつぶれてしまう飲食店もやっぱり出てきちゃいますよね?


神庭さん:おっしゃる通り、本当に「潰れるのを待っているんですか?」と言いたくなっちゃうくらいですよね。実際ですね、すでに閉店した事業者の中には「もっと早く協力金が出ていれば、店を閉じずに済んだ」という方もいらっしゃるんですよね。もちろん、コロナは感染症で、ある程度、避けられなかったものだったかもしれないですけど、協力金の遅延、遅れによる経済ダメージというのは完全に人災なので、コロナワクチンの接種券をめぐってもですね、自治体間の格差があるねという話をこの前しましたけれども、住んでいる場所とか、店を構えている場所とかで自分の人生が大きく左右されてしまう、『自治体ガチャ』みたいになってくると、「これは困っちゃうよね…」という問題ですよね。


ユージ:そっか、そっか、なるほどね~。


吉田:こうした状況を受け、東京都はどのような対策を打ち出したんですか?


神庭さん:東京都はですね、実は、今月中旬の時点では、5月末までの分の受け付けのスタートが8月になるのではないか?と報じられていたんですね。支給ではなく、受け付け開始が3ヶ月後というのは、いくらなんでも遅いでしょ?という話で、今回、スピードアップを図るためにやり方を見直しまして、日経新聞によると、5月12日~31日分と6月1日~20日分を一括して7月中に受け付けることを決めたそうなんですね。さらに、書類の審査を担う職員を600人から1000人に増員して、コールセンターの人員も今の5倍の600人に増やすと。もっと早くそうしてくれればよかったんですけれども、やっと本腰を入れて、エンジンがかかってきたということなんじゃないかなと思います。


吉田:東京都以外にも、協力金の支給が遅れている自治体はありますけれども、支給のばらつきを解消して全体的に支給を早めるためにはどうすればよいと思われますか?


神庭さん:今紹介したですね、『埼玉方式』とか、今回の東京のような一括手続きの仕組みなど、いい仕組みだなと思ったら徹底的にパクってほしいですね。これまで何度も時短要請や休業要請が出ているわけですけれども、普通は1回目だけ協力金を申請して2度目はしないというパターンはないわけじゃないですか?1回目をした人は2度目、3度目も必要なわけで、そこでやっぱり、申請を簡素化するとか、一括申請できるようにするなど事業者サイドに立った改善が必要かなと思いますね。


ユージ:そうですよね。あって当たり前の支給金ではないですけれども、あるとわかったから、それで頑張っていこうというお店もいっぱいあるわけですからね。できれば早くしてほしいと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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