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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.05.27

紙の預金通帳がなくなる?国内初のデジタル銀行
nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。

今日は「BuzzFeed Japan News」副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。


紙の預金通帳がなくなる?国内初のデジタル銀行

ユージ:今日の話題は「紙の預金通帳がなくなる?国内初のデジタル銀行」ということで…全く新しいカタチの銀行が、今月下旬にサービスを開始する予定です。


吉田:その銀行は「みんなの銀行」と言いまして、口座開設から入出金・振込まで、全てのサービスがスマートフォンで完結できる、国内初のデジタル銀行です。「印鑑レス」「郵送レス」「カードレス」といった新しいカタチで銀行のサ-ビスを利用することができます。


ユージ:神庭さん、スマホだけで完結する銀行の誕生についてどう思われますか?


神庭さん:ネットバンキングはこれまでもありましたが、別にキャッシュカードが必要だったり、アプリから途中でブラウザに飛んだりと、色々面倒なことが多かったんですが、全部がアプリで完結してくれるならラクで良いかな、とは思いますね。


ユージ:「みんなの銀行」は印鑑もカードもいらず、もちろん紙の預金通帳も必要ない…ということで、銀行でも今あらゆるものがデジタル化し、元々あったものが縮小傾向にありますね。


吉田:神庭さん、こういった一連の動きの中で、最近は「紙の預金通帳」の有料化が広がっているそうですね?


神庭さん:そうなんです。みずほ銀行は、1月から新規の口座開設について紙の通帳を有料化しました。これは70歳未満の個人や企業が対象で、1冊あたり1100円の発行手数料を徴収しています。
三井住友銀行も、4月から新規に開設した口座に関して年間550円の手数料を徴収しています。
三菱UFJ銀行は、通帳の有料化という形ではありませんが、7月以降の新規顧客に関して2年以上入出金のない場合は、年間1320円の口座管理手数料を徴収するそうです。
地方銀行も同様の動きだそうで、横浜銀行は2月以降に新規で口座を開設した70歳未満の顧客から、1冊あたり1100円の発行手数料を徴収するそうです。
ちなみにこれらは、今のところ新規の口座が対象で、もともと口座を持っていた人は無料のままなので、ひとまず安心してください。


吉田:私も子どもたちの口座を作ったんですが、手数料がかかるといわれたので通帳は発行しませんでした。通帳の有料化が進む背景には、何があるんでしょうか?


神庭さん:先週「ATM合理化」についての話のときにもお話しましたが、歴史的な低金利によって、利用者からの預金と企業などへの貸出金利との「利ざや」で稼ぐ銀行のビジネスモデルが転換を迫られています。3つのメガバンクは、店舗網の縮小や合計3万人以上のリストラを進めていて、これらもそうしたコスト削減の一環と考えられます。
紙の通帳は印刷代だけでなく、1口座につき年間200円の印紙税がかかっていて、日経新聞によると、メガバンクは1行あたり数十億円を負担していることになります。これは新規以外の既存口座も含んだ数字なので、これらのコストがすべて一気になくなるわけではないのですが、徐々にデジタルに置き換わっていくことで、10億円規模の収益改善効果が期待できるということです。


吉田:先週はATMが無くなるかも…というお話でしたが、「紙の預金通帳」も無くなっていくのでしょうか?


神庭さん:これからは、デジタルシフトが加速していくと思います。銀行側は「紙の通帳はお金がかかりますが、ネットバンキングなら無料です」という形で優遇・誘導していくでしょう。しかし、高齢者の場合はネット対応が困難な人も少なくないので、通帳有料化でも、70歳以上の高齢者や既存顧客は対象外になっています。いきなり「紙」がなくなることはありませんが、5年、10年単位で考えると、ATMと同じように、ネットとの主従関係は逆転していくと思われますね。
また、三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行・埼玉りそな銀行の5行は新会社をつくり、来年度の早い時期にスマホアプリで手軽に送金できるサービスを始める予定で、こういったものがどんどん広がっていくのではないかと思います。


ユージ:そういった銀行側の動きは、利用者側にメリットはありそうですか?


神庭さん:銀行の立場からの話が続きましたが、消費者の側は一方的に値上げで損する、というわけでもないんです。オンライン取引は通帳に限らず手数料が安い上、店舗まで行く手間が省けますし、感染症対策としても無用な密を避けられるのはメリットかな、と思いますし、家計簿アプリと連動すると、グラフなどで一目瞭然に家計の流れがわかり、無駄遣いを見直すのにも役立ちます。
また、紙の通帳を落としたり、盗まれたりといった心配はなくなります。
一方で、ネットにも情報流出の懸念はあるので、パスワードの使い回しなどにはくれぐれもご注意ください。
ネットで見られれば十分、安いのが一番!という方は、ネットバンキング向き。紙で管理しないと不安!手元で印刷したいという方は、最初から紙の通帳の方が手間がかからず良いかもしれませんね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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