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21.05.26

『緊急事態宣言の延長』について
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『緊急事態宣言の延長』


吉田:政府は、東京など9の都道府県に発令している緊急事態宣言について、今月31日までの期限を延長する方向で調整しています。今月31日に期限を迎えるのは、北海道、東京都、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県です。沖縄県は6月20日を期限としています。政府は、週内にも専門家の意見を聞き、対象とする地域や延長の期間などを見極めるということです。
緊急事態宣言の延長。沖縄にそろえて『6月20日まで』とする案が有力と言われているそうですね?


神庭さん:加藤官房長官は24日の記者会見で延長期間に関して、「ある程度、固まりをもって運用していくことも求められる」というふうに話しました。沖縄以外の9都道府県は今月末で宣言の期間が終了するんですけれども、沖縄は6月20日までで、もともと続くことになっていて、つまり、沖縄にあわせて9都道府県も“固まり”として6月20日まで延長することを示唆した発言というふうに捉えられているんですね。


吉田:6月20日まで延長。これはどうしてなんですか?


神庭さん:お尻を合わせるというともっともらしく聞こえるんですけれども、東京、京都、大阪、兵庫は4月25日に発令されていて、愛知と福岡は5月12日、北海道、岡山、広島は16日、沖縄は23日にというように地域ごとの感染状況を踏まえて五月雨式に発令されているんですよね。そもそも、開始時期がずれているわけですよ。ということは、スタートがバラバラなのに終わりだけなぜか“固まり”というふうにするのは、どういうエビデンスに基づいた判断なのか疑問が残るのも確かですよね。
ただし、大阪、北海道などですね、感染者数は徐々に収まりつつあるんですけれども、死者数とか病床使用率は依然高い水準にあって、医療機関の逼迫が続いています。こうした状況もあるので、専門家からは“5月末での解除は難しいのではないか”という声があがっていたんですね。大阪の吉村知事は「医療提供体制が極めて厳しい状況にあります。重症者の数が300人を超える状況で通常医療を制限しながら対応している。今もしこの感染が再拡大すれば、極めて厳しい状況になるのは明らか」というふうに述べて、宣言の延長を政府に要請する方針を明らかにしたんです。
一方、経済への影響を考慮して、期限を1週間早い『6月13日まで』とする案も出ています。実際のところ、6月20日という無理目な見せ球といいますか、そういう観測気球を見せておいて、“中をとって13日”という着地点も、なくはないんじゃないかなと思いますね。


ユージ:やっぱり、どうしても外せないのが東京オリンピック・パラリンピックの開催なんですよね。“6月20日まで”というのは、ちょっとなんとなくですけど、東京オリンピック・パラリンピックの開催と関係している部分あるんですかね?


神庭さん:もちろんあると思いますね。IOCのコーツ副会長は「緊急事態宣言下でも五輪開催できる」という趣旨の発言をしたんですけれども、実際問題、宣言下での開催は無理筋だと思います。開催直前とか開催の最中に『第5波』というふうになっちゃうのは、政府としては絶対避けたいですから、多少の反発はあっても今のうちに厳しい措置を講じて、できる限り感染を抑制しようと考えているのではないかなというふうに思います。
加えてですね、五輪の観客数の上限について、当初、4月中に判断する予定だったんですけれども、6月中に先送りしたんですね。組織委の内部には無観客を回避して「少しでも観客を入れる方法を模索している」との声もあるというふうに報道されていますから、その判断をする前にですね、感染者数を少しでも抑えておきたいというふうに考えるのはある意味自然かなというふうに思いますね。


ユージ:今まさに緊急事態宣言中ですけど、延長に伴って“宣言慣れ”が起こっているんじゃないか?と、逆効果なんじゃないか?と、それか、もしくは、効果は限定的なんじゃないか?という見方もあるんですけど、神庭さんはどう思われますか?


神庭さん:逆効果というほどのことはなくて、効果があるかないかで言えば、感染者数を減らす効果は『アナウンス効果』も含めて、あるとは思います。ただ、本来ならば、伝家の宝刀であるべきなんですよね、緊急事態宣言というのは。でも、ずるずる延ばして、緊急事態の方が常態化してしまったことによって、その効力は確実に弱まっているとは思います。生活必需品という言葉を拡大解釈して、高級品売り場も含めて売り場を広げるデパートも出てきていますし、ショッピングセンターとかも普通に営業していますよね。第3回の制限というのは『短期集中』と言っていたんですけど、短期という前提が覆った以上は、延長する場合、規制は弱めざるを得ないんじゃないかなと。例えば、映画館、美術館、博物館などは、このタイミングで緩和すべきじゃないかなと思います。
もう一つはですね、『自粛と補償はセット』というのは1年以上前からずっと言われているんですけれども、時短の協力金の支払いが滞ってまして、1~2月の宣言時の申請分が未だに入金されていない人たちもいるので、全然セットになっていないと…。事業者に対して“さらなる我慢”を強いるのであれば、スピーディーな補償が不可欠かなと思いますね。ただし、注意しなければいけないのが、インド型の変異ウイルスの動向なんですね。先日、都内でインド型のウイルスのクラスターが確認されましたけれども、非常に感染性が高いと言われてますので、インド型の感染が拡大するというような事態になった場合には、規制の厳格化も含めて戦略を大胆に転換しなければいけない可能性もあるかなというふうに思います。


ユージ:う~ん、本当ですね、インド型、これまたちょっと心配な要素ではありますけどね、引き続き、いろいろ情報収集しながら皆さんにお伝えできればと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。







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