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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.04.13

マスク着用をめぐる雇用問題で異例の裁判
nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『マスク着用をめぐる雇用問題で異例の裁判』


吉田:アトピー性皮膚炎の男性が、先月31日、職場でマスクを着用しないことを理由に解雇されたのは違法だとして、会社側に雇用契約があることの確認などを求めて大阪地裁に提訴しました。マスク着用を巡る雇用問題の提訴は異例だということです。


ユージ:このニュースをきっかけに、本当に“マスクを着用できない人たちがいる”ということを考えたいんですけど、神庭さん、裁判になっている今回のケースは『アトピー性皮膚炎』なんですよね?この他にも理由があるそうですね。


神庭さん:そうなんです。発達障害の方の中にもマスクをつけられない方がいます。原因は、触覚などの五感が敏感に反応してしまう『感覚過敏』というもので、この感覚過敏は発達障害の方に多いとされているそうです。去年、『国立障害者リハビリテーションセンター』が調査したところによると、発達障害がある人の56%がマスクを着用することをですね、「我慢してしている」あるいは、「することが難しい」と回答しているということなんですよね。


ユージ:感覚過敏ですか…。


神庭さん:はい、脳のメカニズムとの関連が指摘されていて、どうしてそうなってしまうのか?という研究は始まったばかりで、わかってないことも多いんですけれども、時事通信の記事によると「個人差が大きく、改善方法は確立されていない」ということで、マスクをしないのは、「“わがまま”や“我慢不足”で済ませることはできない」というふうに指摘されています。


ユージ:個人差が大きくて、改善方法が確立されていないとなると、これは、本人にしかわからない部分というのがでてくるわけじゃないですか?そうすると、よりマスクを着用することができない理由を周りの人たちに伝えることって非常に難しくなってくるんですよね。ただ、ご本人はものすごく悩んでいることであって、つらいかもしれないわけですよね?


神庭さん:おっしゃる通りですね。


吉田:去年、私は妊娠をしてたんですけど、実は、妊娠中にマスクをすると、ちょっとパニックになって心臓がドキドキしてしまって、呼吸が苦しくなってしまった時期があって、ホルモンのバランスなのかわからないですけど、普段は、全く問題なくマスクを着用していたんですが、そういった自分の身体の状況にもよって、マスクをつけられる日とつけられない日があるんだなということを知りました。


ユージ:そうなんですよ。ましてや、本当に本人はつらいのに、「なんでマスクしないの?」って言われたときの回答理由が「いや、ちょっと苦しいから…」だと、すごい苦しいんだけど、他の人からすると、「いや、みんな苦しいから」で片付けられてしまうとすごく残念というか…。もちろん、マスクはして欲しいんですけれども、できない理由があるということも理解しておきたいですよね。そこで、調べてみたら、中学生も立ち上がっているんです。千葉県習志野市の中学3年生 加藤路瑛さんが、「マスクがつけられません」などの『意思表示カード』を提案しています。このアイデアは、加藤さんが自身で立ち上げた『感覚過敏研究所』というホームページで確認できますので、皆さんチェックしてみてください!加藤さんは「誰にも苦手があるようにマスクの苦手も受け止めて」と語っているそうです。 神庭さん、これはアイデアとしては、どうでしょうか?


神庭さん:『意思表示カード』はいいと思いますね!やっぱり、さっき、ユージさんもおっしゃっていたように、他の人が見たときに、“ただの自分勝手でつけてないのか?”、“怠慢でつけてないのか?”、あるいは、“マスクは絶対につけないぞ!という主義主張があってつけてないのか?”、それとも、加藤さんとか先ほどの吉田さんの話のように、“本当はつけたいんだけれども、どうしてもつけられないという状況なのか?”は、外から見たらわからないということがこの問題を難しくしてます。なので、そういう意思表示カードを使うという加藤さんのアイデアはとってもいいんじゃないかなと思います。この問題は、やっぱり、シチュエーションを分けて考える必要があって、例えば、街場でマスクをしてない人を見かけたときに、「ちょっと、ちょっと!マスクしなさいよ!」といって、つかつかとにじり寄って注意するというのは、あきらかに行き過ぎだと思うんですよね。やっぱり、なんらかの事情でできない人がいるということを考えるべきですし、仮に『自分勝手派』とか『主義主張派』の人だったとしたら、確実に喧嘩になりますよね?そこで唾を飛ばしあって口喧嘩にでもなったりしたら、まさに感染リスクが高まっちゃうだけなので、街場で見かけたときは、どっちにしても静観するのがいいのかなと僕は思うんですけれども、じゃ、職場の時はどうか?というのは、これは結構、難しい判断なんですよね…。


ユージ:そう!


吉田:そうなんですよね…。


神庭さん:マスクをしている方がいて、できない方もいらっしゃるなか、例えば、あとから、「そのせいで私、コロナになってしまいました」とマスクしてる側の人から訴えられちゃう可能性もあるわけなので、経営者としてはすごく悩ましいところだと思うんですけれども…。


ユージ:ほんとですよね…。でも、一方で、職場であっても、さきほどおっしゃったように、理由がちゃんとあってできない方もいるわけじゃないですか。


神庭さん:なので、問答無用で「ダメです!!」じゃなくて、きちんとその理由を聞いて、診断書があるのであればその診断書を見たりして、冒頭の裁判のケースでは、就業規則を開示していないということなんですけど、就業規則もちゃんと見て、こういうことだからちょっと難しいんですと、一緒に働くの難しいのであれば、リモートワークはどうでしょう?とか、リモートが難しいのであれば、距離をとって働くのはどうでしょうか?とか、それも難しければ、マスクほど効果はないかもしれないけど、フェイスシールドはどうでしょうか?とか、そういった代替案を提案するとかですね、そういうことができるといいのかなと思います。いきなり、「じゃあ、リストラ!」から「裁判闘争!」となってしまったら、会社にとっても従業員にとってもつらすぎるし、マイナスでしかないですよね。


ユージ:本当にそうですよね。だから、なにかしらの理由があってマスクをできない方がいるということを、まずは念頭に置きつつ、今おっしゃったように、代替案を提案して、もし、マスクができない理由がありましたら、例えば、他の方々が心配しちゃうので、ちょっとこちらへ移動してもらっていいですか?とか、そういうことに応じていただけるといいかもしれないですよね。


神庭さん:そうですね、イジメとかにならないように注意は必要だと思いますけど、そういった具合にうまく行けばいいかなと思いますね。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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