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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.01.20

『ひっ迫する電力需給』について
null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也さんにお話を伺いました。
宇佐美さんにお話を伺うのは…


【ひっ迫する電力需給】


エリザベス:電力の需給が、ひっ迫しています。今月12日には、関西エリアで電力の使用率が99%まで上昇。四国でも、一時、使用率が98%まで上昇しました。


鈴村:電力の需給。現在、どれくらい厳しくなっているんですか?


宇佐美さん:率直にいって、“いつ大規模な停電が起きてもおかしくない状況”になっています。東北、北陸、関西、中国、四国、九州といった地域は非常に厳しいです。電気の使用率というのは『予想消費電力』を『そのエリアの供給力』で割った数値で表されるんですけど、これらの地域は電気の使用率が100%近くにたびたび迫っているので、本当にスレスレの綱渡りの状況ですね。


鈴村:やっぱり、寒い地域というのが電力需給が厳しくなってきているという傾向があるんですかね?


宇佐美さん:寒い地域というのもあるんですけれども、あとは、いくつかの理由がありまして、関西や四国は、今、原発が特殊な事情で止まっているので厳しくなっているという感じですね。


鈴村:なるほど。改めてですけど、電力の需給がひっ迫している理由を教えていただけますかね?


宇佐美さん:大きく理由は3つありまして、電力の需給が足りない一番大きな理由としては、『火力発電の燃料であるLNGが不足している』こと。あとは、『寒波、豪雪、天候不純の影響で太陽光発電が不調』なこと。もうひとつとして、『新たな規制基準を満たしてすでに再稼働している原発がメンテナンスや設備追加で一時的に停止している』という複数の事情が重なって、全国的な電力危機が起きているという感じですね。


鈴村:そういう状況なんですね!緊急事態宣言によって、電力の需給がさらにひっ迫する可能性はあるのでしょうか?


宇佐美さん:残念ながら、その可能性は、結構、“あります”。不足しているLNGの取引というのは、決済から実際に日本にくるまで2ヶ月くらいかかるんですよね、原発も数ヶ月は稼働する見込みがないので、この状況というのが、あと1ヶ月程度は続きます。その中で、緊急事態宣言でテレワークが進んで、そこに寒波が重なってしまうと、電力需要が増えて、さらに電力需給がひっ迫する可能性ありますね。


鈴村:電力の需給がひっ迫すると、具体的には“停電”という話がありますけど、ほかに、私たちの生活にはどのような影響が出てくるのでしょうか?


宇佐美さん:改めていいますと、やっぱり、“大規模な停電が発生するリスクがある”ということと、仮にそれを乗り越えても、今、LNGの価格がものすごい高騰していて、それを大量に買ってこの状況を乗り切ることになるので、1ヶ月後、2ヶ月後に“電力料金がかなり上がる”ということになりますね。


鈴村:電力料金、電気代が上がる可能性があるということですか…。このひっ迫した状況を改善するには、どういう対策がとられているんですか?


宇佐美さん:今、電力会社が発電用LNGを必死にかき集めているところでして、主な対策としては、韓国とか台湾で一度陸に上がったLNGの残りをかき集めるみたいな、いわゆる、『落穂ひろい』ですね。あとは、ガス会社からLNGを融通してもらっているという具合ですね。あとはもう、スレスレの調整でエリアを超えて全国で電力を融通しあったり、工場の自家発電設備から電気を集めるみたいなこともやっています。本当に“総力戦”の状況ですね。


鈴村:もうやれることは全部やるという状況なんですね!?そこまで、ひっ迫している状況だと…。僕らとしてできることって、やっぱり、できる限り電気を使わないようにすることだったりするんでしょうかね?


宇佐美さん:“効率的に使う”ということで、複数の部屋で暖房を使うよりは、みんなで集まってひとつの部屋にいるとか、“余計な電気が消しておく”とか、そういうことになりますね。


鈴村:なるほどね。寒さが要因の一つということでもあるんですけど、春になったら、このひっ迫した状況は落ち着く可能性はあるんでしょうか?


宇佐美さん:短期的には、落ち着くことになると思います。ただ、本質的には、“電力需給の予測を外した”ということが原因で、それひとつで電力危機に陥ってしまう日本の電力業界の構造に問題があると思うんですね。火力発電頼りをやめて、電源の多様化を進めないと、こういう問題って、多分、これからも数年に一度は起きる可能性が高いと思います。


鈴村:根本的な構造の問題を改善しないとまたいつ起こるかわからないということなんですね。あと、コロナの影響というのもあるんですか?


宇佐美さん:ありますね。燃料を供給する側がコロナでかなり電力消費が落ちると思ってLNGの供給を絞ったりもしたんですよね。需要側も減ると思ったんですけど、その辺が予測を外したことに繋がっていますね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。






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