20.12.02
中国、『輸出管理法』を施行について
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!今日は、元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也さんにお話を伺いました。
宇佐美さんにピックアップしていただいた話題はこちら!
【中国、『輸出管理法』を施行】
エリザベス:中国は、安全保障に関わる製品などの輸出規制を強化する、『輸出管理法』を昨日、施行しました。アメリカ政府からの圧力に対抗する狙いがあるとみられていますが、日本企業への影響も懸念されています。
鈴村:中国の『輸出管理法』。これがどのような法律なのかあらためて教えていただけますか?
宇佐美さん:中国の輸出管理法については今のところは、“戦略上重要な特定の管理品目について、特定のユーザーに対する輸出を禁止・制限するというかたちで管理を強化する法律”ということで、詳細を含めた全体像は見えていなくて、まだ、漠としたところしか見えていないんですけど、ただ、おそらくはアメリカの『輸出管理法(Export Administration Regulations)』、略称『EAR』というんですけど、これをコピーしたような法体系になると考えられています。このアメリカのEARというのはすごい強力な法律でして、違反すると、アメリカ政府の制裁の対象となって、最悪の場合、アメリカとの輸出入が不可能になって、アメリカ製品の技術が公式に使えなくなるんですね。特に協力なのが『再輸出規制』と言われているもので、アメリカから輸入したもの、部品などを他の製品に組み込んで、それを他の国に輸出するというところまで規制がかかっているんですね。そうなると、これはかなり外交手段に使えまして、今、アメリカが中国に対して作っている、経済制裁だったり、外交というのは、このEARを使ってかたち作られているので、それと似たような制度を中国も作ることになると思います。
鈴村:“やられたらやり返す”みたいな話なんですか?
宇佐美さん:倍返しだ!みたいな(笑)
鈴村:倍かどうかはわからないですけど、そういう感じにみえなくはないですよね。この『輸出管理法』の施行。狙いとしてはどういうところにあると思いますか?
宇佐美さん:今、“倍返し”と言いましたけど、倍返しではなくて、中国は、アメリカに対する外交で『等価報復』という、“やられたことと同じ程度の事をやり返す”という原則があるんですね。
鈴村:倍じゃない返しですね。
宇佐美さん:そうですね、同じ返しですね。この原則に則って、アメリカがEARを通じて中国に対してやってきている、『対中国包囲網』に対して、逆に、中国も同じことをできるようにして、反撃と言いますか、同程度の報復の措置をとることができるようにしてるということだと思いますね。この法律を通じて、アメリカに直接反撃するというよりは、アメリカが働きかけている他のところに対して、中国も同じように働きかけられるようにするということだと思います。
鈴村:なるほどね、「アメリカもやっているから、うちも同じことをやりますよ」よということなんですね。これは日本企業に影響が出てくる可能性はありますよね?
宇佐美さん:これは間違いなく影響が出てきますね!特に日本は中国に希少金属、レアメタル、レアアースを依存していて、産業用モーターにすごく重要で、産業用モーターに使われる永久磁石に必要なレアメタル、レアアースを中国にほぼ一国依存しているんですね。この輸出を禁じられると、日本の自動車と電機産業は成り立たなくなってしまいます。以前に、2012年ごろに、日本が尖閣諸島の国有化をしようとしたときに、中国が非公式に希少金属の輸出を絞り込んで、日本の産業界にたいぶ混乱が起きたんですけど、こういう措置をこれからは輸出管理法を通じてできるようにするということだと思います。
鈴村:コロナ禍で米中の貿易をめぐる対立は落ち着いているという印象もあるんですけど、実際のところはどうなんですか?
宇佐美さん:全くそんなことはないですね。アメリカは、むしろ、中国企業に対する制限を段階的に拡大していて、最近だと11月12日に、人民解放軍と繋がり上がると見られている中国企業、31社が指定されましたけども、これに対するアメリカ人の投資を禁じる大統領令がだされて、来年1月に発効しますし、他にも、ファーウェイに続いて、今度は中国の半導体製造大手の『SMIC』という企業に対する、ある意味、“潰し”と言いますか、規制が始まっていて、アメリカのEARでの規制が強化されていますね。
鈴村:ファーウェイは話題になっていましたけど、他の企業にもいろいろ動きがあるということですね。米中の対立というのは、やっぱり、今回の輸出管理法をきっかけに激化していくと考えていいんですか?
宇佐美さん:むしろ、中国がアメリカに対する報復措置となる制度を整備したことで、他の国がアメリカに追随しにくくなるので、均衡に向かうんじゃないかなと私は思いますね。
鈴村:なるほど!逆にバランスが取れてくるということですか?
宇佐美さん:そうですね。日本はレアメタル、レアアースがないと国が成り立たないので、逆に牽制にされ返すようなかたちになっちゃいますね。
鈴村:事を起こすと、それぞれに抵触する可能性があるので静かにお付き合いを続けるというようなかたちになってくるということですか?
宇佐美さん:持ちつ持たれつにならざるを得ないと思いますね。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ① #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 2, 2020
今朝は【中国、輸出管理法を施行】について
この施行が、日本企業がどう影響が特に出てくるのかというとレアメタルという産業用モーターに使用している希少金属、中国に完全に依存しているという事です。
この辺りが輸出禁じられるという話になると、
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ② #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 2, 2020
日本の企業は本当に成り立たなくなってしまうという事で、どう関係を結ぶかという事が大事になってくるところですね。米中が今対立しているわけですが、これがどうなるかというと激化するというよりは、互いに法の整備し、均衡が生まれるのではという
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ③ #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) December 2, 2020
宇佐美さん見解でした。日本はアメリカとも中国とも上手く付き合っていかなければいけないというバランスの難しさがあるので、どちらかに力が傾くとより、ややこしいことになるので、均衡が保たれている方が、まだいいのかなというところを感じました。