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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.07.14

国家安全維持法が香港をどう変えるのか?
null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日、お話を伺うのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。
古田さんが取り上げる話題はこちら!


『国家安全維持法が香港をどう変えるのか?』

香港で11日、12日に行われた立法会選挙の民主派の予備選で主催者目標の17万人を大きく上回るおよそ61万人が投票し、民主派への強固な支持が示されました。
香港政府が「予備選は国家安全維持法違反の可能性がある」と警告する中、民主派は9月の立法会選での過半数獲得に望みが出たと歓迎しました。中国の習近平指導部は民主派の伸びを阻止する構えで、攻防が激化しそうです。



鈴村:目標の17万人を大きく上回るおよそ61万人というのはすごい数ですよね!?


古田さん:そうですね、香港人がこれまで民主主義を守ってきたというプライドとか、怒りというのがここに見えますよね。香港の人口が740万人なので61万人というのは有権者の10%くらいが投票しているんですよね。しかも、「これは国家安全維持法違法だぞ!」と脅されている中でこれだけ投票したというのはすごいなと思います。


鈴村:すごい状況ですね。


古田さん:もしかしたら、知らない方も多いかと思いますけど、予備選というのは何なのかというとですね、実は正式な選挙ではないんですよね。その正式な選挙に民主派から誰を立候補させるかというのを決めようという、自主的な投票なんですよ。それでも、これだけみんなが集まるっていうのは、それだけ今の香港に対する危機感がみんなにあるということですね。


鈴村:そういうことですよね。改めてなんですけど、国家安全維持法というのはどんな法律なんでしょうか?


古田さん:これはですね、分離独立とかですね、反政府、テロリズム、あとは、外国勢力との結託とかを犯罪であると規定して罰するという法律なんですね。問題はどこにあるのかというと、それを捜査する時の捜査手法というのがかなり厳しいものになっているし、どこまで範囲を広げてそれを実際に捜査して逮捕されるのかがわからないというところなんですよね。例えば、令状なしで捜索できたりですね、ネット情報を削除できたり、通信傍受できたり、移動の自由に制限をかけたり、そこまでかなり強い権限を捜査当局に与えるものです。


鈴村:そういう意味では、中国側がコントロール下に置きやすい状況を作り出してしまう法律だということですよね?


古田さん:そうですね。香港がイギリスから中国に戻ったときにですね、香港はイギリスの下で民主主義体制にあったわけですよね、でも、中国は違うわけですよね、共産党の一党独裁体制にあるわけです。そんな中で香港の人たちもすごい不安だったし、国際社会も香港の自治をちゃんと認めないといけないよということで作られたのが、“一国二制度”というルールだったんですよね。香港は中国の一部、だけれども、香港は香港としてやっていく、ひとつの国の中にふたつ制度があると。でも、国家安全維持法みたいなものを適応して中国の強権的なやり方を持ちこむと、それはもう一国一制度ではないかと、これまでの自由な香港はなくなるのではないかという危機感が香港人や国際社会にあるわけですよね。


鈴村:この影響はもちろんだと思いますけど、すでに出ていますよね?


古田さん:施行されたその日に国家安全維持法違反の容疑で10人逮捕されていますし、あとは、図書館から民主派の方たちが書いた本が撤去されたりですね、その民主派の方でも、これは危ないということで国外に脱出する方が出てきたり、影響というのはすでに出ています。


鈴村:香港はこういう状況になって、今後どう変わっていきそうなんですか?


古田さん:かなり厳しいというふうに見られています。僕の友人の香港人で現地でジャーナリストをしている方たちがいますけれども、報道の自由がどこまで守られるのかと。これまでは、香港では自由な報道ができていたわけですよね、でもそれが、自由な報道をして政府を批判したときにどういうふうな対応をとられるのか?というところに対する不安があるし、今後、自由な経済活動ができるのか?という不安もあって、かなりその影響も出てきています。例えば最新の動きでいいますと、TikTokありますよね?TikTokが香港では使えなくなったんですよね。


鈴村:えぇ、そうなんですか…。


古田さん:先ほどいった、ネット情報の削除の命令が出るかもしれないということで、そうすると、TikTok側も従わないといけなくなるわけですよね?でも、TikTokは世界中に広がっているから、中国の命令に従ったと思われるのは彼らにとってもリスクなわけですよね、それでTikTokが運営を停止するみたいないろんな動きが出てきていますね。


鈴村:日本も民主主義の国家なわけですけど、香港は民主主義というところからは離れていってしまうんですか?


古田さん:このままそうなってしまうのは非常に悲しいですよね。それに、悔しいんですよね。フィリピンでもラップラーという非常に民主的なメディアのCEOが逮捕されて有罪判決を出されたりですね、今、香港だけではなく世界中でその強権化の流れが進んでいるので、それに対して、民主主義の大切さというのを国を超えて連帯して守っていきたいなとは思います。


鈴村:これって今から変わる可能性ってあるんですか?今、そういった意味では国家安全維持法というのはもう施行されてしまっていますけれども。


古田さん:ふたつ問題があって、ひとつは、これまではアメリカを中心として国際社会の圧力というものをかけることができたんですけど、アメリカが自国中心主義になっているので、それがなかなかうまくいっていない。ふたつ目が、中国が強くなりすぎててですね、その中国の影響が強い国がそういう動きに加わらないんですよね。


鈴村:なるほどねぇ、これは引き続き注視していかなければいけない話ですね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。






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