24.03.28
再エネ賦課金の引き上げで電気代が値上がり

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「再エネ賦課金の引き上げで電気代が値上がり」
吉田:家庭向け電気料金が、大手電力会社10社全てで4月の利用分から値上がりする見通しであることがわかりました。再生可能エネルギー普及のために電気料金に上乗せされている再エネ賦課金の引き上げが、電気代に影響するということで家計への負担が増えることになりそうです。そこで今朝は、”再エネ賦課金と電気代の値上げ”について塚越さんに解説いただきます。
ユージ:塚越さん、電気代の値上げに影響する”再エネ賦課金”ついて、改めて教えてください。
塚越さん:まず再エネには「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」というものがあります。これは太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスといった再エネによって発電した電気を一定期間、固定価格で電力会社などが買い取ることを義務付けるもので、2012年から開始された制度です。この制度によって、買い取りにかかった費用が電気料金の一部として、すべての世帯で価格を上乗せされるというもの。これが「再生可能エネルギー発電促進賦課金」通称「再エネ賦課金」です。支払額は契約している電力会社や住んでいる場所にかかわらず、一律同じ料金です。
吉田:今回の”再エネ賦課金”の引き上げ、家計への影響はいかがでしょうか?
塚越さん:経産省が3月19日に発表したところによると、再エネ賦課金は1キロワットあたり3.49円。標準的な家庭、月400キロワット使用する標準的な家庭で計算すると、前年度に比べて836円増えて、月額1,396円と去年よりかなり増えています。
ユージ:月800円以上の増加って、結構な負担額ですよね。
塚越さん:そうですね。ただ、これは前年の2023年度がそもそも大幅に減額されていたという背景もあります。昨年度は火力発電の燃料費高騰で販売収入が増える見込みがあったため、そもそも賦課金を月額560円と2015年度に近い額に下げていたという事情があります。再エネ賦課金は、経済産業が特別措置法で決めた方法で毎年度決定するのですが、簡単に言うと再エネで発電した電気を(送配電)事業者が買い取る費用と買い取った電気を売る収支を計算して決めていきます。今年度は化石燃料の価格が落ち着くことで電力の市場価格も下がる。すると再エネ電力の販売価格も下がって電力会社の販売収入が減る見通しになります。簡単に言うとあまり儲からないということになるので、今年度から元の水準に引き上げるということです。これ、電力会社の収入の問題になっちゃっている点が難しいところですね。いずれにせよ、再エネ賦課金は去年を別にすれば年々金額が上がっていて、2022年度は1キロワットあたり3.45円で月額1,380円今年度はこの数字をちょっと上回っていて、高値になっています。
ユージ:再生可能エネルギー普及のための”再エネ賦課金”だと思いますが、日本の再生可能エネルギーの現状は、いかがでしょうか?
塚越さん:政府が2021年に策定した政府実行計画やエネルギー基本計画では、公共施設で太陽光発電を設置できる可能性のある場所の50%に導入する目標を掲げています。例えば、政府の2030年度の太陽光発電の導入目標に対して、国の省庁の施設でおよそ1.5%、自治体でおよそ2.7%しか見込みになっていてなかなか進んでいない状況です。だったら海に洋上風力発電を作って普及させようという話ですが、これを今の日本の領海内だけではなくて、排他的経済水域(EEZ)にも広げるため、政府は「再生可能エネルギー海域利用法」の改正案を閣議決定して、国会での成立を目指しています。風車を固定する遠浅の海は少なく、排他的経済水域につくろうということですが、これはこれでコストがかかります。なので、低コストでつくるための技術開発に向けて、国内の電力会社や商社など14社が集まって技術開発を進める組織もつくられています。まだまだ、時間がかかるという感じです。
ユージ:脱炭素、地球環境のことを考えると再エネへのシフトは大事なことだと思うのですが、”再エネ賦課金”の在り方について、塚越さんはどう思いますか?
塚越さん:この話を聞くと、結構お金がかかるなと思いますよね。日本は、エネルギーの話になると原子力なのか再エネがお金がかかるとか結構問題が割れがちで議論してネットでもついそういう話になります。とにかく、こういう問題があるということを知って、色々な状況を知ることからスタートすることが大事だと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 28, 2024
『再エネ賦課金の引き上げで電気代が値上がり 』
家庭向け電気料金が、大手電力会社10社全てで4月の利用分から値上がりする見通しであることがわかりました。…
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 28, 2024
国は太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーによる発電を促進し、その電気を電力会社に購入するよう促しています。
その結果として、各電力会社は再エネ購入の支出を電気代の値上げで賄う構図になっているため、電気代は上がってしまうという仕組みだそうです。…
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 28, 2024
したがって、電力が豊富にあるからこそ電気代を下げられるような仕組みづくりが必要だと思いました。
再エネは重要な資源なので、普及のためにもコストを抑えられるようになってほしいと思いました。#ワンモ