24.03.04
アップルが撤退!? EV市場の現状と未来

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続きは、ダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「アップルが撤退!? EV市場の現状と未来」
吉田:アメリカのブルームバーグ通信は先週27日、アメリカのアップルが「EV=電気自動車」の開発を打ち切ると報じました。アップルは公式にはEV開発を認めていませんが、報道によると、幹部が27日に開発担当者らに計画中止を伝え、開発チームの人材の多くはAI部門に移るということです。
ユージ:アップルといえば、色んなパソコンやスマートフォンで知られていますが、EV事業の発売に関しては10年ぐらい前から開発を進めていたんですよね?
神庭さん:はい。2014年ごろから「プロジェクト・タイタン」(タイタン=ギリシャ神話の巨人を意味する)と称して、10年がかりでEVの開発を進めてきました。ブルームバーグによれば、先月27日に2000人のメンバーに撤退が伝えられました。自動車チームの3分の1はAIなど他の部門に移されるといい、既にリストラを通告された従業員もいます。
吉田:改めて、アップルのこれまでの動き、経緯について教えてください。
神庭さん:複数の報道を総合すると、アップルは当初、レベル5と呼ばれる完全自動運転のEVの投入を目指していました。数千億円を投じて開発を進めてきたものの、なかなか目処が立たず目標をレベル5から、幹線道路など特定の条件で自動運転できるレベル4に引き下げました。さらにそれも難しいとなって、レベル2+(プラス)にまで技術水準を下げていました。発売時期も来年2025年という情報が流れていましたが、「いや、2026年だ」「とても間に合わない」「2028年だと延び延びになっていた」と報じられています。巨人だったはずのタイタンが、どんどん小さくなって最後はいなくなっちゃった状態です。
ユージ:なぜ撤退することになったのでしょうか?
神庭さん:いくつかありますが、まずアップルの個別事情を挙げると、iPhone頼みで成長が鈍化してきています。アップルの売り上げの半分から6割ほどがiPhone。ところが最近は新製品が出ても、価格の割に新たな魅力を打ち出せていません。新たな屋台骨になるような「次のiPhone」を打ち出すのが急務になっています。ヘッドマウントディスプレイの「Apple Vision Pro」は話題になりましたが、50万円超と高額で普及にはまだまだ時間がかかりそうです。アップルは生成AIの分野でも一歩、出遅れています。GAFAMの中でも、オープンAIと提携するMicrosoftや最新AIのGeminiを発表したGoogleに比べると存在感が薄い。だからこそ、すぐには利益が見込めないEV事業を損切りし、生成AIの方に経営資源を集中投下しようと考えたのだろうと思います。
ユージ:なるほど。そういう背景があるんですね。
神庭さん:アップルだけでなく、EV全体を取り巻く環境も変化しています。ロイター通信によると、世界のEV販売は昨年、31%増えました。これだけ聞くと順調そうに思えますが、おととしの伸び率は60%だったので、成長にブレーキがかかってきています。少し前まで、「テスラ最高!」「EVシフト万歳!」「日本の自動車メーカーは遅れてる!」という論調が結構ありましたが、ここへきてだいぶ潮目が変わってきたようです。
吉田:EV市場が減速してきた理由は何ですか?
神庭さん:自動車ジャーナリストの桃田健史さんはJBpressの【EV市場が「踊り場」のワケ】という記事でいくつかの要因を挙げています。それによると、「世界でもっともEVが普及する中国で景気が減速している」。「EUが2035年に欧州域内の新車をEVか燃料電池車にする」という環境政策を見直し、エンジン車も容認する方向に舵を切った。「新しもの好きのアーリーアダプター層の需要が一巡した」。「環境に配慮する企業に投資する『ESG投資バブル』が落ち着いた」といった理由があると言われています。ユージさんは早くからEVに乗ってきたと思いますが、EVの課題はどこにあると思いますか?
ユージ:一番はインフラですね。自身が乗っていたのはテスラです。すごくいい車で未だに「テスラ優秀だな」と思うんですけど、何故、手放したのかというと、特に日本の環境のインフレが追い付いていない所です。アメリカもそうかもしれませんが、やっぱり充電に時間がかかります。日本の場合だとガレージに車を停めれる環境ばかりではないです。そうすると充電設備まで行かなきゃいけないです。でも、行ったら行ったで充電器が3台くらいしかなくて、同じテスラ乗りがもう先に充電をしている。そうすると、その人たちの充電を待たなきゃいけません。1、2時間待つ…からの僕の充電がまた1時間かかります。これを2日に1回とかしないと、移動が出来ないってなるとちょっと僕は現実的ではなくて、「一旦インフラが整うまで待とう!」という感じで手放しました。でもあれから4年ぐらい経ちますけど、まだそんなに急速にインフラが整っている訳ではないので、EVの今後についてはちょっと気になっていました。あとは排気の問題ですよね。生産する上で、乗っている間はECOですけど、車はいつか寿命がきます。そうなった時の処分の仕方とか、あと生産する上での環境配慮とか色々考えると、「まだ課題は多いのかな?」と正直思います。
吉田:神庭さんはどう思われますか?
神庭さん:本当おっしゃる通りで、トータルで排気の所まで含めると温室効果とかCO2の排出量とかがハイブリッド車と変わらないという説もあります。バッテリーの生産過程における環境汚染も問題視されています。少し誇大広告気味だった部分が剥がれ落ちて、EVの現実がちょっと見えてきました。ある意味で言うと、日本メーカーが得意とするハイブリッド車なども、改めてフラットに比較してもらえるような土壌が整ってきたと思うんですけど、日本勢にとっては大きなチャンスだと思います。実際、トヨタも最高益を上げるということになりそうなので、ここで「勝って兜の緒を締めよ」で、EVも視野に開発を進めておく事が大切だと思います。
ユージ:今後はEVと共存がどちらかと言うとゴールになると、僕自身は思っています。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 4, 2024
テーマは「アップルが撤退!? EV市場の現状と未来」
アメリカのアップルが2014年ごろから「プロジェクト・タイタン」と称して、
10年がかりで開発を進めてきた、EV (電気自動車)の開発を打ち切ると報道されました。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 4, 2024
僕もEV車に乗っていましたが、静かなことは勿論、
バッテリーを床一面に敷き詰めることができるので、
スポーツカーのようなドライブフィーリングがあって個人的に楽しく、
いまだに車に対する不満はありません。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 4, 2024
ただ、僕の生活圏ではインフラがまだ整っていないので、
充電設備のあるところにわざわざ行く必要がありました。
また、充電も何時間もかかってしまったり、
2日に1回充電が必要になってしまうなどのデメリットもあり、
結果的に手放すことになりました。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 4, 2024
ガソリン車とEVで環境負荷の差があまりないという説もあるので、
今後どちらがいいかを考える必要があると思いますが、
現実的にEVだけの時代になるのはまだまだ先のことだと僕は思いました。#ワンモ