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24.02.20

政治資金パーティー裏金事件をめぐり、注目される「政治倫理審査会」について
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日はダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【政治資金パーティー裏金事件をめぐり、注目される「政治倫理審査会」について】

吉田:自民党派閥の「政治資金パーティー裏金事件」を受け、与野党は16日、衆議院の「政治倫理審査会」の開催の可否について協議しました。神庭さん、この「政治倫理審査会」について、概要を教えて下さい。


神庭さん:「政治倫理審査会」略して「政倫審」と言いますが、ロッキード事件をきっかけに1985年に衆参両院に設置されました。疑惑のある議員を審査するための組織です。対象となる議員本人が申し出るか、委員の3分の1が申し立て、出席議員の過半数が賛成すれば審査されることになります。審査を経て、道義的な責任アリと判断されれば、登院自粛や国会の役職の辞任を勧告することもできます。


ユージ:過去にも開かれたことがあるんですか?


神庭さん:過去にも開かれていまして、いくつか紹介すると2002年に田中眞紀子・元外務大臣の秘書給与流用疑惑で開かれています。2004年に橋本龍太郎元総理が、日歯連からの1億円献金事件で追及を受けました。2009年には、鳩山由紀夫元総理が、偽装献金問題で弁明を求められ、鳩山氏は出席を拒否して流会。今回、開催されれば15年ぶりということになります。


ユージ:よく聞くのが「証人喚問」ですが「政治倫理審査会」との違いは何でしょうか?


神庭さん:証人喚問は、国会が国政調査権に基づいて証人を呼び出し、事実を問いただすことです。ウソをつけば偽証罪になりますし、正当な理由なく証言を拒否すれば、やはり罪に問われます。一方、政倫審はそこまで厳しいものではなく、ウソをついても偽証罪にはなりません。そもそも出席する義務もありません。非公開が原則ですが、議員がOKすれば公開することもできるということです。


ユージ:鳩山氏も出席拒否した経緯がありますからね。


吉田:今回の裏金問題を受けて自民党は先週、議員へのアンケートやヒアリング調査の結果を発表しました。どんな内容だったのでしょうか?


神庭さん:2018~2022年の5年間で、85人の議員に不記載があり、総額は約5億8,000万円に達しました。一体いつから裏金づくりをしていたのか?ということですが、報告書によれば、安倍派は「遅くとも十数年前、場合によっては20年以上前から」二階派では「少なくとも10年前から」あったということです。不記載があった85人のうち、53人が裏金を使用。使い道は、会合費、研修会の施設経費、懇親費用、事務費、車両購入費、書籍代などと書かれているのですが、裏金の具体的な使途や、誰がどう主導したのかといった核心部分に全然切り込めていない。「やっている感」「アリバイづくり」でとりあえず調査しましたよ、という感じです。野党はお手盛りだと批判を強めていまして、自民党が自浄作用を発揮することができないなら、政倫審の場で追及するしかないという流れになっています。


吉田:先週、「政治倫理審査会」の開催の可否について協議したということですが、開かれる見込みはどうでしょうか?


神庭さん:岸田総理は政倫審に応じる意向だと報じられているのですが、国会では「政倫審の具体的な議論のありようは、国会でお決めいただくこと」とどこか人ごとのような答弁をしています。焦点は、安倍派5人衆や二階さんが政倫審に出てくるのか否か。時事通信の報道によると、5人衆の萩生田前政調会長は「明確な基準が公表され、その対象になるなら出席を拒むものではない」松野前官房長官は「依頼があれば考えたい。依頼の理由、対象選定を含めて総合的に判断したい」と条件付きで受け入れるような物言いをしています。政治資金で「書籍3,472万円分」を購入したことが話題になった二階さんは「仮定の質問なので回答は差し控える。法令などにのっとり対応する」と、消極的な姿勢がにじみ出るような回答になっています。


ユージ:みなさんのコメントからそういう姿勢に見えちゃいますよ。神庭さんは、注目される「政治倫理審査会」についてどう見ていますか?


神庭さん:野党は格好の晴れ舞台で張り切っているのか安倍派・二階派の衆院議員51人を出せと息巻いています。一方、自民党としては、一刻も早く幕引きをしたいはずなんです。偽証罪もあり得る証人喚問はなんとか避けたい。言い方は悪いですが、政倫審で5人衆や二階さんを生贄にして、のらりくらりで乗り切れば、証人喚問という最悪の事態は避けられるかもと算段していてもおかしくありません。だからこそ、野党は政倫審を単なる「ガス抜き」「幕引き」の場で終わらせず、証人喚問も見据えてしっかり追及していく必要があるかなと思います。


ユージ:そして、何と言っても「政治とカネ」の問題が、改善されるのかどうかが気になるところです。


神庭さん:昔から「トーゴーサンピン」という言葉があってサラリーマンが源泉徴収で10割税金を補われているとしたら、自営業者は5割で農林水産業は3割、政治家は1割だという意味。手間のかかるインボイス制度を導入して、国民には1円単位で正確な納税を求めながら、議員先生はどんぶり勘定で裏金づくりに勤しんでいます。税金を払うのがバカバカしくなってくるという声は少なくなくて、政治家じゃなくて「政治業者」と呼ぶべきだと言っている人もいるくらいです。それくらい政治が信頼を失ってしまっている。先週末には「確定申告ボイコット」という言葉がXのトレンドに入りました。実際はちゃんと確定申告して欲しいですが、それくらい国民の怒りが頂点に達しているということです。トーゴーサンピンなんて言葉は死語にして、政治家の支出を透明にしないといけない。国民の思いを受け止めてウミを出し切り、規制法の厳格化を推し進めていただきたいなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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