24.01.29
予備選で2連勝、トランプ大統領再選の可能性

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日はダイヤモンド・オンライン編集委員の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。
【予備選で2連勝、トランプ大統領再選の可能性】
吉田:11月のアメリカ大統領選挙に向けた共和党の候補者指名争いで、ニューハンプシャー州の予備選が23日投開票されトランプ前大統領が勝利し、2連勝を果たしました。そこで今朝は、トランプ氏の再戦の可能性と日本への影響について神庭さんに解説してもらいます。
神庭さん:まず、アメリカの大統領選挙についてですが、大きく分けると2つの段階があります。第1段階は、各党の大統領候補を決める党内手続きです。アメリカは民主党と共和党の二大政党制ですが、それぞれが各州で予備選や党員集会を開き、自分の党の大統領候補を絞り込んでいきます。今はこのプロセスの真っ最中で、民主党の方は現職のバイデンさんの指名が確実視されていますが、共和党の方はまだ決まっていないのでトランプさんになるのか、別の候補者になるのか注目を集めています。全国大会で各党の候補者が決まってからが、いよいよ本番、第2段階。11月5日には民主・共和両党の候補者がぶつかり合う本選挙が行われます。
ユージ:気になるのがトランプ氏の再選の可能性ですが、この辺りはどうなのでしょうか?高まっていますか?
神庭さん:過激な物言いで「ミニ・トランプ」と呼ばれたフロリダ州のロン・デサンティス知事は支持を集められず指名争いから撤退。本家・トランプさんの支持に回りました。もう1人のライバル、ニッキー・ヘイリー元国連大使はアイオワとニューハンプシャーで2連敗したのですが、まだ諦めていません。来月ヘイリーさんの地元のサウスカロライナで予備選があり、それが天王山になります。ただ、世論調査ではトランプさんが30ポイント以上も引き離しており、ヘイリーさんは瀬戸際にいます。トランプさんが共和党の指名を得た場合にバイデンさんとどっちが勝つかですが、ロイター/イプソスの世論調査ではトランプさんは支持率40%、バイデンさん34%とトランプさんが上回っています。
吉田:そういうこともあって、トランプ氏の再選が有力視されているってことですか?
神庭さん:そういうことです。年明け1月1日の放送で「もしトランプ氏がアメリカ大統領に再選したら」、略して「もしトラ」が現実味を帯びているという話をさせてもらったのですが、いや「もしトラ」どころじゃありません。まず確実にトランプ大統領なので「まずトラ」だと言っている人もいます。
ユージ:「まずトラ」そんな言葉まであるんですね。
神庭さん:百年コンサルティング代表の鈴木貴博さんは、ダイヤモンド・オンラインの記事【トランプ復活ほぼ確実?「もしトラ」で日本が襲われる3つの悪夢とは】で、「まずトラ」への備えを説き、もしトランプさんが復活した場合に日本企業にとってどんな影響が出るかを分析しています。記事によると、アメリカ第一主義のトランプさんはウクライナ支援を縮小し、それによってウクライナ紛争が終わる可能性があります。日本や西側諸国とロシアのビジネスが再開するなど経済的なプラス面もある一方で、EUやNATOは対ロシアで再軍備を強める必要に迫られ、それによってヨーロッパ経済が停滞するかもしれない。欧州と取引のある日本企業にとってはマイナス要因になります。
吉田:他にはどんな影響がありますか?
神庭さん:先ほどの記事によると、中国とアメリカの分断(デカップリング)が進みます。日本での半導体工場建設など現状でプラス面もあるものの、本格的に中国市場との関係が悪化すれば日本経済にとってマイナスも大きいです。ただでさえ、中国経済は不動産バブルがはじけて大変な状況です。トランプさんはここぞとばかりに中国叩きに出るのでは、というのが鈴木さんの分析です。鈴木さんは他にも、中東が不安定化して新たなオイルショックが起きる危険性を指摘しています。あえて付け足すなら、台湾有事に対するアメリカのスタンスの変化も警戒する必要があると思います。トランプさんは過去に「日米安保条約は不公平」「米軍の駐留経費を日本が大幅に増額しなければ撤退もあり得る」と脅しのような発言をしています。在日米軍の縮小を盾に取って、思いやり予算の増額を求めてくるリスクも念頭に置いておく必要があるのかなと思います。
ユージ:神庭さんは大統領選の情勢をどう見ていますか?
神庭さん:アメリカは人口3億3,000万人以上の大国です。優秀な人たちが世界中から集まって、大統領候補のバイデンさん(81歳)とトランプさん(77歳)のおじいさん同士ふたりの対決はどうなのか?日本も人のこと言えませんが、少し疑問で選挙費用がすごくかかります。ざっくり5億ドル、日本円で700億円以上もかかると言われています。選挙システムも複雑で制度疲労を起こしているように見える状況です。それはそれとして、トランプさんの復活の確率が高まっている以上、日本としても粛々と「もしトラ」「まずトラ」前提で準備を進めていく必要があるかなと思います。例えば、安倍晋三元首相はトランプさんと個人的な親交を深めて、信頼を勝ち得て世界の首脳達からも安倍晋三元首相の存在感を発揮しました。そういう属人的なアプローチでいくのか、アメリカとの関係性・距離感自体を捉え直していくのか。今からしっかり戦略を立てて備える必要があると思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 29, 2024
テーマは「トランプ氏が予備選で2連勝!トランプ大統領の可能性」
もしトランプ氏が再選をしたら、台湾有事に対するアメリカのスタンスが変化するのではないかと言う警戒の声があります。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 29, 2024
トランプ氏は過去に「米軍駐留経費を日本が大幅に増額しなければ、撤退もあり得る」「日米安保条約は不公平だ」 と発言しているため、
在日米軍の縮小を盾に思いやり予算の増額を求めてくる可能性があり、日本にとっては非常に不安要素でもあります。
#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) January 29, 2024
世界的にみて、トランプさんが大統領になるかどうかということは、大きな出来事で良くも悪くも、はっきりと好き嫌いが分かれる大統領だということは明確です。
そのため、アメリカにとっても今後の大統領選は非常に注目すべきだと思いました。#ワンモ