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23.06.29

明日、全国解禁されるタクシーやバスの“貨客混載”
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「明日、全国解禁されるタクシーやバスの“貨客混載”」

吉田:物流業界の課題となっている「2024年問題」に対応するため、国土交通省は明日から、タクシー事業者や貸切バス事業者による「貨物輸送業」を全国で解禁します。併せて、トラック事業者による「旅客運送業」も許可されます。これまでお客さんを運ぶ事業者がお客さんと一緒に荷物を運べるようになったり、荷物を運んでいたトラックにお客さんを乗せるとは、どういう状況になるのか?そして、肝心の「2024年問題」にどのくらい効果があるのか?塚越さんに解説いただきます。


ユージ:改めて物流業界の「2024年問題」とは何ですか?


塚越さん:働き方改革関連法によって、2024年の4月1日以降、トラックドライバーなど運転業務の時間外労働時間の上限が年間960時間に制限されます。一般的な労働者の上限は720時間で、それでもまだ労働時間が多いです。いずれにしても、働き方改革にはなりますが、現場では人手が足りず、運送業界の収入が下がりドライバーの収入も下がる可能性や、私達にとっても運賃が値上げする可能性があります。人手不足の解消も難しい状況にあり、さらに上限時間が今後短縮し、一般の労働と同じになる可能性もあるので、全体の構造的な変化が求められている状態です。


吉田:明日から解禁される「貨客混載」とは、どのような制度なのでしょうか?


塚越さん:バスやタクシーといった人を運ぶ「旅客運送」と、トラックなどで荷物を運ぶ「貨物運送」は区別されています。一方、鉄道や飛行機など、人も荷物も運ぶのが「貨客混載」です。また、路線バスなどでも、赤字路線の収益改善のために貨物を運ぶのも認められるようになってきました。2017年に制度の見直しがあり、貸切バスやタクシー、トラックも貨客混載の対象になりました。許可を得た上でなら、路線バスは全国なのですが、タクシーやトラックは人口3万人以下の過疎地域で貨客混載が可能になりました。この背景には、運送業界の人手不足やネットショッピングによる日用品など小口の荷物の配送が多くなった事情があります。


ユージ:飛行機やフェリーは、貨物用のスペースがあるのでイメージしやすいのですがタクシーやバス、トラックで荷物やお客さんを運ぶというのは、どのように行われるのでしょうか?


塚越さん:今回の見直しでは、これまで過疎地に限定されていた貸切バス、タクシー、トラック事業者も、路線バスと同じく全国で貨客混載が出来るようになりました。条件としては、各地方公共団体と、旅客、貨物に関連する事業者などとの協議をしてくださいとのことです。つまり、事前に許可を取っていることが条件です。タクシーは多くの荷物を載せられないですが、逆に小回りが利くので、医療品の配達や高齢者の買い物支援などにニーズがありまして、事業者は収益が上がり、利用者にも便利になるメリットもあります。バスについても、都市部から出発のバスに荷物を載せて、終点などで荷物を降ろしてトラック事業者に渡します。後はトラックドライバーが配達すれば、ドライバーの手間が省けます。トラックの場合、大きめのトラックになるとは思いますが、配達途中の経路に家があるお客さんを乗車させて、運ぶことが出来ます。いずれもこれまで過疎地域に限定されていたものが、全国で解禁されます。


吉田:貨客混載のデメリットや課題は何でしょうか?


塚越さん:バスの場合は、お客さんが乗るスペースが減ります。また、荷物を乗せるのもテクニックが必要で試行錯誤になりますし、配送先ルートの変更の可能性や、最近だと荷物の追跡が出来ますが、これが出来なくなる可能性もあります。いずれにしても、関係者でルールを設定して頑張って頂きたいです。


ユージ:私ども、一般消費者は「貨客混載」の時代に、どんな心構えが必要でしょうか?


塚越さん:物流業界が大変なのは多くの国民が理解していると思います。ある程度失敗はあるかもしれませんが、寛容な態度が必要だと思います。あと2024年問題、大変なので課題も多いですが、物流のラストワンマイルと言われる荷物を届ける部分が重要になるので、「貨客混載」によって一定の効果が出ると思いますし、逆に効果を出さないといけません。私達としても関係ないということではなくて、置き配などを利用して再配達を減らすなど、全体で協力して行う事がこれから必要です。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。

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