23.05.18
G7広島サミットの基礎知識と注目点

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
G7広島サミットの基礎知識と注目点
吉田:今日、アメリカのバイデン大統領をはじめ各国首脳が来日して、いよいよ明日から「G7広島サミット」が開催されます。毎年、各国で開催されているサミットですが、日本開催となると、普段と比べて俄然、報道量が増えるため、関心を寄せている方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、そもそも「サミット」ってなんで7カ国なのか?なぜ今回、広島で開催されるのか?などなどサミットにまつわる基礎知識から、今回の注目点などについて、塚越さんに解説いただきます。
ユージ:まずは「G7サミット」に関する“超基礎知識”、そもそも「G7」の7カ国は、誰がどうやって選んだのですか?
塚越さん:もともとは冷戦下の1973年にオイルショックが起こったとき、世界の不況対策、つまり経済問題を話し合うために西側諸国の代表格のアメリカ、イギリス、当時の西ドイツ(今のドイツ)、フランスの財務大臣が会談を行いました。その後、1975年にフランスで首脳会談が行われる際に、日本が加入してG5になりました。その後イタリア、カナダが加わりG7となりました。アジアとして日本は唯一の参加です。また、1998年にはロシアを加えてG8となっていましたが、2014年にロシアがウクライナ南部のクリミア半島の編入を宣言したということで、これに各国が反対したことからロシアが外されて、元のG7になっています。基本的に経済の問題を話し合う場だったんですが、政治の問題も扱うことにもなっています。3日間の会議の後、最後にその成果を「首脳宣言」としてまとめるのが通例になっています。ちなみに、G7が世界のGDPに占める割合は約40%といわれています。40年ほど前は60%程を占めていたんですけど、中国等の対等もあり割合は減っています。とはいえ、7カ国で世界の4割のGDPを占めているのは、依然として大きいと思います。
ユージ:今回のサミットは7カ国ですが、出席できるのは7カ国のリーダーだけですか?
塚越さん:今回のサミットだと、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの7カ国の首脳に加えて、EU=欧州連合の大統領と、欧州委員長を加えた計9人が出席になります。他にも招待国として、オーストラリアやブラジル、韓国やインド、インドネシアといった国の首脳も招待されています。その他、国連や世界銀行、WHO=世界保健機関といった国際機関も招待されています。
吉田:今回なぜ「広島」で開催することになったんでしょうか?
塚越さん:もともと開催地は各国の持ち回りになっていまして今回は日本です。広島の他に名古屋、福岡が開催地として名乗りをあげていたんですが、昨年2月からのウクライナ戦争では、核兵器が使用される可能性が問題となりました。核兵器の悲惨さを伝えるためにも、広島での開催に意義があるという声があり、昨年5月に広島での開催が発表されました。
ユージ:今回の会議では何が話し合われるのですか?
塚越さん:3日間の予定の中で様々な事が話し合われるんですけど、やはり大きな議題のひとつに「ウクライナ情勢」です。戦争から1年以上が経過しまして、支援疲れと呼ばれることもある中で、各国の協力体制のあり方などが検討されます。また、ロシアへの追加制裁の内容なども検討事項で、制裁措置の扱いが焦点となりますし、ウクライナのゼレンスキー大統領もオンラインで参加予定です。また、もうひとつは「中国」を含めたインド太平洋地域の安全保障です。にわかに「台湾有事」が問題となってきた中で、これを防ぐために中国にどのようなメッセージを送るかといった内容が話し合われます。さらに、中東や中南米、例えばインドやトルコ、インドネシアといった「グローバルサウス」といった国々が注目されていて、中国やロシアはこうした国にも影響を与えており、これに対抗する方策も検討されています。グローバルサウスの国の中には、必ずしもG7の国々と立場を一緒にしている国ばかりではなくて、例えばブラジルの大使は、食料安全保障の問題等もあり、ロシアのウクライナ侵攻そのものは批判しているのですが、ロシアへの制裁を支持しないと述べていて、G7を牽制しています。「グローバルサウス」という言葉は、影響力の強い新興国をいいまして、民主主義の国と立場を一致していない場合もあります。ここでのグローバルサウスというものがどうなっていくのか注目されます。その他にも生成AIの問題なども検討されると思います。
ユージ:今回の注目点はありますか?
吉田:広島での開催ですので「原爆資料館」を視察する予定です。世界の首脳の皆さまに現地で見ていただくことで核兵器の問題が重要だとみんなで考える、そのために日本が旗振り役になって平和を考えることを行っていただけると良いのではないかと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) May 18, 2023
『#G7広島サミット の基礎知識と注目点』
明日、広島に世界各国のリーダーたちが訪れます。
ロシアによるウクライナ侵攻で核兵器が使用される可能性が問題となっている中、被爆地である広島での開催はとても意味のあることだと思います。#ワンモ
#ユジコメ②?実際に、各国首脳たちによる原爆資料館への訪問が予定されています。
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) May 18, 2023
2016年の伊勢志摩サミットでは、米オバマ大統領が原爆資料館に滞在したのは10分間でしたが、タイトなスケジュールの中訪問してくれただけでも大きな意味があったと思います。#ワンモ
#ユジコメ③?明日の各国首脳による原爆資料館への訪問は、世界へのメッセージとしてかなり大きな役割を果たすのではないでしょうか。また、非常に強固な警備体制の中で行われますが、 いちばんは無事に終わることを願っております。#ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) May 18, 2023