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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.04.06

4月から解禁!デジタル給与のメリット・デメリット
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

情報社会学がご専門の城西大学 助教、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!


『4月から解禁!デジタル給与のメリット・デメリット』


吉田:これまで『給与の支払い』といえば、“現金で直接、手渡される”か、“指定の銀行口座へ振り込まれる”スタイルが主流でした。ここに、この4月から『“デジタル”給与』として支払うかたちが加わります。では、給与を支払う側・受け取る側、それぞれに対して、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?


ユージ:これ気になるんですけど、『デジタル給与』とは、どういうモノか改めて教えていただけますか?


塚越さん:そもそも、『労働基準法』では、“給与は現金でなければならない”んですね。なので、銀行振込も企業と労働者が合意した場合の例外の事項だったんですが、今回、厚生労働省が省令を改正するということで、この例外に決済アプリなどへの振り込みも加えることになったというわけです。つまり、○○ペイとか、そういったモノへの振り込みが可能になるということなんですね。労使間で合意されれば、例えば、銀行口座には7割、残りの3割は○○ペイに入るとかですね、そういった分散して給与が受け取れるということになっています。ただ、あくまで労働者が同意した場合なので、強制ではないということなんですよね。デジタル給与に参入するには、厚生労働省の認定が必要で、すでに4月から申請を受け付けています。PayPay、d払い、楽天ペイ、au Payといった数社から参入の相談がありますが、認定には数ヶ月かかるので今すぐということではないんですけれども、早ければ年内にもデジタル給与が可能になるとみられていますね。


ユージ:国はなぜ『デジタル給与』を推進しているのでしょうか?


塚越さん:まずですね、2021年の日本のキャッシュレス比率は32.5%と増えてきているんですけれども、国際比較でみるとまだまだ利用率が低くてですね、諸外国は、5割とか6割、韓国にいたっては、9割くらいの普及しているということなんですよね。なので、日本はまだまだ低いので普及させたいということです。また、2021年に「デジタル給与払いが可能なら利用したいか?」とアンケートしたところ、「利用したい」という回答が26.9%ありまして、4人に1人くらいは使いたいということなのでニーズがあるということ。同じアンケートで、「どのくらい給与をデジタルで貰いたい?」という質問では、35%で最多だったのが「給与の1割~3割くらい」ということで、それくらいはキャッシュレスで皆さんが使っているので、それくらいの額はデジタル給与で貰いたいよと言っているんじゃないかなと思いますね。


ユージ:給与をデジタルで受け取る従業員、振り込む会社側、それぞれのメリットは何ですか?


塚越さん:全体で言いますと、まずは、外国人労働者の方の銀行口座の開設のハードルがちょっと高いので、外国人労働者の方は利用しやすくて、母国への送金も簡単にできるので、外国人労働者の受け入れ促進になるかなというふうにも思うんですよね。そのうえで、個人のメリットとしては、まず、アプリへのチャージの手間が省けるということですよね。あるいは、フリーランスや副業にも対応して、場合によっては、週払いとかの支払いにも対応でき、給与の支払いがフレキシブルになるということですよね。さらに、デジタル給与には「最低月一回は無料で、一円単位で銀行口座にお金を移動できる」という決まりがあるので、やっぱり銀行口座へ戻したいという時も無料でできるということになっています。


ユージ:それは強みですね!


塚越さん:あとは、企業としても、決済アプリへの振り込みは銀行振込よりも振込手数料が安いので、コスト削減になるし、あとは、銀行と決済アプリ間で競争が進むことで、結果的に我々の手数料もさらに下がるんじゃないかというふうにもみられています。


ユージ:なるほどね!銀行側もこのままではマズいということで、うちも手数料下げますよということが起こる可能性があるということですね。でもね、僕が今ちょっと不安だなと思ったのは、決済アプリって比較的新しいのが多いじゃないですか。これから企業として信頼を作っていく段階で、万が一、破綻とか倒産とかしてしまった時にそこに入れていたお金ってどうなるんですか?


塚越さん:そうですよね、気になりますよね。まず、デジタル給与払いができる業者は、厚生労働省の認可が必要になります。その認可をする時の条件に『損失補填』の仕組みがあって、万が一、企業が破綻した場合は、“100万円を上限に補償される”ので、絶対ではないんですが、ある程度、安心できるかなと思いますし、この仕組みがあるので、基本的に100万円以上は、○○ペイとかには入金できない仕組みになるというふうにみられますね。また、デメリットとしては、企業が現金とデジタルで分けて入金するので、事務の手間がかかったり、システムがちょっとめんどくさいということで、決済事業者もいろいろなシステムを提供するとは言っているんですけれども、いずれにしても、最初の頃は混乱しちゃうんじゃないのかな?というところもありまして、その辺は、デメリットかなと思います。


ユージ:どうでしょうか、私たちが『デジタル給与時代』に向けて、心の準備として必要なモノとかってありますか?


塚越さん::○○ペイとかいろいろな決済アプリを使っていらっしゃる方の中には、状況によっては、ポイントが還元されるとかということもあって、実際、そういった面でメリットがあると感じられている方もいらっしゃると思います、早ければ年内からということなので、そういったことも考えながら、バランスを取って使っていただければ良いんじゃないかなと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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