22.10.27
新たな総合経済対策、国費30兆円

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『新たな総合経済対策、国費30兆円』
吉田:政府は今週、物価高騰対策を柱とする『総合経済対策』に、30兆円を支出する方向で調整に入りました。明日28日に閣議決定し、臨時国会に2022年度第2次補正予算案を提出する方針です。
ユージ:政府の経済対策は、どんな内容なのでしょうか?
塚越さん:昨日までは25兆円と言われていたんですけれども、今日に入って、30兆円ということで、まだまだこれからも増えていく可能性があるんですけれども、重要なもので言いますと、まず1つは、『物価高騰対応と賃上げの加速』ということで、電気やガス、ガソリンについて料金を支援するということですね。これは後ほどお伝えします。もう1つはですね、円安を活かした『地域の稼ぐ力の回復や強化』ということで、観光産業の高付加価値化を進めたり、戦略的なプロモーションをすることで、コロナ禍で失われた5兆円のインバウンド需要を復活させようということなんですよね。
ユージ:具体的には、どういうふうにお金を使う考えなんでしょうか?
塚越さん:西村経済産業大臣が先日ですね、来年春以降に予定されている電力会社の値上げがあると。これを機械的に計算すると、ひと家庭だいたい2000円~3000円の負担増になるというふうに述べているんですね。こうした状況で、家庭や企業、特に家庭について負担を直接軽減する対策を講じると述べてまして、標準的な家庭でだいたい毎月2000円程度の支援をすると考えられているんですね。次に、ガスなんですけれども、ガスについても値上がりはずっと続いておりまして、大手都市ガス4社のガス料金は、1年間で2~3割上昇しております。これに対しても政府が新しい制度などを導入してですね、ガス料金の負担が急激に増えるのを抑えられないか検討してまして、月900円程度の支援になるとみられています。さらにガソリンなんですけれども、政府はすでに今年1月から石油元売会社に補助金を支給する方針でして、現在も高騰を抑えている状況なんですね。当初は補助金を徐々に減らしてやめていく方向だったんですけれども、ガソリンの値段が下がらないので、延長に次ぐ延長という感じで来年度前半にかけてもこの補助金は継続する方針になっております。ただし、来年からは補助金を段階的に減らす方向という話も出ているんですけれども、ガソリンの補助金は、現状だいたい毎月3000億円くらいかかると言われています。様々な報道によりますと、来年の1月から9月くらいにかけてですね、だいたい合わせて1世帯総額で4万5000円程度の負担軽減になるという報道もあったりしますね。
吉田:『賃上げ』についても以前から言われていますよね?
塚越さん:そうですね、これも以前から述べられていることなんですが、成長分野への転職を今以上に簡単にできるように、そして、能力主義を押し出す『ジョブ型雇用』へ移行できるように、学び直し、リスキリングの支援だったり、副業がしやすい環境を整備しましょうということ、あとは、人への投資とかスタートアップ企業の育成も加速させましょうということで、人への投資関連の政策は5年間で1兆円にする方針でして、長期的な視点で“構造的な賃上げをしましょう”というふうに考えているものだと思われます。
吉田:ほかにも焦点はありますか?
塚越さん:例えばですね、政府は妊娠した女性を経済的に支援する『出産準備金』を創設する方向で調整しています。所得制限はなく、生児1人当たり10万円のクーポンを配布する方針だったんですね。ただし、千葉県の熊谷知事などからは、「クーポンにすると事務作業に負担がかかり非効率だ」という指摘もありまして、結果的に、岸田首相は先日の予算委員会で、「自治体の判断でクーポンではなくて、現金給付でもいいですよ」というふうに述べたんですね。クーポンはかなり非効率的なので、結局、いろんなところでお金がかかるので、現金給付というのもありかなと感じますね。
ユージ:塚越さんは、どう思われますか?
塚越さん:30兆円ということで額は非常に大きいんですけれども、はっきり言って、言ってることはこれまでとほとんど変わっていないという印象なんですよね。ガソリンの補助についてもいろいろ言われていて、元売り企業への補助金投入ではなくてですね、もっと直接、個人に還元できる仕組が必要で、そうじゃないとどこかの過程で中抜きが起きてしまったりするということもありますし、ガソリン税を短期的にでも少し抑えようとか、そういうこともできるのではないかと思いますし、電気料金の支援も同様で、これも企業支援になるのか?という話にもなりますけれども、いろんなところに補助金が小売価格にちゃんと反映されているかどうかというのはチェックする必要があると思いますし、簡単に言えばですね、その支援というのが本当に家計支援になるのか?ということも考えた方がいいですし、例えば、「消費税を一時的にでも下げたほうがいいのではないか?」という議論もあって、効率的な支援のあり方というのは、我々も、もうちょっと中身をよく検討する必要があるのではないかなと思いますね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 27, 2022
『新たな総合経済対策、国費30兆円』について
30兆円があれば、一般常識で考えたらいろんなことができるんじゃないかなと僕は思います。 これは穴を埋めるための30兆円ではなく、これからを良くしていくための30兆円であるべきなんですよね。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 27, 2022
業者さんにこの金額を支援して、果たしてその利用者である僕たち消費者にメリットはあるのか?そこも気になるポイントなので、みんなにとって良い対策になって欲しいと思いました。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) October 27, 2022
新たな総合経済対策は、明日、28日に閣議決定されるということで、正式にいくらになるのか?どんな対策になるのか?ちょっと待ちたいと思います。#ワンモ