22.09.29
大雨被害の静岡県、その対応について

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『大雨被害の静岡県、その対応について』
吉田:台風15号の影響で記録的な大雨に見舞われた静岡市では、市内の清水区で大規模な断水が続いています。発生から今日で6日経ちましたが、いまだ6万3000戸が影響を受けていて、対応の遅れに批判の声があがっています。何故、ここまで被害が長引いたのでしょうか。
ユージ:塚越さん、まず現在の状況を教えていただけますか?
塚越さん:静岡市清水区では、土砂・流木の流入などによって水道施設が被害を受けていまして、現在も清水市の多くの地域で断水状態になっております。先ほど、6万3000戸ということでしたれども、最新の情報ではですね、その中の3万戸ほどは水道が利用できるようになってきたというです、ただそれでも、いろいろと大変で、自衛隊などによる土砂の撤去や給水作業が続いているということです。静岡市によりますと、清水区で発生している断水はですね、10月2日から通水を開始して、10月5日には飲用として使用可能になることを目指しています。今日29日から、清水区の給水活動を強化していきますということなんですね。
ユージ:自衛隊への災害派遣要請が「遅すぎる」との声が多くあるんですけど、なぜ遅れたのでしょうか。
塚越さん:今回の台風被害は、23日の夜から起きたんですけれども、静岡県が自衛隊の派遣要請を行ったのは、26日月曜日の午前ということで、2日半くらい経っちゃっていたということなんですよね。そこから、土砂撤去や給水が始まりました。当初は、川勝平太 静岡県知事に対して「要請が遅いよ!」という批判があったんですね。ただですね、自衛隊の災害派遣の仕組みを見てみますと、まず、市区町村の長が災害派遣要請を都道府県の知事などに行って、そこからさらに防衛大臣などに災害派遣要請を行うという、上に上がっていく仕組みなんですよね。詳しい被災情報は、市町村の方が詳しいので、そこからの要請を基本としているということで、そこが遅くなったということがわかってきた感じなんですね。今回は、そこが仇となったと。こうした事情から、今度は、清水区を要する静岡市の田辺信宏 市長に、「遅い!」ということで批判が生じました。田辺市長は、「災害情報を確認したり、視察したり、支援要請の内容を協議するのに時間がかかって、結果的に要請が26日になってしまった」というふうに説明されています。この辺りはですね、サポート体制とかお互いの連携の仕組みづくりというのが、今後の課題かなというふうに思いますね。
吉田:では、災害時の派遣要請とは、どうあるべきなのでしょうか。また、清水市は今、どのような対応を行うべきなのでしょう。『防災システム研究所』の所長で防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんに伺いました。
山村さん:『災害派遣要請』というのは、生死に関わるような状況が起こりうるという、24時間雨量400mm超という大雨の時点ですね、準備をして、そして、災害が発生した情報があれば、ただちに派遣要請をするという迅速に対応することが本当に大事なことだと思いますね。一番大事なのは、情報を的確に開示する。例えば、応急復旧作業の経過などや、その復旧の見込みとかですね、そして、非常用の給水について、どこでどのようにするか、例えば、ポリタンクが無くて取りに行かれないという方もいらっしゃるという情報も入っていますけども、そういう方々に対してはどういうふうに水を給水するのか、ポリタンクも配布するのか、そういったきめ細かい情報を市民に発信することが大事だと思いますね。特にこういう時にはですね、誤った情報が流れて、一部でパニックが起きたりする危険性もありますから、ホームページとか防災無線だけではなくて、掲示板に紙で張り付けるなどの工夫も大事だと思いますね。現在は、給水拠点による給水配布が行われていますけれども、飲用水とトイレ対策をきちんとしないと、持病の悪化とか、健康な方でも心身の悪化に直結しますので、それによっての災害関連死を出さないためにも、市は職員を動員するだけではなくて、災害ボランティアセンターと協力して、プッシュ型の支援をしっかりと連係して対応する必要があると思います。
ユージ:塚越さんが今回、気になった点はありますか?
塚越さん:Twitter上でですね、『フェイク画像』が結構、出回っちゃったんですよね。投稿者は「ドローンで撮影した水害の様子」だと言ったんですけど、実際は、『画像生成AI』というもので作った、ニセの画像なんですよね。最近、文章で指示を出すと画像を作ってくれるサービスがあるんですけれども、これを使ってデマを流したということになります。デマが増えちゃうとですね、本当の情報も、デマじゃないか?と思われちゃうので、そこが非常に危険だということ。そしてですね、2016年の熊本地震の際には、「動物園からライオンが逃げた」というデマを投稿した人が逮捕されているんですよね。
ユージ:ありましたね!!
塚越さん:逮捕されたりもしますし、今はですね、誹謗中傷も非常に強い厳罰化の動きもありますから、こういったAIを使ったデマなども予想されるので、多くの方の“助けたい”という気持ちもわかるんですけれども、善意であったとしても、いいねがたくさんついていたとしても、一回、ちょっとゆっくりですね、反応をよく見てくださいということですね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 29, 2022
『大雨被害の静岡県、その対応について』
自衛隊への災害派遣要請が遅れてしまった理由は
災害情報を確認し、支援内容を協議するのに時間がかかってしまったためとのことでした。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 29, 2022
そんな中、塚越さんも言っていった、SNSで広まっていた災害のフェイク画像が気になりました。
悪意のない行為だったとしても困る人がいます。
発信する言葉選びや画像には気をつけなければいけないと思いました。#ワンモ