22.09.28
水際対策、来月11日から大幅に緩和

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
水際対策、来月11日から大幅に緩和
吉田:岸田総理は今月22日、ニューヨークで記者会見し、新型コロナウイルスの水際対策を10月11日から大幅に緩和する方針を表明しました。塚越さん、水際対策がどのように緩和されるのか、改めて教えてください。
塚越さん:岸田総理は会見で水際対策について、「アメリカ並みの水準まで緩和する」と強調しました。10月11日からは、日本人の帰国を含めて、1日5万人までだった入国者数の上限を撤廃します。これまで団体旅行に限られていた旅行も、個人旅行を解禁し、アメリカに対してはビザなしの短期滞在制度も復活します。コロナ禍前の訪日客の9割は観光目的で、そのうちの8割が個人旅行です。円安が進む一方で、外国人観光客にとっては日本でモノが安く買えるメリットがあり、インバウンド収入が見込まれます。全体として、2020年2月から始まった入国制限を、ほぼコロナ前の水準に戻すものになります。ウィズコロナが鮮明になると同時に、アフターコロナも視野に入ります。ただし緩和後も、訪日のためには日本政府が認めたワクチンを原則3回接種している必要があり、接種していない人はPCR検査などの陰性証明は引き続き必要となります。
吉田:10月11日というタイミングで水際対策を大幅に緩和すること。これにはどういった狙いがあるのでしょうか?
塚越さん:世界のスタンダードに合わせるということと同時に、やはり円安の影響が大きいです。2019年末は1ドル=109円程度でしたが、昨今は140円台になっており、3割ほど円安が進んでいます。これは観光・運輸業界にとって、外国人観光客を迎える絶好のチャンスであり、全日本空輸(ANA)の井上慎一社長によれば、緩和の報道後、今年12月~来年1月の国際線の予約がそれまでと比べて2倍になったと述べています。これらの業界にとっては「待ちに待った緩和」ということになります。また、政府は6月から外国人観光客の受け入れを再開していますが、団体ツアーに限られていました。その為、コロナ前の2019年8月の訪日外国人が252万人だったのに比べて、今年8月は16万9800人、わずか6.7%という水準です。対して、2022年1月~5月の世界全体の旅行者数は、2019年の同じ時期と比べて半分にまで回復しました。日本は10%にも満たないので、全面的な解禁でコロナ前の水準に戻したいということです。みずほリサーチ&テクノロジーズによると、今回の水際対策の緩和によって、2023年には外国人観光客が、2019年の半分程度の水準まで回復すると予想しています。これが実現すると、2023年のGDPを緩和前に比べて0.74%押し上げることになります。つまり、観光客が増えることで経済にもプラスになるということです。ただし、コロナ前の訪日観光客の3割を占め、インバウンド消費の4割を占めていた中国は、ゼロコロナ政策を続けており、海外旅行は難しい状況です。
ユージ:水際対策の大幅緩和、塚越さんはどのようにご覧になっていますか?
塚越さん:世界のスタンダードに合わせることや、円安のメリットのひとつであるインバウンド収入は良いことだと思います。
ユージ:外国の方が来るということは、向こうにとっては相当なメリットになりますし、それがこっちにとってもメリットにもなりますよね?
塚越さん:インバウンドということで、円安の良いところを使うっていう意味では良いことだと思います。対して、多くの人が気になるのはコロナの拡大です。観光客由来で増えたり、また冬に感染が再拡大すると議論になるかもしれません。それより問題となるのは、マスクに関する意識の差です。欧米は脱マスクが進んでいて、エリザベス女王の国葬も日本では議論になりました。日本でも人の少ない屋外や、ディスタンスが取れる場合等はマスク着用の必要なしと厚生労働省も見解を述べています。また学校や企業で、マスク着用ルールが緩和される傾向があります。これは人によって意見があると思います。政府は、混雑した場所等で観光客にマスクを呼びかける一方、国内では屋外等で一定程度、脱マスクを説明する考えです。外国の人に関しては、「ちょっとマスクをして下さい」、国内の人に関しては、「場所によっては少しずつ緩くしていこう」ということなので、国内と国外のギャップを少しずつ埋めていく努力が必要になってくると思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 28, 2022
『水際対策、来月11日から大幅に緩和』
水際対策が緩和されるということは、海外の方が日本に来やすくなるということです。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 28, 2022
今まで、水際対策を厳しくしていた理由の一つが、新型コロナウイルスの感染を拡大させないためでした。
新型コロナウイルスは引き続き警戒が必要ですが、いつまでも制限が厳しいと経済がまわりません。そして、水際対策の緩和には円安の影響もあります。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 28, 2022
日本にとっては、海外での買い物や仕入れに関してのデメリットはあります。
しかし、海外の人からすると、日本の製品を安く買うことができるので、爆買いとまではいかなくとも、日本の経済がまわるのではないでしょうか。
#リポビタンD TREND NET#ワンモ #ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 28, 2022
ただ、海外ではマスクを外す動きがありますが、多くの方がマスクをしている日本で、マスクをしていない人を見ると心理的な不安があるかもしれません。こういったことから大きな反発が起きないことを願います。