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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.09.27

『国葬』について
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan 編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『国葬』について


吉田:安倍晋三元総理の『国葬』が今日、営まれます。警視庁は警視総監がトップの『最高警備本部』を設置、厳戒態勢を敷いています。また、各地の警察から応援を受け、東京都心部の広範囲で交通規制を実施。アメリカのハリス副大統領ら海外のおよそ700人が参列する見通しです。
神庭さん、これまで何回も解説していただいていますが、改めて、『国葬』について教えて下さい。


神庭さん:『国葬』というのは、“国が主催する葬儀”のことですよね。総理経験者の国葬は1967年の吉田茂元総理以来、55年ぶりです。戦後2人目となります。今回は岸田総理が葬儀委員長を務めるんですね。国葬なので費用は全額、国費から賄われます。現段階で、会場設営費や警備費、外国要人の接遇費など合わせて総額16億6000万円ほどと見込まれています。


吉田:今日の具体的なスケジュールはどうなっているのでしょうか?


神庭さん:安倍元総理のご遺骨が式場に到着した後、葬儀副委員長の松野官房長官が開式の辞を述べます。国歌演奏、黙祷、安倍さんの生前の姿の映写などを経て、葬儀委員長である岸田さんが追悼の辞を述べます。衆院議長、参院議長、最高裁判所長官の追悼の言葉が続き、『友人代表』として、安倍政権で長く官房長官を勤めた菅元総理が挨拶をし、献花などを経て、ご遺骨を見送る流れとなります。式は無宗教形式で簡素・厳粛に行うということです。


ユージ:参列者はどれぐらいの方が見込まれていますか?


神庭さん:国内から約3600人、海外から約700人で合計4300人ほどと見込まれています。国内に関しては、現職や元職の国会議員、三権の長の経験者、自治体関係者、各界の代表ら6000人ほどに招待状を送り、そのうち3600人が出席するということです。秋篠宮ご夫妻、次女の佳子さまら、皇族方も7人参列されます。天皇皇后両陛下と上皇ご夫妻は出席されず、使者を派遣するということで、これは、過去の総理経験者の葬儀にならった対応だということです。


ユージ:野党も含めて、政党の代表はどうなっていますか?


神庭さん:政党代表として、与党から自民党の茂木幹事長、公明党の山口代表が出席。野党からは、国民民主の玉木代表、維新の馬場代表、NHK党の立花党首、参政党の松田代表が出席します。国葬に反対する立憲民主は執行部9人が欠席しますが、昨日お話しした通り野田元総理は出席されるということです。共産・れいわ・社民も欠席で、野党内でも対応が割れていますね。また、都道府県からは、43知事が出席します。宮崎県の河野知事は、当初出席予定だったんですけれども、台風14号の被害を受けて見送りを決めました。長野県の阿部知事は、御嶽山噴火の追悼式典に参加するために欠席。静岡県の川勝知事は、7月下旬に銃撃現場に赴き、すでに弔意を示したということで欠席。沖縄県の玉城デニー知事も7月に県庁に半旗を掲揚して県としての弔意は示したということで欠席を表明しています。


吉田:海外からはいかがでしょうか?


神庭さん:報道によればですね、218の国や地域、国際機関から約700人が参列の意向を示しています。実際に海外から来日するのは117の国・地域・機関。それ以外は駐日大使などが参加するということなんですね。参列者のうち現職の首脳級は34人。アメリカのハリス副大統領、インドのモディ首相、オーストラリアのアルバニージー首相、シンガポールのリー・シェンロン首相らが出席します。カナダのトルドー首相は、ハリケーン被害の対応で欠席するということです。日本でも聞き馴染みのある顔ぶれですと、フランスのサルコジ元大統領、ドイツのウルフ元大統領、イギリスのメイ元首相やIOCのバッハ会長らも参列するということで、中国やロシアの代表も参加するということです。


ユージ:やっぱり、気になるところのもう一つ、『警備体制』になると思うんですけど、いかがでしょうか?


神庭さん:そこですよね。警視庁は、昨年の東京オリンピックと同じく、警視総監をトップとする『最高警備本部』を設置して、最大2万人の警備態勢を敷きます。今年5月にバイデン大統領が来日した、『クアッド(日米豪印首脳会合)』のときが1万8000人でしたから、それを上回る最高レベルの厳戒態勢ということで、全国から2500人の警察官が応援に加わります。そもそもの発端がですね、警備の穴を突かれて安倍さんが銃撃されてしまったことですから、海外からも要人が多数集まるなかで、再び同じようなことが起きたら、「もう、日本の警察はどうなっているの?」ということで、完全に信頼を失ってしまいますので、その意味でも、絶対に失敗は許されないというふうに思います。


吉田:関係者の皆さんは当然、懸命にやっていると思うんですが、不安要素はあるんでしょうか?


神庭さん:21日には首相官邸近くで、国葬に抗議する70代の男が焼身自殺を図る未遂事件も起きました。警察もデモの群衆とか過激派の存在は警戒していると思いますけれども、山上容疑者のように何の組織にも所属しないで、一匹狼的に行動する『ローンウルフ型のテロリスト』というのは、犯行の兆候を掴むのが難しいんですね。山上容疑者は、Twitterを積極的に使っていて、統一教会への恨みであるとかいろいろ投稿していました。リアルの現場だけではなくて、ネット上の動画とかSNSに怪しい投稿、あるいは、犯行声明的なものがアップされていないかということにも、十分に目を光らせておく必要があると思います。『オープン・ソース・インテリジェンス(OSINT)』、「オシント」というふうに言いますけれども、SNSとか掲示板などの公開情報を分析する捜査手法を洗練させていく必要があるのかなと思いますし、あとはですね、会場周辺以外のですね、ソフトターゲットが狙われないかということも両にらみで警戒してほしいなと思います。



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