22.09.01
消費者庁、霊感商法対策の検討会スタート

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『消費者庁、霊感商法対策の検討会スタート』
吉田:霊感商法などの対策を話し合う政府の有識者検討会が29日に初めて行われました。この検討会には、『世界平和統一家庭連合(=旧統一教会)』の問題に取り組んできた紀藤正樹弁護士など8人が出席し、今後、被害の未然防止や被害回復のあり方について提言をまとめます。
ユージ:岸田総理は昨日、記者会見で、教団と閣僚らの接点が相次いで発覚している状況に関して、「総裁として率直におわびする」と陳謝したうえで、「政府を挙げて霊感商法などの被害者の救済に全力で取り組む」と述べているんですが、こういった霊感商法なんですが、全体的に被害は増えているのでしょうか?
塚越さん:全国の『消費生活センター』などに寄せられた『霊感商法』に関する相談は、ここ5年程は、年間1200件~1500件で推移していまして、10年前には3000件程ありましたので、それに比べると少ないんですけれども、1000件以上が横ばいの状況ということで、まだまだ多いと思います。また、2021年度の相談で言うと、平均契約額は110万円なんですが、100万円以上1億円未満の高額な被害というのは28%もいらっしゃって、非常に被害額が高額になっていて、また、年代としては70代以上の高齢者、特に女性の相談が多いということですね。
ユージ:今回行われた検討会なんですけど、これはどういったものなんでしょうか?
塚越さん:背景としまして、さっきあげた『消費生活センター』は地方公共団体が設置する行政機関なんですけれども、それ以外にも民間のですね、『全国霊感商法対策弁護士連絡会』などですね、旧統一教会の元信者などを支援する団体にも相談が増えているということで、昨今の『旧統一教会問題』で霊感商法について注目が集まったので、消費者庁が対策検討会を新たに設置したというかたちになっているんですね。内容としては、過去に寄せられた相談に消費者庁がどういうふうに対応したかというのを検討して、今後の被害者の救済、対応、対策に専門の委員が話し合うという場所になっています。メンバーとしましては、メディアに連日出演している紀藤正樹弁護士のほか、カルト問題に詳しい立正大学の西田公昭教授など8人いらっしゃって、検討会は毎週オンラインで行って、原則公開されるということなんですね。
ユージ:第一回目となった検討会では、具体的にどんなことが話し合われたんでしょうか?
塚越さん:議論されたのはですね、『契約問題』と同時に『信者の寄付・献金の問題』なんですね。どういうことかと言いますと、まず、「このままだと災いが起きる」といったようなですね、合理的に説明できない内容で恐怖心を煽って、高額な物品を買わせる、こういうのを『霊感商法』と言うんですけれども、こちらに関してはですね、宗教法人などは最長5年前までさかのぼって契約を解除できる『消費者契約法』というものがあるんですね。なので、そういう契約問題については、それで対応しようという話にはなっているんですけれども、昨今はですね、壺を買うなどの物品販売などの『契約問題』ではなく、信者による“寄付(=献金)”がより大きな問題となっているんですね。寄付というのは、基本的に贈与になるので、消費者が物を買ったかどうかという“契約”かどうかなかなかわからないわけですよね。ケースとして難しいんですよね。
ユージ:物を対価にお金を支払うわけじゃないですからね。
塚越さん:そうなんですよね。なので、この点に関してはですね、単純に法的なことではなく、『信教の自由』との関係も考慮しながら、宗教の問題を考えながらですね、寄付や献金も“契約”、例えば、「災いに対する駆除のために金銭的な契約をしたんだというふうに契約として扱えないか?」という意見も出たんですね。また、「寄付や献金のお金も戻ってくるようにする法的な枠組みが必要だ」という声もありましたし、あとはですね、踏み込んだ意見としては、消費者問題の延長で、「違反を繰り返す団体には、解散命令を出せないか?」という意見もあったという感じですね。
ユージ:ほかにはどうでしょうか?塚越さんが気になった点とかありましたか?
塚越さん:先日の内閣改造で、消費者担当大臣となった河野太郎氏の動きで、今回の検討会はすぐに開催したということで、この辺はスピーディーで歓迎されるべきかなと思います。一部の報道だと、この対策検討会は、河野大臣が岸田総理に相談しないですぐに決めちゃったという報道もあったんですよね。これが事実だとすれば、河野大臣が独自に切り込んでいる印象があります。また、オンライン公開でありますし、紀藤弁護士とか人選も注目度が高い方が多いので、国民の反応によっては、この検討会自身が大きな影響力を持つんじゃないかなとも思いますね。
ユージ:この『霊感商法の問題』というのは、正直、昔から言われていますよね?
塚越さん:そうなんですよね。被害対策を行ってきた委員からはですね、「80年代からずっと霊感商法が社会問題化されていたのに対応が遅いじゃないか!」という指摘もあったんですよね。また、この検討会で議論しても、結局、省庁間で連携がうまく取れなくて、うやむやになってしまっては困るので、「連携ができないなら、首相直結の大臣を置いてほしい」といった声もあるくらいだったんですよね。政府としても、この『旧統一教会問題』で支持率が急落しているということなので、何とかしようという意図はあるんですけれども、逆に、そういう意味で岸田総理の本気度が問われるわけですよね。けれども、問題が明るみになればなるほど、自民党の政治家との関係もさらに問われるので、それも踏まえてですね、それでも岸田総理、あるいは、河野大臣も含めて、どこまで自民党が切り込めるか、政権が切り込めるのかというところが注目なので、これは、検討会も含めて国民全体で注目する必要があるかなというふうに思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2022
『消費者庁、霊感商法対策の検討会スタート』について
霊感商法自体は決して新しいものではなくて、1980年代から社会問題化されていました。現在、きっかけがあったから検討会をスタートしたのですが、#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2022
きっかけがなかったらこのままズルズルいってたんじゃないかってことも含めて、改めて付き合い方とか対処の仕方を見直すべきだと思いました。この問題、難しいポイントでいうと、例えば相手の心理的な部分を説得したり、#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2022
気持ちを動かしてツボだったりとか何かしらの物を売っていたのが、今は物ではなく、寄付とか献金に変わってきてるというのが難しくしているのでは?というお話でした。確かに、物であれば売るのやめましょうって言えるんですけど、#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2022
物じゃなくて本人の気持ちで本人が払いたいから寄付してるんですって言われてしまうと、それは寄付行為になるので、制限のかけ方が難しくなる。ただ、その実態の無いモノで本人の寄付っていうのも、実は法律次第では対応できるということでした。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ⑤
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2022
今回やはり見直すべきポイントは、霊感商法の中でも実態をつかみにくい寄付や献金という部分で、何かノルマみたいになってしまって、そこから抜けられなくて困ってるんじゃないかなどの見極めが大事なポイントになっていくのかなというふうに思いました。#ワンモ