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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

22.07.11

参議院選挙
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は「BuzzFeed Japan」編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。


【参議院選挙】

吉田:今回の参院選の投票率は、共同通信社の集計では52.00%と過去2番目に低かった前回2019年参院選の48.80%を上回り、50%台に回復したとのことですが…。神庭さん、改めて今回の選挙の概況について教えてください。


神庭さん:ポイント1つ目としては、与党が圧勝しましたね。非改選の議席も合わせて、改憲に前向きな自民・公明・維新・国民民主の4党で、憲法改正の発議に必要な3分の2を超える議席を確保・維持しました。憲法改正についてはこの後のONE MORE NEWSでも詳しく触れますが、一口に改憲勢力といっても改憲の方向性は各党によって異なるので、そこの擦り合わせをどのように進めていくかが鍵になるかなと思います。
2つ目のポイントとしては、立憲の苦境と、勢いづく維新。立憲民主は改選議席が23でしたが、獲得議席が20を割りこむなど伸び悩みました。1人区が勝負を左右すると言われるなかで32の1人区のうち自民28議席に対して立憲2議席、国民民主1議席、無所属1議席という惨憺たる結果。野党系候補を一本化できなかったことが響きました。泉健太代表の責任論も浮上していますが、記者会見では辞任を否定しています。
一方、維新は好調で改選6議席から倍増させ、10議席台に増やす見通しです。松井一郎代表は世代交代のために辞任する意向を示していて、記者会見では「まだ足腰は不十分」「躍進ではない」と控えめな発言をしていました。最重点区の京都を落としたことで、こういう言い方になっていると思いますが、議席を減らした立憲の代表が辞任を否定し、議席を増やした維新の代表が辞任するという、少しねじれた結果になっています。


吉田:そのほかの政党はどんな感じでしょうか?


神庭さん:社民党は比例で得票率が2%を割り込むと、公職選挙法上の政党要件を失い、ただの「政治団体」に転落してしまう、崖っぷち、存亡の危機に直面していると言われていたんですが、福島瑞穂代表は当選を確実にして、何とか2%を達成、首の皮一枚繋がったという状況です。それ以外では、新興政党の「参政党」が議席を獲得する見通しだと報じられています。参政党は「日本人は戦後、GHQに洗脳されコントロールされた」「江戸時代のように強い軍事力を持って鎖国してもいい」など独自の主張を展開しているんですね。


ユージ:気になるのは、安倍元総理の銃撃事件の影響ですが、こちらはいかがですか?


神庭さん:安倍元総理の銃撃事件の影響は、世論調査ほど厳密なものではないですが、テレ東のアンケートでは、13%の人が事件を受けて投票先を変えたと答えています。振り返ると、1980年の衆参同日選挙では、選挙期間中に大平正芳総理が急死し、自民党が圧勝しているんですね。「弔い合戦」という言葉は好きではないですが、やはり一定の影響はあっただろうと思います。とはいえ、与党が優勢だとか立憲が苦戦していて、維新は躍進しそうだといった情勢は各社が事件前から報じていたんですね。今後の詳細な調査を待ちたいですが、事件によって情勢が大きく変わったとか、どんでん返しが起きた、ということはないのではないでしょうか。


吉田:注目されていたタレント・著名人候補は、どういう状況でしょうか?


神庭さん:東京選挙区に自民党から出馬した元おニャン子・生稲晃子さんは当選確実。同じ東京選挙区だと、立憲民主の蓮舫さんや、衆院から鞍替えしたれいわ新選組の山本太郎さんも当確、無所属の乙武洋匡さんは落選と明暗が分かれました。
びっくりしたところだと、NKK党の全国比例で立候補した暴露系YouTuberのガーシーさんも初当選を確実にしました。実際に当確が出る前から「ガーシー当選」がTwitterトレンドに入っていましたね。中東ドバイにいるとも報じられていて、出馬会見では「国会が開かれている間では逮捕されない。不逮捕特権があるのであれば、堂々と日本に胸を張って帰りたい」と話していました。他には、れいわの全国比例から出た浅草キッドの水道橋博士さんも当選確実。山田孝之さんやGACKTさんがSNSで言及し、ワンオクのTakaさんが代表と対談するなどして話題になった「ごぼうの党」は議席を獲得できずに終わりました。


ユージ:あと、三原じゅん子さんや今井絵理子さんも再選を決めていましたね。


神庭さん:お二人とも危なげなく再選を決めましたね。三原さんはもう3選目で、菅内閣では厚生労働副大臣を務めてワクチン行政を推進するなど実績もあげているので、そろそろ「タレント議員」という枠は外してあげてもいいのかもしれません。そもそも論として、参院選の全国比例は非拘束名簿方式といって、個人名の得票が多い順で当選が決まるので、知名度勝負のタレント候補や、組織票を持っている候補が有利になりがちなんですね。昨日のテレ東の選挙特番で、生稲さんが選挙特番への出演を断っている理由について「生稲さんは国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないからだ」という陣営関係者の声を紹介していました。耳を疑うようなコメントで、身内でさえこんな冷笑的な見方をしているというのは有権者をナメているんじゃないかなと思ってしまいました。有名=悪ではないですが、知名度と政治家としての手腕は無関係です。タレント議員たちがこれから6年間、どんな政策を実現していくのか、有権者の皆さんは厳しい目でチェックしていただきたいなと思います。



そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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