25.09.01
防災DXとメディアリテラシー

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の学習院大学・非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「防災DXとメディアリテラシー」
吉田:今日は、防災の日ということで、「防災DXとメディアリテラシー」というテーマで塚越さんと防災について考えていきます。先週、「火山防災の日」に合わせて、内閣府は、CGを活用した富士山が大規模噴火した場合のシミュレーション動画を公開しました。ご覧になった方も、いらっしゃると思いますが、この動画について塚越さんはどんな感想を持たれましたか?
塚越さん:富士山の噴火ってあまり考えたことがないです。300年ほど、噴火していません。通常、平均でいうと30年に1回噴火が起きます。
ユージ:本来のスパンからだいぶ空いちゃってるんですね。
塚越さん:そうなんですよ。300年ほど前に起きた噴火と同じように想定した場合は、100km離れた新宿でも5㎝ほど火山灰が積もるといって、こうなると交通網がかなり困難になります。
ユージ:1㎝でも良くないと聞きました。
塚越さん:そうですね。雨が降ると灰が水を含んで重くなって木造の家は、倒壊の恐れがあったり、ビルの空調機が詰まったり、呼吸が苦しくなったりします。
ユージ:あとは、マンホールから地下に灰が入ることもありますよね。
塚越さん:あとは、浄水場がキャパオーバーになって水が厳しくなったり。とにかく色々な課題があります。火山のことも考えなければいけません。
吉田:そうした中、デジタル庁は、先月、大規模災害の発生時に応急活動をデジタルの面から支援する「災害派遣デジタル支援チーム」を創設したというニュースもありました。「防災DX」の現状や課題について教えてください。
塚越さん:色々な支援チームが今年の8月に発足しました。民間の色々なデジタル人材が、能登半島のときも色々、現地に行ったり、サポートする経験があったので、今年の8月にこういう組織ができました。やっぱり、マイナンバーカードを使った避難者支援を充実させましょうとか、防災システムと防災アプリの間のデータをつなぐといったことをやりましょう、ということです。被災の証明書をオンラインですぐに申請することが重要になります。そういう時に、事務的な支援だったり、実はデジタル分野はかなり重要です。災害の瞬間もそうですが、災害が起きてからの事務的な手続きがありますよね。こういうことをデジタル分野で手伝いましょうということで、ここは頑張っていただきたいです。一方で災害とデジタルの課題は、いっぱいあります。「SNSでのデマの拡散」で生成AIの使用は、これまでずっと言われてた話で考えないといけません。もう1つは、「デジタルデバイド」(情報格差)の問題もあります。例えば2023年度の総務省のデータによると、インターネットの利用率は全体で8割を超えているのですが、70~79歳は67.0%、80歳以上が36.4%と多くありません。つまり、高齢の方はあまりスマホを使うことがないということ。そうすると、デマに踊らされないというメリットもありますが、一方で災害情報だけでなく、避難所の場所など色々なデジタルで情報を受け取るのがなかなかできなくなるというデメリットが指摘されています。もう1つは「マイナンバーカード」です。実証実験が行われていまして、避難所の手続きの入所にマイナンバーカードを使うと通常の10分の1に短縮されるということもできています。こうした利点がある一方で、マイナンバーカードの取得はあくまで「任意」です。8割ほどの人は持っているのですが、一方で持っていない人もいます。防災の観点からすると、メリットを伝えて持ってもらうことも大事ですが、同時に色々なサポートも必要かなと思います。
ユージ:防災報道についてはいかがですか?変化は見られますか?
塚越さん:能登半島地震の時に、非常に大きい声でNHKのアナウンサーの方が、絶叫ともいえる強い口調で伝えていることがありました。3.11の経験で色々なマニュアルからできた素晴らしい行動になります。注目するところは、観光客が増えているじゃないですか。どうするんだという時に、国の信頼にも関わります。そうすると、防災報道とはちょっと変わりますが、観光庁が監修した外国人向け防災アプリ「Safety tips」というものがあります。これは15ヶ国語で災害情報を通知するもので、海外から来た方は、こういったものをダウンロードしてもらうことで万が一の時にこういうものを使用してもらい、我々もできることは手伝っていくことが必要です。
ユージ:最後に、防災DXが進む中、どんな対策や心構えが必要だと思いますか?
塚越さん:色々言いましたが、1番できることは意識です。「意識」を持つことしかまずはないということ。あとは、色々な地域ごとによっても状況は違いますし、高齢の方はできる方が手伝っていく。高齢の方を手伝うことも非常に重要なので、この点を忘れないようにしたいと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2025
テーマは「防災DXとメディアリテラシー」
今日は防災の日ということで、番組内でも防災のことについて様々お話ししてきました。
近年は防災の現場にもデジタル技術が活用されるようになりましたが、その一方で大事な連絡をいまだにFAXで行っている方もいます。…
#ユジコメ ②…
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2025
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 1, 2025
今日は防災の日ということで、改めてご自身の防災について何か足りていないところがあるのではないか、
それを家族と話し合う良い機会だと思うので、ぜひそういった意識の確認をする日にしていただければと思います。#ワンモ