25.07.31
ガソリン税の暫定税率年内廃止へ、どうする地方の負担

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の学習院大学・非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「ガソリン税の暫定税率年内廃止へ、どうする地方の負担」
吉田:自民党、立憲民主党など与野党の国会対策委員長は、30日に国会内で会談し、ガソリン税の旧暫定税率を年内に廃止することで合意しました。秋の臨時国会で関連法案の成立を目指します。
ユージ:塚越さん、まずガソリン税の暫定税率について、改めて教えてください。
塚越さん:このガソリン税の暫定税率が設定されたのは、1974年ということです。当時のオイルショックだったり、道路のインフラ拡充にお金がかかることが理由で、通常のガソリンにかかる税金に加えて、暫定税率が導入されました。ただ「暫定」とついているように、当初は2年間、延長しても最大5年の一時的なものだったのですが、結局50年以上延長されているわけです。さらに1989年に消費税もはじまったので、これが「二重課税だ」という指摘につながっています。そして現在、物価高とガソリン価格の高騰もあるので、暫定税率の25円を廃止して、値下げしようと言われています。
ユージ:今回の暫定税率廃止、野党と与党が合意しましたね。
塚越さん:そうですね。野党は共同でガソリン税の暫定税率廃止、いわゆるガソリン減税を政策、公約に掲げていました。野党側は、ガソリン税の暫定税率を廃止、ガソリン減税を様々な政策や公約に掲げていました。これを8月1日に召集される臨時国会に野党に共同で提出する方向で調整していました。11月1日に廃止する法案をつくりましょうと話をしていたので、これを受けて30日の午前中に、自民・公明両党と、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党、この与野党6党の国会対策委員長が会談して、細かい話は色々あるのですが、年内の早い時期にこの暫定税率を廃止するということを合意できていたので規定として進む方向になっています。
吉田:単純に考えると、ガソリン価格が25円安くなるということで自家用車を持つ家庭や物流業界には、恩恵がありそうですね。
塚越さん:そうですね。今も補助金で10円入っているので、この場合それは無くして全体的には25円ではなくて、15円下がるという感じになりますから、それにしても大きく下がりますよね。特に自動車を多く使う地方の方には恩恵が大きいかなと思います。あと、家庭だけでなく、とりわけ物流業界を中心にコスト削減になるので、巡り巡って私たちにも色々な商品の価格面などで返ってくる部分もあるかなと思います。加えて、ガソリンは世界の動向とか色々値が動くわけですが、それは別として一律25円引かれることになるのでビジネスとしては今後の見通しが立てやすいのはメリットかなと思います。
ユージ:メリットだなと思う反面、課題にも上がっていた地方の税収が減少するという話もあります。
塚越さん:もちろん税収問題があります。村上総務大臣は野党の減税法案について、29日に軽油の取引税の上乗せ分も含めた場合は地方でおよそ5,000億円の税収減になると懸念を示しています。その上で、地方の貴重な財源が減るので自治体も心配していると述べています。こうした財源は道路の補修や新設、また災害対応などに関わるので、不足分をどうするのか?という論点が出てきます。ちなみに、自動車に関わる税金は他にもいくつかあって、そうした税金も地方のインフラ財源になっているので、今回の減税がきっかけに、全体の税の見直し議論にもつながっていく可能性もあります。
ユージ:塚越さんは、ガソリン税の暫定税率廃止、どう思いますか?
塚越さん:法案が通れば、地方自治体だと5,000億円、国も合わせると全体で1.5兆円の税収減となりますが、野党が主張するように、現在の日本の税収は5年連続で上がっていて過去最高を更新して、およそ75兆円となっています。剰余金が2兆円を超えるという話もあります。ただ、余剰金というのは色々、使い道があったり、他の減税もあるので財政という意味ではこういった負担というか、考えるべき問題はあるかなと思います。ただ、自民・公明は、元々減税のことを言っていませんでした。野党も減税の話をして、対立があったわけですが選挙も終わって、今回民意が知れたということもあって自公も昨日のようなニュースになっていて、減税のラインは決まったのかなと思います。今後、問題になってくるのは減税で実際何を減らしたらどのくらい効果が出るのか中身の細かい議論をしないといけないと思います。何でも減税だという議論から、この減税はこのくらい効果があるから、まずここまでやってみよう。効果が出ないならここでやめようなど、実際のお金の使い方をオープンに議論していく。そうすると、我々もこのくらい効果があって使えるのでどこの層に恩恵があってそうじゃないとかも分かります。そうなると我々自身がお金の使い道について、もっと詳しくなって議論ができるようになる。国民的な議論になり、その段階に進んでいるので、これからもっともっと細かく見ていくということが野党だろうが与党の支持だろうが我々の注目すべき点になってくるんじゃないかなと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 31, 2025
『#ガソリン税 の暫定税率、年内廃止』
ガソリン税の暫定税率が、年内にも廃止される方向で調整されています。
本来は2年間の措置だったものが、
気づけば50年以上も延長されてきたという事実に驚きです。#ワンモ
TREND NET②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 31, 2025
暫定税率の廃止で、ガソリン価格はリッターあたり25円の値下げになります。
普段、車に乗る方、1円単位で安いガソリンスタンドを探している人にとっては、大きな恩恵があると思います。#ワンモ
TREND NET③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 31, 2025
ただし税収が減る分、地方財政への影響が懸念されます。
例えば、道路の舗装などに税収は使われるので、その財源が減ると必要なインフラ整備ができるのかという課題です。
しかし、その穴を埋めるだけの予備費が2兆円以上あるという指摘もあり、…
TREND NET④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 31, 2025
今回、与党と野党が互いの意見に耳を傾け合った結果としての動きに、
政治の良い変化を感じました。
これを機に、物価高や賃金の問題、少子化などの課題を与野党で話し合えるチャンスだと感じるので、解決に向けて、
前に進んでいいって欲しいと思います。#ワンモ