25.07.21
参院選、自公過半数割れと参政党現象

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は、ダイヤモンド・ライフ編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。
「参院選、自公過半数割れと参政党現象」
吉田:参議院選挙は、20日に投開票され、自民・公明両党の過半数割れが確実となりました。そこで、今回の参院選の注目ポイントや今後の日本政治の見通しについて神庭さんに解説してもらいます。神庭さん、まずは、この結果を受けての今後の政局、どう見られていますか?
神庭さん:まず、石破氏の進退ですよね。続投の意思を示していますが、これだけの大惨敗となると衆院選、都議選、参院選ときて3アウトチェンジだろうというような声も当然出てきます。自民党内からも退陣を求める「石破降ろし」の声が広がってくると思います。時事通信によれば、高市早苗氏は選挙演説で「私なりに腹をくくった。もう1回、党の背骨をがしっと入れ直す」と発言。総裁選出馬への意欲を示したものではないかと憶測を呼びました。総裁選となれば、備蓄米放出で脚光を浴びた小泉進次郎氏の動きにも注目が集まりそうです。ただ、衆参両院で自公が過半数を取れていないので、自民党総裁=総理大臣になれるとは限りません。安定政権を目指すのであれば、自公+αで連立を組まないといけませんが、連立相手が「連立を組みたいなら総理ポストをよこせ」と言ってくる可能性もあります。
ユージ:となると、その連立のパートナーはどうなりますか?
神庭さん:通常国会で、立憲は年金改革法案で自公に協力し、不信任案の提出を見送りました。維新は高校授業料の公費負担や医療制度改革をめぐって自公と合意。予算案にも賛成しました。国民民主は103万円の壁をめぐって協議をしましたが、破談に終わりました。石破氏は立憲・野田代表、維新・前原氏とは一定の信頼関係がありますが、国民民主の玉木代表とはあまり波長が合わないとも伝えられています。ただ、石破氏が退場するとしたら、そういった属人的な人間関係の話は一旦チャラになります。仮にタカ派の高市氏が総裁になった場合、リベラル色の強い立憲との連立は厳しい気がします。高市氏は減税・積極財政路線なので政策面で国民民主とは合うかもしれません。こんな感じで誰が自民党総裁になるかによって、連立のパートナーも変わってきます。維新は大阪で公明とバチバチなので、そこが連立を組むうえでのハードルになってきそうだなと思います。
ユージ:かなり混乱しそうですね。
神庭さん:そうですね。少数与党として法案ごとに野党と協調しながら政権運営するこれまでの延長のようなパターンであるとか、あるいは、社会党出身の村山富市氏が総理になった自社さ連立政権のように、連立相手に総理ポストを渡すパターン。もしくは、野党が全体で結集して非自民の連立政権を樹立する細川政権のようなパターンなど複数のシナリオが想定されます。いずれも一筋縄ではいかず、しばらく政局は混迷を極めそうだなと思います。
吉田:また、今回の参院選で注目が集まったのが、参政党の躍進ですよね。
神庭さん:「日本人ファースト」を掲げた参政党が大きく伸びました。先ほども言いましたが、海の向こうトランプ現象にも通じるものがあるなと思います。過去には、安倍元首相は「美しい国、日本」と発言、旧民主党も「国民の生活が第一」と発言していました。「都民ファースト」という政党もあります。日本の政党が自国民ファーストを志向するのは当然と言えば当然。ただ、ここまで訴えるケースはあまりなかったので、そこが保守層に刺さったのかなと思います。以前なら自民党で安倍元首相を支持していた人たちが、「石破さんはリベラル過ぎて推せない」と参政党支持に流れるケースも散見されました。自民はかなり票を食われており、参政党の躍進がそのまま自民の敗因になったのかなと思います。国民民主の山尾さん擁立に失望した層も一部参政党に流れました。食の安全・オーガニック系の主張や反グローバル政策の部分で、れいわ票も一部切り崩したんじゃないかと思います。
ユージ:他にも、参政党がここまで伸びた理由、ありますか?
神庭さん:SNSやネット上での空中戦だけでなく、実はどぶ板的な地上戦も地道にやっています。全国に287支部を持っていて、地方に行ってもしっかりポスターが貼ってある。代表の神谷宗幣氏は、かつて自民党にいたこともあって、どぶ板の重要性を熟知しています。加えて、先月の都議選で3議席を獲得したことで、テレビなどマスメディアの注目度が一気に高まりました。さらに、元維新の梅村みずほ参院議員の入党で「国会議員が5人以上」、「直近の国政選挙の得票率が2%以上」という政党要件を両方満たし、テレビの討論会などに出演する機会が急増したというのも大きかったと思います。
ユージ:確かにテレビなどで見かける機会は増えた気がします。
神庭さん:元幹部や現幹部の方も含めて、コアな支持者の前では過激な発言、エビデンスに欠ける発言をしています。例えば、元共同代表は2022年に「メロンパン1個食べて翌日死んだ人はたくさん見てる」と発言。神谷氏も過去に「がんは戦後にできた病気」「天皇陛下に側室を持っていただく」「NISAで集めたお金を国内のインフラ投資に回せばいい」といった発言をしています。一方で、テレビ局のインタビューなどの場では、こうした尖った主張は封印して、マイルド路線に徹しています。このあたりの消臭力、匂いを消すデオドラント力は非常に巧みだなと感心する部分です。結果、既存政党に不満を持つ無党派層や、政治は難しくてよく分からないというビギナー層も含めて、ごっそり集票することに成功しました。参政党が今回、台風の目として躍進した背景にはこういった事情があるんじゃないかと分析しています。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 21, 2025
テーマは「参院選、自公過半数割れと参政党現象」
今回の参院選は、大方予想していた方も多かったですが、
自公過半数割れという結果になりました。…
#ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 21, 2025
過半数割れとなったということで、ここから大事なのは、
日本を良くしてくれるであろうと思って入れた自民党以外の方々が、皆さんが期待している公約を守ってくれるのか、…
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 21, 2025
そして今回過半数割れと言う結果となった自民党ですが、…
#ユジコメ ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) July 21, 2025
いずれにしても、現在の物価高の状況を、一つの政党、
一人の政治家が押さえ込むことができるのか。
場合によっては手を取り合ってやっていく必要もあるかも
しれませんが、より良い生活の実現ができるかどうか、
ここからがスタートだと思っていますので、注目していきたいと思います。…