25.06.19
偽情報対策に日本発案の技術“オリジネータープロファイル”

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の学習院大学・非常勤講師、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「偽情報対策に日本発案の技術“オリジネータープロファイル”」
吉田:安心して記事や広告が読めるように、情報の作成者発信者を明らかにする日本発案のデジタル技術「オリジネータープロファイル」。ネットの偽情報など抑止のために、参加する企業や団体が増えています。そこで、「オリジネータープロファイル」について塚越さんと考えていきます。
ユージ:塚越さん、まず「オリジネータープロファイル」について教えてください。
塚越さん:みなさんは、ウェブのニュースを読むとき、その記事がどのサイトからの情報か確認しますか?
ユージ:僕は、この仕事柄、一応見たりします。うちの子供たちはニュースに掲載してた認識はありますが、それがどこが出している記事か分かりません。
塚越さん:例えば、Yahoo!(ポータルサイト)に配信されているニュースがYahoo!自体が書いていません。◯◯新聞やネットニュースサイトだとか、どの媒体が書いているかを理解している人や気づいている人は、結構少なくて私が大学の講義でアンケートを取ると、3割くらいの人しか手を挙げてくれません。ユージさんの言う通りです。
ユージ:やっぱり!Yahoo!というのは、結局セレクトショップみたいなものですからね。
塚越さん:これ実際、2019年の新聞通信調査会の調査でも、18歳〜19歳の若者の76.5%は、ネットニュースの発信者について気にしないという結果もあります。こうなると偽情報に騙されやすくなってしまいますよね。そこで考えられているのが「オリジネータープロファイル」です。簡単にいうと、報道記事や広告を配信する際に、信頼できる報道機関や広告主ですよ、ということを示すための「デジタル認証」というものをつける仕組みです。2022年にオリジネータープロファイルの「技術研究組合」がつくられています。ここに、大手の新聞社やテレビなどの放送局、そして広告会社だけでなく、NTTやLINEヤフー、スマートニュースといったIT通信のプラットフォーマー、さらに出版社など、現在46の企業団体が参加しています。業界全体で、この方法を推し進めようということですね。
ユージ:フェイクニュースや偽情報対策に、デジタル認証を導入する話は、前から番組でもお伝えしてきましたが、この「オリジネータープロファイル」は、どういった特徴がありますか?
塚越さん:オリジネータープロファイルは、「信頼性証明」に特化して、テキストや広告、web全体をカバーする、日本発祥の技術になります。簡単にいえば「OP(オリジネータープロファイル)」マークがついていると、信頼できる情報源だとわかる仕組みです。広告主やメディア側も、OPに参加することで、どこの誰が発信したのか分からない、詐欺や偽広告が掲載されることがなくなるので、フェイクニュースや広告詐欺などの拡散防止効果があると期待されています。特に、今後は生成AIでコンテンツが大量生産されるので、「誰が言ったか」の証明は、企業やユーザーにもニーズがあると思います。このOPマークはウェブブラウザなどで表示される仕組みで、ユーザーはブラウザの上にあるボタンを押すだけで、OPマークがあるかないか、つまり信頼できる情報源かどうかを確認できるような仕組みになっています。
吉田:「オリジネータープロファイル」が普及した際に情報を受け取る側が、意識した方がいいことは何かありますか?
塚越さん:そうですね。注意した方がいいのは、OPマークがあれば「正しい情報」というわけではなく、あくまで、誰が発信しているかがわかるというだけです。例えば「◯◯新聞」がつくったもの、ということは分かります。だからといって、そういった新聞が絶対に誤報がない可能性はないので、そこは気を付けて欲しいです。一方で、そうした間違いがあったとすれば、メディアの質が問われることになるので、OPマークや「オリジネータープロファイル」に参加している団体はもっと気を付けるようになるかなと思います。今のところは「オールドメディア」と言われる団体が多いですが、信頼性が高くなればもっと色々な団体が参加するかなと思います。
ユージ:あくまで1つの指標になりますよね。塚越さんは、「オリジネータープロファイル」についてどう思いますか?
塚越さん:これは日本発祥なので、Xやmetaが参加してくれるなら世界標準になるということで、そういうことを目指しているということはいいかなと思います。現状ではパソコンのブラウザから見るもので、スマホでも見られるような仕組みにして欲しいですが、今のところはボタンを押して確認するということです。最初に話したように、そもそも気にしていない人が結構多いという状態になると、例えば、画面の右下にOPみたいなのが薄く表示されるようにして、自動的に出てくれば「信頼できるニュースなんだ」ということをやる仕組みに導入していくことがいいんじゃないのかなと思います。懸念点としては逆に言うと、「OPついていないから全部間違い」といった、メディア間の争いが生まれてしまったり、「逆にOPがおかしいんだ!」といった謎の陰謀論が出たりなど、そういったことが世の中的にはありそうな状態があるので、そこは気を付けていかないといけないなと思いつつも、日本発祥の取り組みなのでこれ自体はいいことだと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 19, 2025
『ニセ情報対策に日本発案の技術
#オリジネーター・プロファイル』
オリジネーター・プロファイル(頭文字を取ってOP)、
安心して記事や広告が読めるように、
情報の作成者・発信者を明らかにする
デジタル認証システムについて今朝はお話をしました。…
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 19, 2025
記事や広告にOPマークが付いていると、
情報源に信頼性があるという認証になるそうです。
情報を受け取る側としては判断材料の1つに繋がると思います。しかし、OPマークが付いているとは言え100%正しいとは限らないことには注意が必要だと思います。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 19, 2025
オリジネーター・プロファイルの「技術研究組合」に
参加することでOPマークが付くようになりますが、
企業の看板を表に出してOPマークを付けるので、…
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 19, 2025
これから新しい情報がどんどん出てくる中で、
真偽の見極めが難しいものが増えていきます。
インターネットの良い点は日本国内のみならず、
世界のニュースが入ってくるところなので、
日本発祥のOPマークが世界に浸透して、
「これが付いていれば安心できる」という…